練習場でたまに…
ガン!!
と大きな音が聞こえることがありませんか?あれはクラブの先っぽに当たったボールが、ボールを出す機械に当たった音です(^^;
コースでも、突如としてドライバーやフェアウェイウッドで打った時に、右前に球が飛んでしまうことが起きますが、それが…
トゥシャンク
と呼ばれるものです。
今回は、トゥシャンクの原因とその直し方について解説していきます!
シャンクとは?
そもそもシャンク・・・って言葉を使うのは、そこそこゴルフを経験している男性がほとんどで、初心者や女性はその言葉の意味すら知らない人も多いかもしれませんね。
簡単にご説明しますと、シャンクという言葉はもともと…
(いかり・くぎ・かぎ・釣り針・さじなどの)柄、軸
出典:shankの意味・使い方・読み方 | Weblio英和辞書
といった意味があるそうです。
柄や軸ですから、ゴルフで言えばシャフトの部分。シャフト・・・と言っても、球が当たるとすればクラブヘッドとシャフトのつなぎ目の部分ですね。
その部分に当たる事そのものを、“シャンク”と呼ぶようになったようです。
シャンクしたボールは、通常右打ちの人であるならば、目標方向の右斜め前に低く飛び出します。
当然、フェースにも当たっていないので、ペチっという変な音と共に、手に嫌な感触が残ります。
ウッドのシャンクとアイアンのシャンクの違い
上述した柄の部分に当たるシャンクは、ヘッドとシャフトのつなぎ目の部分が出っ張っているアイアンで起こる現象のことを指します。
ウッド系のクラブでもシャンクは起こります。しかし、アイアンとは違い、つなぎ目部分の出っ張りがありません。
ウッド系で右斜め前に飛び出す当たりが出た時は、クラブヘッドの先端部分にボールが当たっていることが原因なのです。
ですので、アイアンとウッド系クラブでは、同じシャンクのように見えても、そもそも原因が違うのです。
なぜトゥシャンクが起きるのか?その3つの原因
では、なぜウッド系クラブでトゥシャンクが起きるのか?
ここでは、その原因を3つ挙げていきます。
スイングプレーンが横振りになっていない
先っぽに当たるトゥシャンクが起きている人は、スイングプレーンが縦振りになってしまっている可能性があります。
スイングプレーンとは、首の付け根の後ろ側とボールとを結んだ仮想の平面のことです。ボールの位置は、クラブが長くなればなるほど体から離れていきますので、仮想の平面の角度もそれに従って寝てきます。
しかし、ウッド系のクラブでバックスイングで首の付け根よりも上にクラブが上がってくると、本来のプレーンよりも縦に上がってしまい、ダウンスイングでは球よりも自分に近いところにクラブヘッドが下りてくるため、結果的にヘッドの先っぽに当たってシャンクになってしまいます。
もう少し分かりやすく説明しますと…
ドライバーをアイアンと同じ角度で振ろうとしている・・・
なんて感じでしょうか?
アドレスで腕・手首が伸びている
初心者に多いのですが、構えの段階で両腕や手首が「ピン」と伸び切っている人がいます。
そうすると、クラブヘッドと体は初めから遠く離れた状態です。
そのアドレスからボールを打つと、少しでもスイング中に上体が起きたりすると、それ以上は腕・手首が伸びないので、インパクトでボールにヘッドが十分に届かなくなり、先っぽに当たってしまうわけです。
ダウンスイングで“タメ”を意識し過ぎる
ダウンスイングからのいわゆる“タメ”を意識し過ぎると、結果的に手首のリリースができないままインパクトを迎えてしまい、先っぽに当たってシャンクしてしまうケースです。
これは、ゴルフの知識がある人に起こりやすいと思います。
というのも、よく雑誌などで言われる…
腰の高さまで手首のコックをほどかずにタメて下ろし、インパクト直前で一気にリリース・・・
ということを実践しようとするも上手くいかず、実際にはリリースが遅れてしまっている・・・というわけです。
トゥシャンクを直す具体的方法・3選
ここからは、具体的にどうすればトゥシャンクを無くすことができるのか?その方法を3つお伝えしていきます。
トップで右わきを開けない
テークバックを手で上げると、トップオブスイングで右わきが大きく開いてしまうかもしれません。
右わきが開くと、前述のスイングプレーンが実際よりも縦にズレてしまい、ダウンスイングで上手く修正ができないと先っぽに当たりやすくなります。
テークバックは右わきを締めながら体と肩の回転で上げていくようにすると、本来の横振りなスイングプレーンのままトップを迎えることができ、ダウンスイング~インパクトまで横振りを維持しやすくなります。
出典:【連続写真】タイガー・ウッズ2014年1月のスイング(後方) ALBA.Net
https://www.alba.co.jp/tour/news/article/no=33358
ハンドダウンで構える
前述の原因「アドレスから腕・手首が伸びている」状態を修正するためには、あらかじめアドレス時に“手首に角度を付けておく”のが良いでしょう。
まずは、アドレスに入る前に、グリップをしっかり決めておきましょう。その時に、両手でグリップしたクラブを腰の高さまで持ち上げても、あまり重さを感じなくなる程度に軽く両わきを締めます。
そうすると、自然と手首が親指側に軽く曲がったように見えるはずです。そのまま前傾しながら構えます。
いわゆる“ハンドダウン”と呼ばれる形です。
出典:【連続写真】タイガー・ウッズ2014年1月のスイング(後方) ALBA.Net
https://www.alba.co.jp/tour/news/article/no=33358
そのように構えておけば、ダウンスイングでは、遠心力により手首は自然と伸びていくので、先っぽには当たりにくくなるはずです。
出典:【連続写真】タイガー・ウッズ2014年1月のスイング(後方) ALBA.Net
https://www.alba.co.jp/tour/news/article/no=33358
ダウンスイングで早めにリリース
原因の項でもお伝えしましたが、ダウンスイングで“タメ”を意識してリリースが遅れてしまい、ヘッドがボールに届き切らずにトゥシャンクしてしまうアマチュアが多いようです。
そもそもタメは、意識して作られるものではなく、連続写真の一コマがたまたまコックが保たれてタメが出来ているように見えるだけです。
タメは、力を込めて意識して作られるわけではありません。それよりも、インパクトでも手の力が抜けない人は…
ダウンの直後からリリース
つもりでも良いと思います。
そもそもスライスの原因と言われるアウトサイド・イン軌道は、ダウンでのリリースが遅れて、打ちに行こうと右肩が突っ込むことで起こりやすいです。
ウッド系の長いクラブでは、ダウンスイング開始直後から体の真横へクラブをリリースするつもりでも良いでしょう。
それにより、インサイドからクラブを下ろしやすくなり、ボールにしっかりとコンタクトしやすくなりますし、スライスや引っ掛けを防ぐことにも繋がるでしょう。
まとめ
今回は、主にウッド系のクラブで起こる“トゥシャンク”の原因とその直し方についてお伝えしました。
アイアンやアプローチで起こるシャンクとは種類が違います。
アイアンなどで起きるネック(ホーゼル)に当たるシャンクは比較的に中級者以上に置きやすいのですが、トゥシャンクはどちらかといえば初心者に起きやすいシャンクと言えます。
というのも、初心者はアイアンの練習から始めて、ウッド系クラブはアイアンで基礎を習得した後から使う人が多いので、アイアンの縦振りが長いクラブを使っても残ってしまい、先っぽに当たりやすくなるのでしょう。
もちろん、経験を積んだ人でも突然トゥシャンクが出ることもあります。特に、つま先上がりの斜面は注意です。
斜面からの打ち方の基本は、こちらの記事で確認できます。
突然、トゥシャンクが出るとそれだけで頭が混乱してしまいそうですが、今回の記事にある”原因”と”対処法”が分かっていれば冷静になれます。
ぜひ参考にしてください!
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