金融商品取引法違反などの罪に問われ、保釈中も日本国外への渡航を禁じられていた、日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告。日本時間12月29日午後11時すぎに日本を出国し、中東レバノンの首都ベイルートに到着したことがわかり、世界中が揺れた。

アメリカでも米東部時間12月30日夜から31日未明にかけて、主要メディアがいっせいに報じた。

CNNでも31日、「4月に再保釈されて以降ベールに包まれていたゴーン氏が、日本を脱出」と紹介。同被告の談話として、「不正な日本の司法制度によって人質にされることはもうない。私は正義から逃れたのではない。不正義と政治的迫害から逃れたのだ」と報じた。記事

これらの報道の主要情報源は、中東発の各メディアが中心だ。レバノンのMTVでも、同被告が強調した「日本の不正と政治的迫害からの逃亡」と、現地時間31日付で報じた。同被告は記事の中で、「日本の法制度では、罪が推定され(濡れ衣を着せられ)、差別がはびこり、基本的人権が否定されている」「私はやっと今、メディアと自由にコミュニケーションが取れるようになった。来週を楽しみにしている」と話している。