諭吉
分散投資
投資の世界では、とても有名な言葉があります。
ひとつのかごに卵を盛るな。
投資をはじめようと考えている人、既に行っている人ならば、1度は聞いたことがあると思います。
ひとつのかごに全ての卵を入れて、それを落としてしまった場合に全ての卵が割れてしまいます。
そこで、
いくつかのかごに卵を分散して保管しましょう。
そうすれば、1つかごを落としてしまった場合にも全てダメになってしまうことはありません。
というお話です。
これが、分散して資産を保有するべき理由、たとえ話としてよく取り上げられるお話です。
マネ
分散には、いくつか種類がある。
先ほどのたとえ話では、卵を盛る「かご」を分散させていました。
実際に投資を行うとしたら、「かご」だけのことを考えていればいいわけではありません。
たとえば、以下のことを考える必要があります。
- 金融商品の分散(銀行預金・国債・社債・株式・投資信託など)
- 投資する国の分散(アメリカ・中国・日本など)
- 業種の分散(金融・情報技術・エネルギー・生活必需品など)
- 銘柄の分散(トヨタ株・オリエンタルランド株・JT株など)
- 時間の分散
1.金融商品の分散については、長期投資を前提とするなら株式一択です。
なぜか?論より証拠。参考までにこちらの記事をどうぞ。
資産を増やすには「株式投資」が有効なワケー他の金融商品と徹底比較ー
債券に投資すべきではないというわけではありません。
資産形成スピードが減速してもいいから値動きを抑えながら資産形成をしたいという方には向いています。
株式以外を保有するかは、保有している資産額の振れ幅にどれだけ耐性があるかがポイントです。
あと現在の年齢もですかね。
このようなことを考慮しながら、自分のリスク許容度に応じて投資する金融商品が決まったところで、次に考えるべきは「投資する国」をどうするかです。
投資する国の分散
- 預金だけではなく、株式や債券にも投資をする。(金融商品の分散)
- 株を買う場合でもいろいろな業種・銘柄に分散して保有する。(業種・銘柄の分散)
いずれも大切なことです。
しかし、これだけでは分散は十分ではありません。
投資する場所、つまりどの国に投資するかも投資成績を向上させる上では重要なポイントです。
ここで注意しなければいけないことがあります。
ホームカントリーバイアス ー知らずのうちに一つのかごに盛ってしまっているー
ホームカントリーバイアスという言葉があります。
自分の資産の大半が国内の金融資産に偏ってしまうことです。
日本の方がなんとなく安心だな。
ポン太
マネ
外国でもこの傾向はあるそうですが、日本人は特に顕著なようです。
こちらの記事で、日本でホームカントリーバイアスは少しずつ解消していますが、依然として強い傾向が見られることが説明されています。
参考 ホームカントリーバイアスとは?国内の機関投資家と個人投資家の動向を解説The Motley Fool
自分がホームカントリーバイアスに陥っていないか注意が必要です。
「国内だけに投資=分散ができていない」のワケ
マネ
これを理解するうえでは、国内総生産(GDP)と株の時価総額に注目することが有効です。
ポン太
諭吉
この2つは簡単に言えばこういうことです。
ポン太
今日の話を説明するためには、これくらいで十分です。
意識すべきは、次のことです。
世界のマーケットに対する日本の大きさはどれくらいか。
国内総生産(GDP):国内で生み出された儲けの合計
外務省HP 主要経済指標 引用(データを一部編集)
世界全体に対して日本が占める割合は、わずか6パーセントです。
株の時価総額:企業そのものの価値
ダイヤモンドオンライン 日本が世界の株式市場に占める割合は、約7~8%にすぎないって、知っていますか? 引用
こちらも、日本が占める割合はわずか7パーセントです。
いくら国内で業種・銘柄分散を行っても、世界というマーケット規模で見れば分散できているとは言えないということです。
分散できていない = 偏っていること
国内にのみ投資する明確な理由があればそれでもいいですが、
その偏りが戦略的ではなく、なんとなく決めてしまっているのであれば投資する国の分散を検討する必要があります。
外国株投資は難しい?
ポン太
諭吉
「外国」と聞くと難しく思えるかもしれませんが、購入・運用することはそれほど難しいことではありません。
具体的に言うと、
- 必ずしも外国語を理解する必要はない。
- 買い方は各証券会社のHPで調べることが可能
諭吉も利用しているマネックス証券なんかは米国株の買い方を動画で解説していたりするので、わかりやすいですね。
昔に比べると、手数料の安さやガイダンスの充実などにより、外国株も確実に参入しやすくなっています。
ぼくにもできそう!
ポン太
日本企業を応援したい?
ポン太
諭吉
株ではなく車ですが、国産車至上主義の先輩が会社にもいます。
外車を買うなんてけしからん。
日本人だったら日本車を買って日本企業を応援すべきだ。
日本企業を応援したい気持ちはわかりますが、投資する一番の目的はなんだったのでしょうか?
あなたが投資を通じて日本を応援したいことが目的だとしたら、日本だけに投資するということでも良いと思います。
しかし、記事をご覧いただいている大半の方の目的は、
自分の資産を増やすこと。(資産形成すること。)
これですよね。
安定した資産形成のために、目的を見失わないようにしましょう。
分散に必要な心構え
本日は「投資する国」の分散についてお話しました。
- 金融商品の分散(銀行預金・国債・社債・株式・投資信託など)
- 投資する国の分散(アメリカ・中国・日本など)
- 業種の分散(金融・情報技術・エネルギー・生活必需品など)
- 銘柄の分散(トヨタ株・オリエンタルランド株・JT株など)
- 時間の分散
今回の「投資する国」に限らず、分散を検討するにあたって必要な心構え
それは、
一部ではなく、全体を見ること
- 銀行に預けるだけなく、リスクをとってお金を増やす商品に目を向ける
- 国内だけではなく、海外に目を向ける
- 一部の業種だけではなく、いろいろな業種に目をむける
- 既に知っている企業だけでなく、知らない企業・競合相手にも目を向ける
- 短期間ではなく、長期間でものごとを検討する
「全体を把握すること」は、投資の世界に限らず大切な視点です。
仕事でもそうですよね。
逆に、外に目を向けないと弊害が起きたり、チャンスを逃したりします。
- 会社の変な慣習を続ける。
- 転職して収入アップするチャンスを逃す。
- ストレス過多、体を壊しても仕事を辞めれない。
投資においても、国内だけでなく外(世界)に目を向けてみるといい成績につながります。