日々のできごと。生物準備室より

理科教育、生物教育に関して考えたことをぼちぼち更新。たまに授業実践報告をします。

高等学校におけるパフォーマンス評価

2020-12-11 11:52:03 | 最近読んだ本

 

パフォーマンス課題に興味を持ち始めた6年前、
実践報告は小・中学校メインで物足りなく感じることが多々ありました。
その点、高等学校の実践で1冊にまとまっているお得感と、
手法としては一通りやりつくした感が読んでいてじわじわ湧いてきました。


パフォーマンス課題を設計して実践する時に、
どのくらいのスパンで行うのか?
文脈が適切なのか?
ルーブリックをどのように作るのか?
考えなければいけないこと、面倒な作業に追われる覚悟が必要です。

そもそも、作られた仮想の文脈が厭われることもあります。
設定された世界でレールに乗せておいて、
ルーブリックで機械的に優劣を当てはめていくようなイメージでしょうか。
学びの幅を狭めてはならない、という思いも分からなくもありません。

でも、パフォーマンス課題に限らず授業設計は、
自分の前提との対話の時間なんだと思うんですよね。
学習者が自由に発想するために設定した時間に、
授業者のバックグラウンドが色濃く反映される場を何度も見てきました。
そのこと自体は問題ないのですが、
結局、言語化なしで、授業者の文脈を学習者の文脈として渡しているのに等しいのではないかと思います。

パフォーマンス課題には欠かせないルーブリックの活用について、
「生徒の姿に即してルーブリックを見直す視点や、自由記述等で目標にとらわれずに評価する視点、行動の奥にある生徒の力を徴候に依らずに判断できる生徒を見る目(教師の教育的鑑識眼)を養うことが評価者には求められる。(略)ルーブリックに飼いならされるのではく、飼いならすだけの教師の力量が求められているといえよう。」
からも、授業者としてのトレーニングになることは間違いないと思います。
そう、思うものの、、、
最後の一文は、どんな思いと考えを基に掲載したのか、気になります。

 

 


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