今回もMリーガーの良い部分に注目してMリーグの一局だけを取り上げて掘り下げていきます。
今日の主役は滝沢和典プロです。
まずは動画からご覧ください。
https://youtu.be/jhNfCXHLVzI
※動画の都合上、局途中からになります。
2022年1月6日の第2試合
南3局2本場(供託リーチ棒2)で点棒状況は
東家 黒沢 咲 18500
南家 滝沢 和典 19600
西家 堀 慎吾 26900
北家 瑞原 明奈 33000
(敬称略)
現在、瑞原さんがトップ目で堀さんは3900ロンか800-1600ツモでトップ目に、三着目の滝沢さんは跳満ツモか跳満ロンでトップ目、ラス目の黒沢さんは3200オールツモか12000ロンでトップ目になれます。
親の黒沢さんの手は
ドラ黒沢手牌
三暗刻・対々和、メンゼンテンパイなら四暗刻もある手でテンパイすればリーチしたくなる手です。
ツモツモ切り
次に南家・滝沢さんの手は
ポンポンドラ滝沢手牌
ダブ・混一色で満貫、カンテンパイです。
待ちのはすでに黒沢さんの手に対子で入っています。
ツモツモ切り
続いて西家・堀さんは
ポンポンチーポンドラ堀手牌
ツモでピンズ混一色模様の滝沢さんには切りづらい牌ですが
滝沢捨牌
ポンポンドラ滝沢手牌
ツモツモ切り
ドラポンして・ドラ3の堀さんはあと1アガリでトップ目に立てるので、ここでのアガリが欲しい局面です。
最後に北家・瑞原さんは
ドラ瑞原手牌
メンツ手4シャンテンでタンヤオになるかどうかも怪しく、他家の仕掛けが二軒入っていてアガリは難しそうです。
瑞原さんはトップ目でここで満貫でも放銃すると二着転落もあります。
ここはおとなしくオリでいいでしょう。
ツモ打
次巡、黒沢さんがツモツモ切り
混一色模様の滝沢さんに対して親とはいえ1シャンテンの黒沢さんがピンズをツモ切りしているのは異常事態です。
同巡、堀さんは
ツモ打
ポンチーポンドラ堀手牌
上家の滝沢さんがと切っていて堀さんはチーしやすいと見たのかもしれません。
その2巡後、滝沢さんはツモ打で
ポンポンドラ滝沢手牌
この同巡、堀さんはツモ打で
ポンチーポンドラ堀手牌
チーやツモ、ツモでもテンパイになる1シャンテンになりました。
全員がツモ切りを繰り返して3巡後、堀さんはツモ打テンパイ
ポンチーポンドラ堀手牌
これで黒沢さんと滝沢さんのツモはあと2回。
次巡、滝沢さんは堀さんの当たり牌ツモ打。
ここで場全体を見てみると親の捨牌から順に
黒沢捨牌
滝沢捨牌
堀捨牌
瑞原捨牌
場を見てわかるのはが4枚切れ、が3枚切れなのに間のがションパイな事です。
また、が2枚切れ、が3枚切れ、が2枚切れ、が4枚切れにもかかわらず、もションパイです。
堀さんがツモツモ切りするとこれを黒沢さんがポンして打!
ポンドラ黒沢手牌
対々和テンパイに取るなら打の所ですが堀さんから3枚目の手出しに違和感があったのかもしれません。
オリならもう少し安全そうな牌(は滝沢さんの現物でしかない)を切っていただろうというのもありそうです。
瑞原さんはマンズなど現物ばかりでオリと見ているにしても、黒沢さんには通るとは限りません。
現に黒沢さんは形式テンパイですが待ちになっています。
この直後、滝沢さんはツモ打でフリテンながら同テン待ち。
ポンポンドラ滝沢手牌
このまま誰にアガリが出る事もなく流局しました。
ポンドラ黒沢手牌
ポンポン滝沢手牌
ポンチーポン堀手牌
親を含めた3人テンパイです。
トップ目の瑞原さんだけがオリるのみ。
瑞原手牌
この卓に私が着いていたら、放銃しない保証はありません。
堀さんのテンパイに対応した二人にただ驚くばかりです。
滝沢和典プロは日本プロ麻雀連盟八段・理事。
高校時代から麻雀関係の仕事を志すが周囲から理解されず音楽専門学校への入学を名目に上京。
1999年最高位戦日本プロ麻雀協会のプロテストを受験し筆記・面接で通過するが実技で大敗し不合格。
その後荒 正義プロの紹介で日本プロ麻雀連盟のプロテストに合格。
2003年〜近代麻雀ゴールド(廃刊)内でコラムを担当。
2005年第2回モンド王座決定戦でTV対局初優勝を収める。
2006、2007年と2年連続王位戦優勝。
2016年頃からスランプに陥り、所属団体のリーグ戦A2からC1まで降級。
ABEMAで放送されたRTDリーグでは2016、2017と最下位に終わる。
一時は引退も考えるまで追い込まれたという。
2018年8月7日、EX風林火山から2位指名されるが、選ばれないと思っていた滝沢本人は会場にはいなかった。
Mリーグレギュラーシーズンでは少牌が一度あったものの個人タイトル3部門で3位以内に入るなど活躍。
2020シーズンをもってEX風林火山を退団し、KONAMI格闘倶楽部へ入団する。
滝沢さんはアマチュア時代から佐々木寿人プロと仲が良く、今もその親交が続いています。
その頃からタキヒサのライバル関係は続いています。
年齢では寿人さんが3歳年上、プロ暦では滝沢さんが6期先輩にあたります。
鈴木たろうプロ曰く、「教科書」。
今回のまとめ
・滝沢プロはスランプで一度は引退まで考えたものの、見事な復活を遂げる
・アマチュア時代の寿人さんと仲が良く、タキヒサ2人のライバル関係は続く
・鈴木たろうプロからは「教科書」と言われている
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