NGCパートナーズ 代表 石井優のブログ
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2022年2月19日土曜日

事業計画の作り方25 後継者の方向け(13) 現状分析の総仕上げとしてのSWOT分析8 SWOT分析のポイントや注意点

「現状分析の総仕上げとしてのSWOT分析」として7回にわたって解説してきました。今回と次回でSWOT分析とクロスSWOT分析の解説を行い「現状分析」に関する解説は一旦終了予定です。

今回はSWOT分析についてですが、SWOT分析の概略はすでに解説済ですので、今回はSWOT分析を実際に行う際のポイントや注意点についてご紹介します。

まず、大前提ですが、記事のタイトルにもしているように「SWOT分析は様々な現状分析の総仕上げ」という位置づけで行うものです。前回までにご紹介してきたような他のフレームワークを活用するなどして各種現状分析をやっていないと、ただ思いついた事項を並べたり、抽象的な事項しか挙がらなかったりしてほとんど意味のない分析で終わってしまいます。またSWOT分析だけで終わってしまっても意味はありません。クロスSWOT分析まで実施するようにしましょう。現状分析はあくまでも将来の計画を考える際の準備のひとつにすぎません。SWOT分析までで終わってしまうと将来の計画を立てることにつながっていきません。

さて、SWOT分析の基本的な考えは「様々な機会に対し、自社の強みをぶつける」というものです。機会が先に来て、そこに投じることができる強みが次に来るということを忘れないでください。「自社の強み」が物事を考えるスタートになり勝ちですが、そもそも機会がないと強みを十分に活かすことはできないのです。

その「機会」ですが、「機会だという勘違い」に気を付けましょう。よくある例が「先行者がいない(ので自社にとって機会だ)」、「競合がいない(ので自社にとって機会だ)」というものです。こういった場合は「それは何故だろうか?」と考え直してみる必要があります。

先行者がいないと思う場合は焦って結論を出さずに以下の問いを考えてみましょう。
  • 先行者がいないのはなぜでしょう?
  • 自社以外の誰もそこに市場がある(であろう)ことに気が付かなかったから?
  • 気が付いていたが参入しなかった?
  • 参入したもののすでに撤退しているから?
  • 参入しなかったり撤退した理由は?

競合がいないと思う場合も同様に以下の問いを考えてみましょう。
  • 競合がいないのはなぜでしょう?
  • そもそも競合をちゃんと探した?
  • 競合か否かの判断は「顧客の視点」で行った?

こういったかたちで深掘りしておかないと、実際には市場がない、他社はそれを知っている、自社はそれを知らず先行者も競合もいない状態つまりは機会だと捉えてしまった、ということになりかねません。

また「強み」ですが社内メンバーだけで考えると考え付かないことも少なくありません。そういったときは「顧客が自社を選んでくれた理由」からスタートすると良いです。実際にヒアリングしてみましょう。

今回は短めですが、以上です。次回はクロスSWOT分析について解説予定です。


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