デジタルデバイスの普及で人々の購買行動がリアルからオンラインに流れはじめ、直近の世情でさらに加速している昨今、メーカーやブランドにおいて売上を上げるためにECは避けては通れない状況となっております。
その中で存在感を増しているのがECモールのAmazonです。
年に数回実施されるビッグセールである『プライムデー』『ブラックフライデー』に加え、23年は『プライム感謝祭』が実施され大きな売上を得たメーカーも多いことでしょう。
さらに、24年は月単位で実施されるマンスリーセールに対してもTVCMを投下させるケースが増えるなど、ますますユーザーの流入が増えることが予想されます。
そのような背景もあり、Amazonでの売上を上げることがECを成功させる近道になっていると言っても過言ではないでしょう。
Amazonでの売上を上げるためにやるべきことはいくつもありますが、今回はその一つの『スポンサー広告』についてお話ししたいと思います。
この記事の目次
スポンサー広告とは?
スポンサー広告とはAmazonで表示される広告で、『スポンサープロダクト』『スポンサーブランド』『スポンサーディスプレイ』で構成されているメニューとなります。
それぞれ掲載面やターゲティング方法が異なります。
各メニューの詳細については今後解説できればと思いますので、今回は大枠でスポンサー広告を理解していただければと思います。
テキストだと理解しにくい可能性もあるため、以下のように画像にて整理しております。
Amazonでは特に『検索KW』にひもづくメニューのパフォーマンスが高いため、スポンサープロダクトとスポンサーブランドの優先的な実施を推奨しております。
スポンサー広告とはつまり、『Amazon内の検索などの行動をターゲティングして、Amazonを中心に表示する広告』ということになります。
ではなぜ、スポンサー広告がAmazonの売上を上げるために有効な施策になるのでしょうか?
スポンサー広告を実施するべき理由とは?
シンプルに考えると、『スポンサー広告を実施すると売上が上がる』となります。
さらにAmazonを理解しスポンサー広告の理解を深めることでより本質的な思考になり、何が大事なのか?ということが見えてくるため、より効果的な施策が打てると考えております。
重要な点は、Amazonで売れるメカニズムへの理解と、そのメカニズムに沿ったスポンサー広告の設計、運用となります。
つまり、ただ広告を出すと売上が上がるではなく『スポンサー広告を実施するとなぜ売上が上がるのか?』というメカニズムを理解し、この『なぜ?』を理解することが重要になるということです。
大きく以下2点が理解ポイントになります。
① Amazonで行動する人を理解する
スポンサー広告はAmazonで検索した(もしくは何か行動した)ユーザーをターゲティングして掲載するメニューとなります。
では、『Amazonで検索したユーザー』というのはどのような特徴があるのでしょうか?
AmazonはECモールであり、何か購買行動が起こる場所です。そのAmazonで検索する人は『なにか買い物をしようとしている人』という特徴を持っています。
つまり、Amazonで検索するユーザーは購買につながりやすい(=売上につながりやすい)ということになります。
この購買行動をもとにした検索語句はBuyクエリと言われます。
なじみの深いGoogleやYahoo!と比較するとわかりやすいと思います。
GoogleやYahoo!は『なにかをするため』『なにかを調べるため』『どこかに行くため』『買うため』の検索が混在しています。
一方、AmazonをはじめとしたECモールは『買うため』の検索に限定されているため、ユーザーの質が異なるということになります。
KWで具体的にイメージすると以下の通りです。
例えばコーヒーで考えた場合、GoogleやYahoo!では『コーヒー 効果』『コーヒー 人気』など、情報を調べる用途で使用されますが、Amazonでは『コーヒー デカフェ』『スタバ インスタント』など購入前提の検索語句になります。
Amazonの検索者をターゲティングするスポンサー広告を実施するということは、購買意欲の高いユーザーへアプローチするということです。
これを反対に考えると、『スポンサー広告を実施しないと購買意欲の高いユーザーを逃す可能性がある』ということなります。
また、Amazonでは競合ワードへの出稿に対し、取り締まりを行っておりません。
もしTVCMなどの認知施策を行い、Amazon内の指名ワードの検索数を伸ばしたとしても、最後のところで他社商品を購入されてしまうリスクがあります。
※自社の指名ワードは必ずしも必要ではないですが、認知がまだ高くないやカテゴリートップの競合他社がいるなどの場合はディフェンスの意味でも必要ですし、認知施策を実施した際には購入までの連動性のためにも必要と考えます。
② Amazonは商品詳細ページへの誘導がトリガーになる
Amazonは『売れる』と判断した商品に対し、『オーガニック検索時の掲載位置』や『レコメンド機能』による露出が高まる傾向があります。
では、この『売れる』というのはどのように判断されるのでしょうか?
商品詳細ページのコンテンツ量や質によって、特定のKWとの整合性が高い=売れやすいという、いわゆるAmazon内SEOなどの要素もありますが、大きなポイントは『商品詳細ページへの閲覧数』で、この点をAmazonは重視しております。
実際、注文数は1位ではないのに、Amazonランキング1位ということが頻繁にあり、この要因の一つは商品詳細ページの閲覧数が評価項目に入っているからと考えられます。(その他の理由もありますが)
もちろん、実際の購入数も判断基準に入りますが、商品詳細ページの閲覧数が多いと『売れる』と判断され、露出が高まり売上が上がり、さらに露出が高まり、、、というサイクルが回ります。
つまり、スポンサー広告を実施することは広告経由での売上を上げるためだけでなく、商品詳細ページへの誘導数が増え、閲覧数が増え、広告以外の露出が高まり、全体の売上が上がる流れに乗るということになります。
実は簡単!スポンサー広告を始めるときに必要な要素
必要性が高いことが理解できたとしても、馴染みがあまりないため、なかなか始められない方も多いのではないでしょうか。
実はすでにベンダー、もしくはセラーアカウントがあり、出品しているメーカー、ブランドは簡単に始めることができます。
Google、Yahoo!でリスティングを始める際、何が必要でしょうか?
アカウントを開設したのち、少なくとも「KW」「広告文」「LP」の三点を準備する必要があります。特にLPの制作には時間も費用もかかります。
一方Amazonスポンサー広告のメニューの一つ、スポンサープロダクトは「KW」「広告文」「LP」すべてなくても開始できます。
※LPは商品詳細ページになる。
もちろん運用精度を上げる場合は「KW」の設定やストアといったブランドページ作成が必須となりますが、まず開始するという点を最重要に考えた場合、実はGoogleやYahoo!より簡単に始められるのです。
先述のとおり「LP」は商品詳細ページになるため、改めて作成する必要はありません。
また広告文も出品時の商品名が自動配信されるためこちらも不要で、「KW」に至っては、Amazonが「商品に対して売れる」と判断するKWを自動生成してくれるAutoターゲティングという配信方法があります。
GoogleやYahoo!と比較し、設定自体も実は簡単なので「ちょっと難しそうかも」と思ってなかなか始められない方はぜひこの機会に試していただければと思います。
Amazonスポンサー広告の実施を検討している方、自社で実施しているがなかなか結果が出ない方など、なにかお悩みがございましたらお気軽にお問い合わせください。
株式会社esole
https://www.esole.co.jp
★Amazonスポンサー広告についてのブログ
https://www.esole.co.jp/blog
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