ゲイ友たちと過ごしたレイバーデーの週末はあっという間に過ぎてしまい、また忙しい日々に戻りましたが、今回の週末旅でニューヨーク州の奥深さを改めて感じました。先月スイスに行って彼の地の美しさに感動したばかりですが、観光の素材という点ではマイホームであるニューヨーク州も負けてはいないと思いました。

 

この投稿では、先週末のニューヨーク州中部滞在中に訪問した町、クーパーズタウンを紹介したいと思います。クーパーズタウンはNYCから車で約4時間半、北西の方角に位置しており、森と湖に囲まれた風光明媚な場所です。湖が点在するニューヨーク州にはこういう町は結構存在しますが、クーパーズタウンは野球発祥の地とも言われ、野球にまつわるさまざまな歴史に彩られた、野球ファンなら一度は憧れる場所です。イチロー選手や松井秀喜選手がヤンキーズに属していた頃は、日本からのヤンキーズ観戦ツアーに組み込まれていたり、NYCから日帰りオプショナルツアーが販売されていたこともありました。日系旅行会社の現地オプショナルツアーのガイドをしていた日本人の方が、大阪から来たお客さんから2千ドル(当時の為替で20万円くらい)のチップをもらった話をしていたので、野球ファンって太っ腹なんだな〜と、野球の殿堂としてクーパーズタウンという地名が妙に記憶に残っています。

 

実際訪問してみたクーパーズタウンのメインストリートは、野球関連グッズのショップや、野球がテーマのレストランやカフェなどがひしめき合っていて、野球ファンにとってまさに聖地のようでした。観光の目玉は野球の殿堂 National Baseball Hall of Fame and Museumであり、歴史的偉業を成し遂げたレジェンド級の選手や殿堂入りした選手の胸像、使用したユニフォーム、バットなどが展示されている世界一の野球博物館です。イチロー選手や松井選手など日本人選手関連の展示もあります。現在大リーグで活躍中の大谷翔平選手やダルビッシュ有選手もここに加わることになるのかと思うと今からワクワクします。

 

面白いなと思ったのは、色々なチームのユニフォーム姿のお父さんや少年たちが街中を闊歩していること。着いた時は野球発祥の野球場と言われる「ダブルデーフィールド」で多数のチームが集まったトーナメントがあるのかと思いましたが、実はユニフォームを着ているのは、敬意を込めてこの聖地を訪問するためのコスプレのような感じでした。日本でも、浅草の浅草寺とか京都の清水寺とか、門前街に着物のレンタル屋があって、着物を来て歩いている観光客がいますが、そんな感覚なのでしょうかね。この日は摂氏30度以上になって野球のユニフォームで歩くには暑苦しそうでしたが、みな生き生きしていて、大人から子供まで陽気なアメリカ人たちを見ているだけでも楽しい気分になりました。私は大谷翔平の活躍でにわかファンになった部類ですが、きっと野球はロマンを感じるスポーツなのかなと思ったりしています。

 

 

野球の殿堂  National Baseball Hall of Fame and Museum

 

野球発祥の野球場「ダブルデーフィールド」

 

「ダブルデーフィールド」は今なお現役で使用されている

 

ユニフォームを着た人たちは選手ではなくて、野球ファン。記念撮影をするためにユニフォームで来場

 

多数の野球グッズの土産物屋、野球がテーマのレストランやカフェなどが密集

 

我々がベースにしていたB&Bがあるチェリー・バレーの町からクーパーズタウンまでは約30分の道のりでしたが、ハイウェーは湖に沿っていてとても清々しいドライブでした。途中に農産物の無人販売所が点在していて都会からくるお客や地元の人で賑わっていました。今はとうもろこしやトマト、桃の収穫ピークで、無人販売とは行っても農家の方々が絶えず野菜や果物など商品を補給していました。私もDもとうもろこしが大好きなので、大量に購入し車のトランクに詰め込みました。

 

日本にも地方にいくと農作物の無人販売を見かけ、メディアなどで、「治安のいい日本ならではの光景」というような表現を時折見かけますが、アメリカでも、田舎に行くと農作物や畜産加工品、花木などの無人販売は割と見かけます。こういう土地では盗難などもほぼないでしょうし、ずっと効率的なのかもしれません。

 

簡易無人販売所があちこちにありました

 

今は桃の出荷の最盛期。6−7月に雨が多かったので白桃も桜桃も今年は豊作のよう

 

こんな感じで代金を支払う。キャッシュオンリー

 

 

夏の終わりを告げるレイバーデイの週末はあっという間にすぎ、ここ数日ニューヨークは朝夕涼しく感じるようになりました。暑さ寒さも彼岸まで、みたいな諺がありますが、ニューヨークの夏はレイバーデーで区切り。これから秋まっしぐらです。