【講演デビューから１週間、再び救急車に！】がん養生～宮崎移住編⑥

 

 

 

抗がん剤治療の副作用で髪が抜け落ち、

まだ生えてきていないとき。

 

当時、写真を撮る心の余裕もなく、
退院後、友人の結婚式でのこの写真が
治療時に一番近いです。
 

 

 

 

1999年10月14日に、

左腎摘出手術。

2クールの化学療法を経て、

12月24日退院。経過観察に入る。

 

詳しい診断名は、

腎臓の未分化原始神経外胚葉性腫瘍、

現在はユーイング肉腫ファミリー腫瘍。

 

 

当時、２年後生存率0%。　　

 

　

2000年10月、

早くも仕事復帰したものの、
体調悪化で退職を決意。

 

 

その後は

国内外で養生生活を送り、

 

2002年12月、

宮崎へ移住。

 

 

 

2003年3月、

人生初の講演会は

大成功でした！

 

 

その後の様子は前回↓↓↓

 

初の講演会の後･･･


 

2003年3月宮崎にて、

人生初の講演会は大成功！

 

 

 

 

 

ようやく穏やかな波が訪れると･･･

 

 

 

 

思いきや、

そうは問屋が卸しません。

 

 

 

2003年３月某日、

講演デビューして１週間後、

家でのんびりテレビを観ていると、

 

 

 

ヤツが・・・・・・・

 

 

 

あの痛みが

じわりじわりと襲ってきたのです。

 

 

 

「やばい、

　来るぞ、来るぞ！」

 

 

腸閉塞を２度経験していたので、

その特有な痛みに

「これは腸閉塞になるな」

というのがわかりました。

 

 

もう決してヒーラーさんを

呼んだりしません。

 

そこだけはちゃんと学んでいます。

 

 

 

腸閉塞でヒーラーを読んだ

エピソードはこちら↓↓↓

 

 

 

 

まだまだ痛みが軽く、

動けるうちに救急車を呼ぼう。

 

 

迷うことはなく、

携帯電話を取り出し、１１９番を押します。

 

「もうすぐ腸閉塞になりますので、

　　　迎えにきてください・・・」

 

 

（さあ、今のうちに入院の準備だ）

 

 

旅行の準備でもするように、

着替えや洗面用具をバッグに詰め込む。

 

 

 

痛みが強くなってからでは

動くのも辛くなるため、急ぐ、急ぐ。

 

 

ガスの元栓をチェック、戸締りも完了。　

 

 

徐々に痛みは激しさを増してきます。

 

 

 

ときおり襲う強烈な痛みの波に

顔を歪めながら、必死に耐えます。

 

 

 

傍らにはゴミ袋を用意し、

嘔吐し続けました。

 

 

「ごめんなさい。

　　ごめんなさい・・・」

 

 

腸の辺りに手を当て、

何度も痛い目に

遭わせてしまっている体に謝りながら、

救急車が到着するのを待ちます。

 

 

 

 

 

 

遠くから聞こえてくるサイレンの音。

 

 

 

 

「これはまさに

自分のアパートに向かっているんだなあ」

 

 

 

宮崎に来て

元気になっていく予定だったのに･･･。

 

 

またもや、

自分の未来に黒雲立ち込めてきました。

 

（何やってんだぁ。生きている間、

ずっとこんなことを繰り返していくのかな。

もういやだ、もう苦しみたくない・・・）

 

 

やがて救急車のサイレンは

ぼくのマンションの前で止まり、

インターフォンが鳴ります。

 

 

 

 

ぼくは荷物を背負い、

よろめきながらも

何とか玄関にたどり着きます。

 

「呼んだぼくです。

　たぶん腸閉塞です・・・」

 

用意されたストレッチャーに

体を横たえ、救急車にセット完了。

 

 

 

 

もう慣れたものです。

 

 

救急車は再びサイレンを

うならせながら走りだし、

他の車を蹴散らして疾走していく。

 

 

救急車の窓からのぞく月を見て、

いつも思うのです。

 

 

「お父さん、お母さん、ごめんね。

命懸けで産んでくれたのに、

命懸けで育ててくれたのに、

こんなに体を痛めつけてばかりで・・・」

 

 

人生初の講演会から１週間後のこと。

 

 

あのとき伝えたこと、

何の説得力もなかったなぁ～

 

 

 

病のメッセージを解くのは、

まだまだです。