氷河期セミリタイア日記

就職氷河期世代ですが、資産運用でなんとかセミリタイアできました。残りの人生は、好きなことをしながら自由に生きていきます。

国や社会は変えられないと考える若者が増加

「若者は強気で自意識過剰なぐらいがいい」と思うのは、日本が経済成長を謳歌した時代を知っている団塊世代やバブル世代しかいません。

その世代が何と言おうが将来を担うのは若者です。

少子高齢化、人口減少、経済低成長の時代を歩む今の若者たちは、将来への確信が持てない中で日々を過ごしています。

日本財団が日本、米国、英国、中国、インド、韓国の6カ国6000人の若者を対象に2022年1月下旬から2月初旬にかけて実施した「18歳意識調査」で、日本の若者の自己肯定感の低さが際立つ結果が出たようです。

 

 

日々の生活で不安や憂鬱を感じる人は、日本が65.3%でトップです。

コロナ禍で自由な生活が制限され、停滞ムードに覆われたのは世界共通ですが、日本の若者はとりわけ心細い気分に陥っているようです。

リモートワークで人と触れ合わないと、不安になるというのは孤独に対する免疫がついていないということです。

集団でないと行動できない農耕民族日本人のDNAを変えないと克服できないのでしょう。

人に誇れる個性があると答えたのは、日本では47.9%で、唯一、50%を割り込みました。下から2番目の韓国とも20ポイント以上の差がついています。

日本の教育制度が個性を潰し、金太郎飴のようなサラリーマン量産製造所になっている以上は、当たり前の結果です 。

個性を持った人を障がい者として潰してきたのですから、成長しない国になってしまったのも当然でしょう。

 

 

自国は国際社会でリーダーシップを発揮できると答えたのは、日本ではわずか22.8%で、中国(86.0%)、インド(79.7%)の約4分の1にとどまっています。

米国(61.5%)、英国(56.2%)も、中印からは大きく水をあけられています。

村社会日本では協調性、共同体意識を重要としますので、この結果も納得です。

すべて合議制で決められるのです。過去の歴史から見ても、独裁者は暗殺される、判官びいきというものがあるように、強いものを引きずりおろすことがこの国の伝統です。

自分の行動で国や社会を変えられると思う人は、先進7カ国(G7)構成国である米国、英国、日本がいずれも60%を割り込んでいます。

中でも、日本は26.9%と圧倒的な最下位です。

変革者はそもそも変わり者です。学校や社会の同調圧力によって、標準的な人を演じていないと村八分にされるので、周りに合わせようとすればするほど、つまらない人間ばかりの集団になります。

日本で過去に一度も民衆による革命が起こったことがないのは、周りを気にしながら生きていく農耕民族だからです。

 

 

国や社会に役立つことをしたいと思う人は、日本では61.7%。トップのインド92.6%とは約30ポイントの開きがありました。

ボランティアで人の助けになるようなことを考えるよりも、格差拡大で最低限度生活を送ることで精いっぱいの人も多いはずです。

リスクがあっても挑戦したい人も、日本は49.0%と半数を割り込んでいます。

諸外国と比べ、起業も少なく、投資も怖くてやらない、終身雇用で働きたい、公務員になりたい、そんな保守的な考えを持った若者の未来は本当に暗いです。

何に対しても弱気な日本の若者と、対照的なのは前向きで強気な中国やインドの若者です。

その違いを経済面だけで説明できるわけではありませんが、国際通貨基金IMF)が2022年4月19日に改定・公表した経済成長見通しからは、日本の若者が自己肯定できない理由の一端が見えてくるような気がします。

諸外国と比べ、政治に無関心で選挙の投票率が低いのも、国を変えられない土壌が出来上がっています。

今の若者を見る限り、外国人がこの国に投資しようなんか思わないでしょう。

 

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