こんばんは。
「細雪」聖地巡礼。今回は大阪道修町にある、旧小西家住宅へ行ってきました。
街の中心部にドーンと一際目立つ日本家屋。ずっと気になる存在だったのですが、なんと予約制ではありますが見学できるようになっていました建物好きとしても嬉しい限りです
では、映画のワンシーン的に玄関の軒先を ネットで調べた所、この部分のカットだけはこの家じゃないかとの事。係りの人の話では、モデルにはなっているそうです。確かに、屋内セットが限りなく似ていました
庭を通って、
内玄関の次に、台所・炊事場。(内玄関は写真を撮り忘れました)
映画では三女雪子が軽く食事をした後や、お手伝いのお久が弟の戦死の報せにひっそりと悲しむシーンがありました。
実際、畳部分は家族の食事場所。板敷部分は店の番頭等、管理職辺りの人達の食事場所。そしてなんと丁稚等平社員はその下の石床部分で立って食事をしていたそうです行った日も夏日に近い暑さでしたが、こちらはひんやり。冬はさぞや寒かった事でしょう。と言うか、大きな屋敷にもかかわらず、家族含めてなんて狭い所で食べていたんだと、驚きました。
その石畳みですが、大阪城の城壁の石と同じ物だそうで、頑丈で傷一つありませんでしたよ。当時の財力の凄さを伺わせます。
上部の大きな梁も目立ちます。熱を逃がすためと同時に、見せびらかすためにわざと梁のむき出しにしたんじゃないかと。そりゃ、自慢もしたくなりますね。
奥が主人の居室、手前が仏間だそうです。どちらもかなり広いっ映画では、家族総出の大げんかや、長女鶴子と夫達夫のやり取りなど…。
ともかく随所にゲン担ぎ的な工夫があり、さすが商家だな~と頷いておりました。
お庭。街中とは思えない静けさ。そして蔵が3つもあるっ
一階部分だけが公開されているのですが、とっても広くて「すごいな~」と連発していたのですが、実はもっと広かったそうで…
手前堺筋の丁度一車線部分まで最初はあったそう。ところがここに市電を通すと言うので、市に接収されてしまい、今の広さに変わったそうです。いや、十分広いですよ
実は私が行った時間帯は私一人でして、職員の方の解説も見学も独占状態。ぜい沢な見学をさせてもらいました。こんなに見せてもらって無料と言うのは申し訳ない気もしてきます。会社側の負担は結構あるそうで、「ぜひ、我が社の製品を買ってください」と、言われました。
…で、製品とは
ご存知でしょうか、図工などで大変お世話になった、ボンド。これ“コニシのボンド”だったんですね。お恥ずかしながら、私は知りませんでした。
見学のお土産にいただいた、かわいいクリップ。テンション更に爆上がりでした。
奥に鶴子達四姉妹がいる中に自分も入っている様な、不思議体験。
さて、その後…
四女妙子と啓ぼんが言い争いをするシーン。右端の高麗橋ビルディングはあったのですが、隣りの吉兆の建物はなくなり、ホテルに。
その隣りにビルとなって、吉兆はあったのですけれど…
映画と同じなのは赤レンガと電柱…ちょっとイメージし難いかな。
そしてお昼に、昔からある喫茶店リヴォリさんで、週替わりランチ。年季ある照明など、まさに細雪に出てきそうな感じでした。若主人がフレンチの料理人だったそうで、このクロックムッシュも絶品でした
「細雪」聖地巡礼、ひとまずこれで終わりますが、普段目にする街の知らない面が見えたりして、とても楽しいものでした
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