【新人看護師さんや手術を受ける患者さん必見!】広汎子宮全摘出術とはどんな手術?排尿障害はなぜ起こる?

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こんにちは、femifeのウサギです。

  • 広汎子宮全摘出術ってどんな手術なの?
  • 合併症は何があるの?
  • 排尿障害になったらどのようなことをするの?

こんな方へおすすめの内容です

この記事のまとめ
  • 広汎子宮全摘出術は、子宮を摘出する手術の中で一番広い範囲を切除する手術。
  • 子宮頸がんや体がんに対して適応となる手術。
  • 尿管を大きくずらしたり、子宮の近くにある排尿に関わる神経を傷つけることから、排泄障害が生じやすい。
  • 排尿障害が生じたときは、排尿障害改善薬の内服や導尿を行う。
  • 導尿は自宅でもできるように練習するので、焦らずにリラックスして行いましょう。
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広汎(こうはん)子宮全摘出術とは?

子宮を摘出する手術には、「単純子宮全摘出術」「準広汎子宮全摘出術(拡大子宮全摘出術)」「広汎子宮全摘出術」の主に3種類があります。

「広汎子宮全摘出術」は一番切除範囲の広い手術で、「子宮体部」「子宮頸部」「膣上部」「子宮傍組織」を切除するのものです。「骨盤リンパ節」「傍大動脈リンパ節」も同時に切除することが多いです。

子宮頸がんⅠA2期~Ⅱ期、子宮体がんの頸部間質以上に広がっているものが適応の手術となります。

子宮頸がん、子宮体癌についてこちらで詳細を説明していますので、良かったらご覧ください。

子宮頸がんについてはこちら→「子宮頸がんってどんな病気?」

子宮体がんについてはこちら→「子宮体がんってどんな病気?」

特徴的な合併症は?

手術には合併症のリスクがどうしても付きまといます。病院ではどうしてもリスクの説明義務があるので、医師から怖い話ばかり説明されてしまうことになります…。患者さんは手術をするだけでも心配なのに、さらに不安になってしまいますよね。説明に対して心配なことや疑問は、抱え込まずに先生や看護師にも聞いて大丈夫ですからね!

全身麻酔で子宮を切除するため、無気肺や肺炎などの呼吸器合併症、腸閉塞(イレウス)、膣からの出血、創部の感染など、他の手術にも伴う合併症はこの広汎子宮全摘出術にも生じる可能性があります。

しかし、中でも広汎子宮全摘出術は、広い範囲を切除する必要があります。子宮の周りには、膀胱や尿管、腸があり、排泄に関わる神経も多く存在しています。子宮を広範囲で切除するにあたり、尿管を大きくズラしたり、周囲の神経も一緒に傷つけてしまうため、排泄障害(特に排尿障害)が生じやすくなります。

排尿障害とは?

排尿障害とは、尿を出すための神経が障害されることによって、尿が膀胱に溜まっていても排出することができない状態となることです。

尿がうまく出せないことから、お腹に力を入れて出そうとしてしまう患者さんもいるのですが、そうすると、傷への負担がかかったり、力を入れる癖がついてしまうだけでなく、尿が尿管へ逆流して、感染や水腎症の原因となることがあるので、無理はしてはいけません。

広汎子宮全摘出術に伴って排尿障害が起きてしまう確率は意外と多いのですが、徐々に回復していくこともありますので、焦らずに付き合っていく必要があります。

排尿障害が起きたらどうするの?

それでも残念ながら排尿障害がみられてしまった時は、エブランチルなどの「排尿障害改善薬」を内服して回復を試みます。内服を継続することで、排尿障害が改善することはありますが、それでも自力で尿を排泄することが難しい場合は、「導尿」といって、管を尿道から膀胱へ通して排出する方法を行います。

普段の生活でも、一般的には3,4時間程度で尿が溜まるのですが、今までの生活と同じような間隔でトイレに行き、管を通して排尿をします。

管も使い捨てのものや、消毒して繰り返し使用する物など、種類がいくつかありますので、医療者と相談しながら使いやすいものを決めていきましょう。管も細いもので、潤滑剤もありますので、リラックスして行えば痛みもそんなに生じません。

始めは練習が必要ですが、自身でできるように看護師もサポートしますので、退院に向けて一緒に練習していきます!

この記事のまとめ
  • 汎子宮全摘出術は、子宮を摘出する手術の中で一番広い範囲を切除する手術。
  • 子宮頸がんや体がんに対して適応となる手術。
  • 尿管を大きくずらしたり、子宮の近くにある排尿に関わる神経を傷つけることから、排泄障害が生じやすい。
  • 排尿障害が生じたときは、排尿障害改善薬の内服や導尿を行う。
  • 導尿は自宅でもできるように練習するので、焦らずにリラックスして行いましょう。
ウサギ
ウサギ

手術を受けるだけでも不安な中、排泄に関わる合併症は心配ですよね。

でも同じように闘っている人もいます。医療者もサポートするので一緒に頑張りましょう!

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