前回のブログは「倒産後に希望が無ければどんどん落ちてしまう」でした。
あまり精神論は好きではありませんが、倒産に関してはコンサル後の社長の顔が
コンサル前と大きく変わっている事を何度も見てきているので
気持ちも大切なんだと実感しています。
今回は、今現在取り組んでいる町工場です。
少し前にコンサルを受けて頂いてからはほぼ毎日連絡を取っています。
幸い私の家から工場までは近いので現地での打ち合わせになります。
今回の社長は、最初から倒産を覚悟していた為
どうやったら有利に倒産できるかを一緒に考えていました。
まずは現金を作らなければなりません。
毎月定期的な売掛金がありますが、1部は手形です。
工場の機械などを売る為に見積もりも取っていましたので
社長一家が1年間の生活資金を何とか出来るくらいにはなりました。
このことで社長は安心して、将来的な希望も持てたので更に１つ進めてみました。
現在の工場はこのまま倒産をさせますが、もう１つ会社を作り
その新会社に全ての業務を移管します。
いまある工場は債務しか残りません、社長はそのまま倒産まで在籍します。
新会社の社長は取り合えず私がなり、おりを見て今の社長と交代するようにします。
その間は、倒産する工場の社長と新会社の役員という感じになります。
既に社長の家の引っ越しも住んでいますのでもう少しで終わりそうですね。
意外だったのは、工場にあった機械が思った以上に高く売れた事でした。
リースではなく買い取っていた機械だったのでその事も良い条件でした。
ローン支払い中のトラックはローン会社に説明して引き取って貰いました。
その他のリース関係も解約の電話をしましたが、契約期間中なので
解約できないとの事でした。
では、債権者に全て取られてしまいますけど良いのですか？と問い合わせてみると
すぐに引き取りに来ました...もちろん違約金などは払っていません。
工場は借りものでしたので大家さんに訳を説明して解約し
入居時に収めていた保証金も返金して貰いました。
現在は知り合いの工場の一角を借りて新会社の仕事をしていますが
並行して新しく借りる工場を探しています。
今は工場の家賃もかなり安いらしく、すぐに見つかりそうだと言っていました。
ざっと書きましたが、あまり大きなトラブルもなく倒産出来そうです。
全ての準備をすませてから弁護士に依頼しましたので
あとは免責決定が出れば債務が無くなり破産者ではなくなります。
如何でしたか？
今まで考えていたような悲惨な事にはならなかったと思います。
これがもし初めての倒産で誰にも話せず1人でやっていたら
たぶん皆さんが想像しているような悲惨な結果になっていたでしょう...
倒産は辛い事ですが、死ぬの生きるのと言った問題ではありません！
ただ会社が無くなるだけの事です！
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