【感想】『哲学と人類~ソクラテスからカント、21世紀の思想家まで~』岡本裕一朗|我々は情報革命の真っ只中に生きている!

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哲学と人類~ソクラテスからカント、21世紀の思想家まで~|岡本裕一朗

ケイチャン

ケイチャン

今回ご紹介する一冊は、

岡本裕一朗

『哲学と人類~ソクラテスからカント、21世紀の思想家まで~』です。

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【感想】「我々は情報革命の真っ只中に生きている!」

哲学書

メディアに焦点を当て
古代から現代、そして未来まで
この人類が発達させた最大のツールによって
何が起こって何が始まるのか検証する書物です

「我々は情報革命の真っ只中に生きている!」

こういった啓蒙書を読むと
背中をグイグイと押されるような
切迫感をともなう焦燥を抱くのは
僕だけでしょうか?

産業革命に次ぐ、情報革命

産業革命を例に見れば
波に乗り遅れたものは、滅亡しています

メディアをフォーカスした本書
文字、通貨を含む広義のコミュニケーションツールが
ある時点を超えると、爆発的に普及し
文字通り世界を改変してきたことを
各時代の哲学者の言葉の中から抜粋し
解りやすい事例を挙げて説明しています

近代からの激烈な変化を思うと
圧倒されますね

そして、今と未来
ユヴァル・ノア・ハラリのホモ・デウスにも言及して
この世界を哲学の視点で読み解く
知的な刺激に満ちた本です

作品紹介(出版社より)

強いAI、遺伝子工学、デジタル監視社会、ビッグデータ、ポストヒューマン、仮想通貨、IoT、ポスト資本主義……人類はどこへ向かうのか? 石器に印刷術、デジタル経済圏まで「技術の哲学」で読み解く人類全史。

サピエンスの誕生から文字、宗教の誕生、
書籍の発明からマスメディアの登場、
そしてデジタル技術、バイオテクノロジー革命まで。

アリストテレス、カント、ヘーゲル、フロイト、マルクス、ニーチェ、キットラー、ドゥルーズ、ハラリ……
世界の哲学者はこれまで人間と技術(テクノロジー)について何を考え、哲学を展開してきたのか。

古代から人新世まで、
「技術の哲学」が解き明かすホモ・サピエンスの終焉。

〈本書のおもな内容〉

第1章 「21世紀の資本主義」の哲学
     ――メディアの終わりと世界の行方
第2章 「人類史」を世界の哲学者たちが問う理由
     ――ホモ・サピエンスはなぜ終わるのか?
第3章 私たちはどこから来たのか
     ――「ホモ・サピエンス」のはじまり
第4章 ギリシア哲学と「最大の謎」
     ――「文字」の誕生
第5章 キリスト教はなぜ世界最大宗教になったのか
     ――中世メディア革命と「書物」
第6章 「国民国家」はいかに生まれたか
     ――活版印刷術と哲学の大転回
第7章 「無意識」の発見と近代の終わり
     ――マルクス、ニーチェ、フロイト
第8章 20世紀、メディアが「大衆社会」を生んだ
     ――マスメディアの哲学

作品データ

タイトル:『哲学と人類~ソクラテスからカント、21世紀の思想家まで~』
著者:岡本裕一朗
出版社:文藝春秋
発売日:2021/1/27

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作家紹介

岡本 裕一朗(おかもと・ゆういちろう)

玉川大学文学部名誉教授

1954年福岡県生まれ。
九州大学大学院文学研究科哲学・倫理学専攻修了。博士(文学)。
九州大学助手、玉川大学文学部教授を経て、2019年より現職。
西洋の近現代哲学を専門とするが興味関心は幅広く、哲学とテクノロジーの領域横断的な研究をしている。
21世紀に至る現代の哲学者の思考をまとめあげ た作品『いま世界の哲学者が考えていること』は、ベストセラーとなる。

岡本裕一朗 の作品

『 モノ・サピエンス~物質化・単一化していく人類 』(2006年)
『 12歳からの現代思想 』(2009年)
『 思考実験 』(2013年)
『 フランス現代思想史 構造主義からデリダ以後へ 』(2015年)
『 いま世界の哲学者が考えていること 』(2016年)
『 答えのない世界に立ち向かう哲学講座 AI・バイオサイエンス・資本主義の未来 』(2018年)
『 世界を知るための哲学的思考実験 』(2019年)
『 哲学の世界へようこそ。答えのない時代を生きるための思考法 』(2019年)
『 人工知能に哲学を教えたら 』(2018年)
『 ほんとうの「哲学」の話をしよう 哲学者と広告マンの対話 』(2019年)
『 哲学の名著50冊が1冊でざっと学べる 』(2020年)
『 教養として学んでおきたい哲学 』(2019年)
『 教養として学んでおきたいニーチェ 』(2021年)
『 ポスト・ヒューマニズム テクノロジー時代の哲学入門 』(2021年)

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