ホンダ フィット e:HEV 代車試乗【レビュー】


ホンダ フィット e:HEV を代車で借りましたのでレビューします!

私が社会人2年目で初めて買った車が初代フィット(1500cc/5MT)でした。
趣味としての車の興味は全くなかった時代に乗っていた車ですが、全てにおいて不自由なく使い…乗り換えるまでの約14万kmを走る間に旅する楽しみ、運転する楽しみを車から教えてもらった思い出深い車です。

今回の代車のフィットは4代目。
私が乗っていたフィットから3世代分進化したモデルですが、しっかりと面影を感じます。
非常に思い入れの深い車種ですので正直、代車とは言え運転できるのはとても嬉しく思います!

ホンダ フィット e:HEV について

ホンダ FIT
引用元:https://www.honda.co.jp/Fit/

フィットはホンダを代表するコンパクトカー。
4代目フィットはコンパクトカーとは思えない圧倒的な室内空間・ユーティリティーの高さなど、高い機能性というフィットらしい部分を従来モデルから引き継ぎつつ、ユーザーひとりひとりの暮らしにもっとフィットする「ドライバーにとって心地よいクルマ」を目指したモデル。

グレードは上位・下位の区分ではなく、ユーザーそれぞれに適したラインナップに分かれています。
シンプルで自分らしさが光る・親しみのあるシンプルなデザイン「ベーシック」。
生活になじむデザインと快適性を備えた・シンプルに上質さをプラスしたデザイン「ホーム」。
毎日をアクティブに過ごしたい人のための・アクセントの効いた2トーンカラーが選べるアクティブスタイル「ネス」。
週末に出かけたくなるエンジョイライフに応える・街にもアウトドアにも合う専用エクステリアをあしらったデザイン「クロスター」。
洗練と上質を兼ね備えたスタイリッシュなデザイン「リュクス」。
これらの他に特別モデルとして「Modulo X」が存在します。

スペックに現れない部分をかなりこだわって作った車ですね。
私的にはやはり室内空間の広さをもっともっとアピールした方が良いと思います。
私が初代フィットを購入した時はマニュアル車があるコンパクトカーを探しており、フィット、スイフト、デミオの3車種を検討したのですが、やはりフィットの室内空間の広さが圧倒的アドバンテージとなり購入の決め手になりました。
フィットの室内空間の広さは今更アピールする必要ないくらい車好きには耳タコかもしれませんが、最初の一台として購入する若い人にとっては車のこと自体全く知らないという人も多いでしょうから、アピールは大事だと思います。

今回の代車はグレードはフィット ホーム e:HEVとなっております。

【フィット ホーム e:HEV】エクステリア

フロントビュー
グリルレスのシンプルで親しみのあるフロントマスク
斜め45度エクステリア
ヘッドライトは質感高そうに見えます
サイドビュー
フィットらしい塊感がある全体デザイン
e:HEVのバッジ付き
e:HEVのバッジ付き。Hybridエンブレムはやめたようですね。
リアビュー
後方視界の良さそうなリアビュー。シンプルで私は好き。

エクステリアデザインはちょっと尖ったデザインの3代目フィットから路線変更して、親しみやすさ・シンプルさを目指したデザインに。
このデザインは公開された当初から非常に賛否両論ありましたね。
私はこのデザイン、好きです。
デザインの好き嫌いは直観性が大きいですが…最近の車のほとんどが、威嚇するような薄目のつり目ヘッドライト・大きく開いたグリル・大面積のメッキといった方向性であるため、その真逆であるこのフィットの挑戦的なデザインは評価したいです!

ヘッドライトは先代から大きくデザインが変わった部分。
丸目っぽい印象受ける形状で威圧感がなく非常に印象が良いです。
デイライトも装備されたので質感が高いヘッドライトになりましたね!
ライト類が質感高いので、シンプルなのに安っぽさを感じさせないのは上手なデザインだと思います。

今回の代車は黒色なので、特徴的な「親しみやすい顔」は控えめとなり、従来のフィットに近い印象に見えますね。
フィット4の「親しみやすい顔」はちょっと…という人は黒色系を選ぶといいかもしれません。

オプションのアルミホイール
このホイールはオプションのアルミホイール

この代車はオプションのアルミホイールを装着。
オシャレ・カッコイイデザインでフィットのキャラクターとも合ってると思います。

タイヤはヨコハマタイヤ・BluEarth-A
ヨコハマタイヤのメインブランドのタイヤで、ウェットグリップに力を入れたタイヤですね。
このタイヤであれば、車に全く詳しくない人がディーラーで「今履いているタイヤと同じもの(同等のもの)」という注文の仕方でも問題ないと思います。
新車装着タイヤは、車種によっては街乗りユーザーにはオーバースペック過ぎるスポーティータイヤを履いていることも多々ありますからね。

【フィット ホーム e:HEV】インテリア

フィットのインテリア
内装の質感と機能性が高く見えるインテリア
一直線に平坦なダッシュボード
一直線に平坦なダッシュボードが非常に印象的。使い勝手良さそうです。
視認性の高いTFT液晶メーター
バイザーがなくても反射せず視認性の高いTFT液晶メーター。
ナビとエアコン操作パネル
エアコン操作パネルは非常に分かりやすく、初見でも使いやすかったです。
SOSボタン
SOSボタンが装備されているのがいかにも今どきの車という感じですね。
シフト周りと電動パーキングとブレーキホールド
電動パーキングとブレーキホールドも装備。
滑り止めが施されたトレー
滑り止めが施された広い面積のトレー。すごく使い勝手良さそうです!
USB充電ポートが2つ
後席用にも使えるUSB充電ポートが2つ。
広く質感高い後席
さすがフィット!広い!質感も高いですし、この後部座席で文句を言う人はそうはいないでしょう。
フィットらしい広い荷室
後席はもちろん畳めますが、後席に人を乗せても尚、荷物がそれなりに積める空間があります。コンパクトカーでこれはさすがです。

内装は全体的に質感高く、高級感…というよりは居心地の良い空間といった感じです。
そして車として非常に使いやすさを重視して作られていることが実感できます。
今まで代車としてNシリーズの軽だったり、SUVのヴェゼルだったりと色々借りて乗りましたが、操作感だったり車の挙動だったりでやはり最初は少し戸惑うのですが、このフィットではそのような戸惑いは全く、不安なく直ぐに乗りこなすことができました。

広い室内空間、シンプルで分かりやすい操作系、平坦なダッシュボード、センターの滑り止めが施された広いトレー、前席用にも後席用にも使えるUSB充電ポート、この辺りがすごく好印象でした。
特に収納は、従来の車の場合…これは○○用、こっちは○○用、と用途が限定されるようなお節介設計が主でしたが、この車は良い意味でプレーンさがあるのでユーザーが好きなものを好きなように置けそうです。

シフトレバー周囲の白色のパネルだけは意図が謎です。
高級感はない…というか非常に安っぽいですし、頻繁に手を伸ばす位置にあるので、もし汚してシミになったら絶望です。
何か機能的な意味がある色分けなのだろうか…。

メーターはフードが不要な視認性の高いTFT液晶メーターであり、先進的で素晴らしいと思います。
しかし、液晶画面なのでメーターの表示は色々変えることができるのですが、どの表示も見栄えが良いものがなく…イマイチ気に入った表示がありませんでした。
視認性を重視しすぎていて、高齢者向けの家電…といった感じで残念です。
先日フォルクスワーゲンの新型ポロを観ていきましたが、液晶表示は非常にスタイリッシュでカッコイイ洗練されたものだったのが印象的でしたね。

後席や荷室はこのクラスのコンパクトカーとしてはかなり広いので、若い独身の人がキャンプや趣味の道具を乗せて遊びに行くのにも使えますし、ファミリーカーとしても十分使える容量があります。
軽自動車と違いパワーもありますので、複数人乗車での旅行も問題なくできそうですね!

【フィット ホーム e:HEV】走ってみた感想

  • このフィットはe:HEVというシステムを搭載しているハイブリッド車。
    EVモード、ハイブリッドモード、エンジンモードの3モードを自動で切り替えて走行します。
    正直、いつどのタイミングで切り替わっていたのか全く分かりませんでした。
    それほど自然で洗練された走りでしたので、技術の進歩には本当に驚かされます。
  • Aピラーが細く、ダッシュボードも平坦で視界の妨げになるものはないので、かなり視界がすごく良く運転しやすかったです。
    初心者マークの人でも安心して運転できると思います。
  • 車が動き出す瞬間、そして止まり切る瞬間が非常にしっとりしていて高級感を感じさせます。
    車の質の良さを毎回実感できますね。
  • 加速感は薄いですがトルクがあるので、いつの間にか速度が出ているというハイブリッド車あるあるなフィーリング。
    車体の剛性も高く、静粛性もあり、エンジン音がほとんどしないので刺激が少ないのは仕方がないですね。
  • ハンドルやペダルの質感も良かったです。
    このクラスのファミリーカーとしては遊びが少なく、剛性感がしっかりしているので車を信頼して運転することができました。

総評としては、これ1台あれば何でもできる万能車!まさにフィット!!

特に初めて車を買う人にオススメしたい車です!
操作感の良さ、居心地の良さ、使い勝手の良さ…全て満足できると思いますのでドライブや旅行等、車趣味としても十分活躍できますし、他の趣味のための道具を載せて移動するという用途でもバッチリな車です。
若い人であれば古いスポーツカーや軽自動車を選びたくなるでしょう。
それはそれとして良いのですが、このフィットであれば行動範囲は格段に広がりより遠くにいけるようになります。
燃費も良いですからね…フィット e:HEVの燃費はWLTCモードで29.4km/L。
更に先進の安全運転支援システム 「Honda SENSING」を標準装備。
もう好きなだけ走ってくださいって感じですね。

何やら褒めすぎな気もしますが、私が乗っていた初代フィットもすごく良い車で文句が付けようがなかったのです。
今回試乗してみて、間違いなく初代フィットの正常進化版・完全上位互換と言うべきものでしたから…推さざるを得ません。

しかし…です。
かつて大ヒットしたフィットの最新型…としてはそれほど売れていないのが実情なのですよね。
6月の軽自動車を除く乗用車販売台数ランキングでは7位…とそこそこ善戦止まり。
1位のヤリスとは2.5倍ほどの販売台数の差があるので、大成功とは言えない状況だと思います。

宣伝が下手なのかなぁ…と思ってしまいます…が、宣伝で今回のフィットの良さを伝えるのもまた難しいでしょう。
やはりホンダには「売れる車を作るのが下手」という印象を私は持ってしまいます。
これだけ良い新型フィットを作っても売れないのは…キツイでしょうねぇ…。

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