先日お伝えしたシニさん

12月1日にお亡くなりになったそうです。

 

ブログを通してシニさんの闘病を見守っていたのですが、

進行が早く、痛みもあったようでしたので、

愛する奥様や生まれて間もないお子さんとの別れは

辛いものがあったとは思いますが、

今頃は痛みや不調から開放され、

ようやく楽になれた・・・という状態だろうと思います。

 

あとは、心残りは色々あるでしょうけれど、

シニさんの魂が穏やかで安らかでいられるよう

祈るばかりです。

 

 

 

 

 

 

実は、今年の5月、

長年、個人的にお付き合いのあったお客様のひとりが

やはり癌でお亡くなりになりました。

 

元々、その方の娘さんが私の妹のママ友で、

妹経由でママ友さんから、

鬱病になってしまった母と、

離婚問題で思い悩んでいる兄を救って欲しいとの依頼を受け、

出張鑑定という形でご相談に乗るようになったことがキッカケで

ご家族の皆様と関わるようになりました。

 

鬱病になってしまったお母様は

私が初めておうちにお邪魔させていただいた時は

寝込んでいて起き上がることも出来ない状態になっていて、

「自分はそろそろ死ぬんじゃないかと思う」と、

何度も何度も繰り返しおっしゃられていました。

 

30分ほどヒーリングさせていただいたのですが、

ヒーリングって、ご本人の中に眠っている気力を呼び覚ますような

そんな効果があるんじゃないかと私は思っているんですね。

 

なので、ヒーリング終了後はすぐさま起き上がり、

歩き回れるようになったのですが、

このようなことは、私の経験では良くあることで、

それは、内なる気が活性化した結果ではないかと思っています。

 

その後、ついでに・・・と

お父様の方もヒーリングさせていただいたのですが、

お父様はエネルギーにとても敏感な方で、

ヒーリングは初体験ということでしたが、

自分の中にエネルギーが満ちていくのが感じられるとおっしゃられ、

ヒーリングを終える頃には体中がポカポカになり、

気持ちいいと喜んでくださいました。

 

お兄様の方はヒーリングに関しては懐疑的で、

でも、占いはしてもらいたいとのことで、

占いを通して様々な助言をさせていただきました。

 

私は、ヒーラーではありますが、

変な言い方ですが、ヒーリングを売りにしてはおらず、

あくまで、占い師として活動をしており、

ヒーリングはご縁のある方だけをさせていただいています。

そのため、ヒーリングの経験がどうしても乏しくなりがちなのですが、

そんな、これまでヒーリングさせていただいた人たちの中で、

このお父様は、ご本人がエネルギーに敏感なだけではなく、

良いものを素直に受け入れる性質の人で、

ヒーリングしやすいんですよね。

 

このご家族の方たちは数年の間に

何度もヒーリングさせていただいたのですが、

中でも、お父様にヒーリングさせていただいたことで、

自分でもまだちゃんと理解しきれていないヒーリングについて、

理解を深めることが出来たり、気付かされることがあったりと、

私にとっても学びの多い良い経験をさせていただきました。

 

そんなことから、私はこのお父様に対して

深く、感謝の気持ちがあったんです。

 

でも、去年、お邪魔させていただいた時、

この時は、まだ病気にはなっていなかったときで、

ですが、80代でしたので、

病気じゃなくても、いつ死が訪れるかもしれない・・・と考えるじゃないですか。

 

お父様は、去年、私に初めて

 

「自分はいつ、死ぬのかなぁ。

そういうの、占いでわかる?

出来れば、ポクッと死にたいんだよね。」

 

と言われました。

 

私は基本的に、

生き死にについて、占うことはしません。

正確にわからないことが多いからです。

 

でも、お父様が私に、自分の死について聞いてきた時、

たまたま、チラッとだけ、見えてしまったと言うか・・・

 

意識して見ようとしたわけでなく、

そもそも、私に霊感があっても、

霊能者のように自分の脳力を使えないので、

意識して知りたいものを視ることが出来ないんですね。

 

だから、勝手にリンクしてしまったような感じで、

少なくとも、お父様が望むような死に方は出来ないのだということだけは

わかってしまいました。

 

今回のように、質問を受けた際に勝手にリンクして、

その結果、わかってしまったということは、

伝えなさいということなのだと解釈しています。

 

なので、あからさまに

「ポクッと逝くことは出来ないです」と言うのは

思い遣りのない言い方だと思いましたので、

「たとえば、長患いをするようなことになるのだとしたら、

その時は、何らかのお役目が与えられたのだと思ってください」

とお伝えしました。

 

やがて、お父様は癌が見つかり、

何度かの入退院を経て、

苦しい想いもしたようなのですが、

最期はご家族に見守られながらこの世を去りました。

 

実は、お亡くなりになる3日前に

ご家族の皆様に頼まれて

昏睡状態にある入院中のお父様のヒーリングをさせていただきました。

 

これはご家族の皆様にも事前にお伝えしたことですが、

ヒーリングで病気を治すことは出来ません。

私の経験上、最も良く起こることは、

ご本人の中に眠っている気力に

まるで枯れ欠けている花に水を遣るかのごとく

ヒーリングという栄養剤を与えて

それで活力が出てきたり、人によっては元気になったりします。

 

私が昏睡状態のお父様に触れた時、

お父様はピクリとも動かず、体温も低く、ヒヤリと冷たくて、

医師でなくとも、もう、すぐそこに死があるのだとわかる状態でした。

 

お医者様に「温かいうちに会いに来てください」と言われたとのことで、

その言葉からも、もう間もなくなんだというニュアンスが伝わってきます。

 

ですが、ご家族みんなの願いでもありましたし、

私も、これが私がヒーリングさせていただける最後の機会になるという想いがあり、

30分ほどヒーリングさせていただいたんですね。

 

正直、昏睡状態の人をヒーリングしたのは初めてのことで、

いつもなら、ヒーリングさせていただいている間中

「あー気持ちいい」「ポカポカしてきた」「あったかい」と

たくさん、たくさん、感想を伝えてくれましたが、

今回はなんの感想も聞くことは出来ません。

 

そんなことを思うと、本当に寂しくて

自然と涙が溢れてしまったのですが、

いつものようにヒーリングをさせていただきました。

 

すると、ヒーリングを始めて間もなく、

昏睡状態だったお父様が、言葉にはならないのですが、

意識がないまま、何かを言い始めたんです。

私もびっくりしましたが、その場にいたご家族の皆さんもびっくりして、

さらに5分くらいすると、今度は何かを言いながら足を動かし始めたんです。

 

声はものすごく大きな声だし、

足もまるでどこかを歩いているかのような動かし方で、

そのうち、ぱっちりと目が見開いたので、さらにびっくりしました。

 

こんなに大声をあげていて、目も開けていて

足をひっきりなしに動かしていたとしても、

それでも、昏睡状態中なんですけどね・・・

 

でも、私が伺った時はピクリとも動かず、

ご家族の皆様も、ここ数日、何度呼びかけても

なんの反応も示さないし、同じ姿勢のまま、まったく動かず、

ただ、息をしているだけという状態なので、

「こんな状態で本当にお父さんは生きているの?」

「肉体の中に、お父さんの魂は入っているんですか?」

と聞いてきたくらいでした。

 

なので、まさかこんなことになるとは思わず、

このまま意識が覚醒しちゃうんじゃないかしらと焦ったほどです。

 

ご家族の皆様は、

本当はヒーリングで昏睡から目覚めることを望んでいたようなのですが、

私は正直、意識の覚醒は望んでいませんでした。

 

だって、意識が覚醒してしまったら、

お父様はまた、病気の苦しみを味わうことになってしまうので・・・

もう充分、苦しみましたもの。

死んでほしくないけれど、でも、お父様だって、楽になりたいよね。

 

そう思っていましたので、

30分のヒーリングが終わる頃、冷え切っていたお父様は

温もりを取り戻してはいましたが、

相変わらず、目を見開き、言葉にならない声をあげ、足を動かしてはいたものの、

意識が覚醒することはなく、内心でホッとしました。

 

そうして、3日後、天に召されたとの連絡を受け取りました。

 

 

 

生きとし生けるものは、やがて、

誰でも等しく、寿命がやって来ます。

それが、いつのことなのかはわかりませんし、

寿命を迎えるにあたり、死に方を選ぶことも出来ません。

 

私にも、いつか寿命はやってきます。

占い師ですが、自分がいつ、どうやって死ぬのかを知りません。

 

ただ、今日までに見送った方々を通じて思うことは、

いくら死に方を選べないとは言え、

これまでの生き方や、心の在り方が、

多少なりとも影響するのだということです。

 

お父様は80代でしたが、

ご家族の皆様に愛され、惜しまれながらこの世を去りました。

家族想いで、とても寂しがり屋な方でしたので、

ポクッとは逝けなかったけれど、

ご家族に見守れながら旅立つことになり、

お父様も「まぁ、悪くなかったかな」と思われているのではないかと思います。

 

シニさんは、ブログタイトルを

『生まれ変わってもがんで死にたい』にしていましたが、

本当は、こんなに早く逝きたくなんてなかったと思います。

妻と別れ、子の成長を見届けられないことを泣いたと書いている記事もあります。

でも、シニさんは、同じように病気で苦しむ人達や、

余命がいくばかもない人たちに、

自分は最期までこんなにも毎日を楽しく元気に過ごしたよ

だから、嘆いちゃいけないよ、

死ぬんじゃない、最期まで活き活きと生き続けるんだよと伝えたくて

病気の苦しみや痛みと闘い続けながらも

たくさんブログを更新され続けたんだと思うんです。

 

だから、シニさんのブログは、今となっては数多くのコメントが寄せられ、

それは、シニさんにだけではなく、

残されたシニさんのご家族への思い遣りの言葉と祈りに溢れています。

 

これはきっと、シニさんの望み通りじゃないでしょうか。

 

 

そんなことを、色々思いながら・・・

 

お父様やシニさんを含め、

先に天に召されたみなさんの魂が

穏やかで、安らかでいられますよう

今日もお祈りしようと思います。