カテゴリ:フリーランス医師生活
こんにちはペドです。
フリーランス医として、 そこそこに忙しく、そこそこに自由にやっています。 様々な病院で勤務をする中で、 改めて認識しなおしたこと。 それは、 低次救急病院での当直医の心構え です。 ランキングボタンをポチっとお願いします。 ブログ継続のモチベーションになります。 twitterやってます。 低次救急病院での当直 フリーランス化前の医師は勤務医です。 そしてフリーランス化するということは、 多くの場合高度医療機関で忙しくしていたはずです。 いわゆる大病院での当直と、 慢性期病院・療養型病院での当直では、 その様子が大きく異なります。 大学病院や3次救急病院では、 内科当直・外科当直・産科当直・脳外科当直・・ などがみな待機していて、まぁ何が来ても何とでもなります。 それが2次救急の中規模病院ですと、 よくて、内科”系”当直医と外科”系”当直医という体制です。 場合により、内科外科すべて合わせて当直医は一人(全科当直) という病院もまだまだ少なくないでしょう。 この場合でも各科オンコール体制があって、 当直医の判断で各科当番医に相談することができます。 これが低次救急医療病院での当直だと、 さらに状況は厳しくなります。 レントゲン?技師はいません。 一応オンコールはいますが、胸の写真1枚のために夜間技師を呼びますか? あと夜間は造影CTは禁止されています。 採血?技師はいません。 その代わり血糖は測れます。採血は技師を呼ぶので2時間くらいかかります。 薬?薬剤師はいません。 救急外来にある配置薬以外はお渡しできません。 え?オーグメンチン?きいたことないです。 入院?ベッドは空いてません。 そもそも病棟看護師は夜間2人なので、緊急入院は受け入れられません。 エコー?検査室にありますけど、先生電源入れられます? どうですか? 実際にこういう病院は多いのです。 現実問題として このような病院でも救急当番を担当しています。 こん棒と鍋の蓋、みたいな貧弱な武装で 急患を、救急車を、どこまで受け入れますか? 胸痛や腹痛患者を受け入れても、
という状況です。 ヤバそうな臭いがすれば、 近隣の大病院へ紹介となります。 代表的な電話のやり取りを、 「ぁい、、、〇〇中央病院当直の、、△△です」 -明らかに自分より年下だ。随分ダルそうだ。 「あーーー、腹痛ですか。。そうですか。。 で、診断は? え?わからない? スーーーー 炎症反応はどうですか? え?採血していない? マジですか。そうですか。 CTは・・・撮れない? 撮れないんですか? そしたら、何もわからないけどご紹介、ということですか。 はい、えーと、うーんと、、はぁ(*´Д`) ・・・・・ (もう、いいです)じゃあ、送って下さい。 はいはい、はい、はー、 あ、患者の名前と生年月日だけ、、 はい、はい、はーーーい(ガチャ」 と、こんな感じです。 仕事のできる研修医2年目か、 調子が出てきた後期研修医あたりでしょう。 仕事に謎の自信がつき始めたあの時期。 誰しもこういう時期があると思います。 しかし、こんなことで気分を害していてはいけません。 かつては自分もあちら側でしたが、今は フリーのバイト医として、0次救急病院で当直中です。 心を無にして、こう言いましょう。 「はい。こういう状況ですので、 是非ご高診をお願いできませんでしょうか。」 これでいいのです。 私も、今までは依頼を受ける側ばかりでした。 思い返してみると、尊大な部分があったように思います。 それだけ忙しいですから。その気持ちよく分かります。 一方、今は病院機能的には完全に弱者の立場です。 この認識を忘れてはいけません。 こちらで2時間かけてCRP確認など不要です。 結局は患者の不利益につながります。 炎症反応の確認が必要と判断したら、 すみやかに高次医療機関に相談しましょう。 帰せそうでしたら、経過観察の判断を出しましょう。 最低限の重症度判定は必要ですが、 変な粘りは無用です。 病院側も不慣れですし、 救急外来のキャパを超える無理な診療は、トラブルの元です。 自分よりも1周りも年下の医者にも敬意を忘れず、 平身低頭依頼しましょう。 いいですか?忘れないでくださいよ。合言葉は 「ぜひ、ご高診お願い申し上げます」 です。 よろしければ今後もお付き合いください(^^ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.06.02 18:58:54
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