AUDNZDマイナススワップ

【トラリピ オージーキウイ】スワップゼロ円が終了!せま得の「-3円」の影響ってどれくらい?

AUDNZDマイナススワップ

お疲れ様です。みやすぐです。

トラリピ最強通貨として名高いオージーキウイ。多くの方がトラリピ運用の主軸としていると思います。

マネースクエアのトラリピでは2021年10月31日をもって、これまで継続されていたオージーキウイ(AUD/NZD)のスワップゼロ円企画が終了してしまいました。

ちょうど今の時期は豪ドル安に振れていることもあり、多くの買いポジションを抱えている人も多いのではないのでしょうか。

この記事では、ついに来てしまったオージーキウイのマイナススワップの影響について解説します。

スワップポイントって何だっけ?

トラリピ史上最強通貨、オージーキウイ(AUD/NZD)の取扱いが開始してからだいぶ長い間、マネースクエアさんはスワップゼロ円企画を実施してきましたので、そもそもFXにスワップポイントというものが存在していることを忘れてしまっていた方も多いのではないのでしょうか。

ということで、まずはスワップポイントの概念の思い出しから始めていきましょう。

FXとは取り扱っている2つの通貨を交換し、その差額により利益が出たり損失が出たりするわけですが、この時に金利の清算も行われています。

例えば、USD/JPYの買いポジションを持つとします。
これは米ドルを買って(自分のものにする)、日本円を売る (誰かにあげる) という行為になるのですが、銀行にお金を預け入れておけば利息が付くように、自分のものであるお金には利息が発生します。逆に、誰かにあげたお金には、あげた誰かに利息が発生しています。

そのため、自分のものとしてもらえる米ドルの利息と、誰かのものとして払わないとならない日本円の利息の差額が、発生するスワップポイントとなります。高金利通貨を買って、日本円のように低金利通貨を売っていれば、スワップポイントとしてはプラスになるので、日々いくらかの利息をもらえることになります。逆も然り。

両国の金利差が大きければ大きいほど、プラスにしろマイナスにしろ、そこに発生するスワップポイントは大きいものになります。

ちなみに、ここで言っている金利差とは「政策金利」の差のことです。政策金利とは、各国の中央銀行が一般の銀行に融資する際に使われる金利のことです。

政策金利は各国の中央銀行が景気の様子を考えながら決めているものですが、景気が良い時には政策金利を高くしてインフレ(物価高)やバブルを抑えようとし、景気が悪い時には政策金利を低くして、みんながお金を借りやすくし、世の中にたくさんのお金が流れるようにするものと考えられています。

オージーキウイのスワップゼロ円企画終了へ

トラリピにおけるオージーキウイ(AUD/NZD)の取り扱いについては、皆さんもご存じの通り、かねてよりマネースクエア社の頑張りによるスワップゼロ円企画が続いていました。

これは両国の金利差がどうこうと言うより、取扱い量が増えることを狙ったマネースクエア社の企画として成り立っていたものであるため、マネースクエア社が「もうこの企画やめる」と判断すれば、簡単に変わってしまうものでありました。

そして、2021年11月1日、ついにスワップゼロ円企画は終了してしまいました。

代わりに始まった「せま得(厳密には第2弾ですが)」は、トラリピ設定において利益金額が狭ければスワップ優遇するというものでしたが、オージーキウイにおけるスワップ優遇とは、「スワップゼロ円」ではなく、「買いと売りのスワップを同じ金額にする」というものでした。

そもそも、利益金額が狭いときだけスワップ優遇する(スワップ優遇できる)のには理由があります。

その理由とは、利益金額が狭いとその分取引量が増えるため、併せて発生する手数料も増えてマネースクエア社の売り上げも上がり、顧客にスワップ優遇しても増えた手数料で負担分をペイできる、と言う業務ビジョンが成り立つからです。

しかし、現状、豪ドルとNZドルの間に発生するスワップポイントは、ちょっと手数料が増えたくらいでペイできる範囲を超えてしまいました。なぜなら、スワップポイント発生の元となる、両国の金利差がどんどん広がってしまっているからです。

オージーキウイの金利差が広がっているという話については、少し前に書いた以下の見通し記事を参照してください。

ついにマイナススワップ発生

11月上旬はなんとかスワップゼロ円をキープできていたものの、2021年11月8日分からついに「せま得」を適用していても、買いポジションに対してマイナススワップが発生するようになりました。

その額にして「-3円」

しかも、このタイミングでの買いポジションへのマイナススワップというのが本当に不味く、なぜなら現在のオージーキウイの値動きはレンジ中央値から大きく下げた位置にいるため、現在トラリピでオージーキウイを運用している人は、ほぼ間違いなく多くの買いポジションを抱えているからです。

もちろん、私自身もその一人です。
私も皆さん同様に多くの買いポジションを抱えながら、オージーキウイの値上がりを願いつつ、しばらく値上がりが難しそうな情勢に絶望しつつ、追い打ちとなるマイナススワップの発生に戦慄しています。

とはいえ、「なんでこんなときにスワップゼロ円廃止なんだ!マネースクエア社とはなんて酷いんだ!」と文句を言うのは大きな間違い(気持ちはわかるけど)。

だってそもそも、オージーキウイの値動きとは、両国の金利差で決まっているのです。で、今はニュージーランドの金利のほうが大きく、金利差が開いたからNZドル高になって、みんなが多くの買いポジションを抱えています。

マネースクエア社がスワップゼロ円を提供できたのはオーストラリアとニュージランドの金利差が狭く、大したスワップポイントが発生しなかったからなので、オージーキウイが下げてみんなが買いポジション増えたことと、マネースクエア社がスワップゼロ円提供できなくなったことはすべて繋がっている話で、結局「金利差がすごい開いちゃった」ってことなんですよね。

(まぁ、今までこれだけオージーキウイを押してたんだから身銭切ってでもスワップゼロ円維持してくれ~、という気持ちは理解できますが。。。)

マイナススワップはつらいよ

これは個人的な感想も含まれていますが、マイナススワップは、例えどんなに少額でも精神的に良いものではありません。なんと言っても、ただ時が過ぎるだけでお金が取られていくのですから。。。

しかも、トラリピとは、基本含み損を抱えながら「待つ」ことによる自動売買手法です。待っているだけでじわじわ削られていくスリップダメージは、さながらRPGにおける毒状態のようですよね。

しかも、現状のオージーキウイはいつ元の値に戻るかわからない状態・・・、豪ドル高になる見込みもない、このままスワップポイントだけでいつの間にかとんでもない損失になったらどうしよう・・・、1回の利確の利益金額を大きく超えるマイナススワップがついてしまったら・・・?

え? もしかして・・・、

今ここで、「損切り」するべき・・・?

・・・なーんていう損切りの判断は、具体的にこのマイナススワップがどれだけの影響を及ぼすかをしっかり確認してからにしましょう!

マイナススワップの影響は?

さて、やっと本題に入れました。毎回毎回、前置きが長くなって申し訳ありません。

オージーキウイの買いポジションに対して発生する「-3円」というマイナススワップがどれくらい収益に響くのかを落ち着いて考えてみましょう。

この「-3円」というのは、1万通貨あたりの金額です。オージーキウイの買いポジション1万通貨を1日持っていると3円のマイナススワップが発生するということになります。

今現在、自分がオージーキウイのポジションを何通貨持っているのかは「ポジションサマリ」から確認可能なので、それぞれ確認してみてください。

例えば、買いポジションを10万通貨抱えている場合の1か月あたりのマイナススワップを算出してみると、以下のとおりになります。

100,000(保有ポジション数)÷10,000(付与単位)×-3円(1日分のマイナススワップ)×30日(1か月)=-900円

これを読んでいる皆さんがどれだけの資金で運用していて、今現在どれくらいの買いポジションを抱えているかはわかりませんが、10万通貨を1か月保有して「900円」というマイナススワップは、かなり小さいと言えるのではないでしょうか。

スワップがゼロ円でないとは言え、公式が「せま得」と謳って企画を行っているだけのお得な理由はちゃんとあると考えています。

と言うのも、「せま得」を適用していて、まともなトラリピのレンジ設定をしている場合、今現在10万通貨を抱えているようなトラリピ設定における1か月の利益は、おそらく2万円程度が見込めるはずだからです。月に発生するマイナススワップの約20倍の金額が決済益として望めるのであれば、マイナススワップを理由に焦って損切りするにはもったいないと言えそうです。

ただし、これまで攻めたトラリピ設定をしていて、最近の下落により設定レンジを外れてしまっていたり、相当な高値掴みのせいで大きな含み損を抱えていたりする場合はこの限りではありませんので、現状の想定利益とマイナススワップを整理した上で判断するのが良いと思います。

オージーキウイの下落、なんとか耐えていきましょう!

<注意>
この記事は、オージーキウイに関する最新の記事ではありません。
最新の記事は以下のページを参照ください。

以上、よろしくお願いいたします。

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