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ナローボディのハイエースをいろいろ工夫して、家族4人で車中泊やバンライフを楽しんでいます。
今回は、わが家の定番手作りメニュー、「こねない」フランスパンの作り方をご紹介したいと思います。
外はカリカリ、中はもっちりの美味しいバゲットが簡単に作れますので、ぜひ皆さんも試してみてください。
パン作りの奥深さ
家でパンを焼くようになってから10年くらい経ちますが、いまだに納得できるパンにはほど遠く、パン作りというのは本当に奥深いものだなとつくづく思います。
今はYouTubeなどで簡単に動画が見られるので、パン作りの工程などはプロの職人さんの技を見てイメージすることができますが、職人さんの技を真似しようと思っても、なかなかそう簡単にはうまくいかないものです。10年かけて気づいたのは、「生地は生きている」ということでしょうか。同じ分量、同じ工程でやっても、毎回のように生地の感じが違うんですね。生地が違えば、当然焼き上がったパンの食感や味も、毎回少しずつ異なってきます。なかなか、お店のように一定の品質で毎回同じパンを焼くのは難しいということを実感しています。
それでも、やはり焼き立てのパンの香ばしい香りと小麦粉の味わいは、市販のパンとは比べ物にならない美味しさで、それを一度知ってしまったらもう、「家で焼くパンが一番おいしい!」と感じるに違いありません。売り物ではなく自分たちが普段食べるだけなら、多少毎回、味が違ってもそれはそれでご愛敬と言えます。
特に今回ご紹介する「こねないフランスパン」は、仕込みがとても簡単なので、うちでは週2〜3回のペースでパンを焼いています。
家事の合間にちゃちゃっとできるので、それほど負担を感じることなく、続けていけるのがありがたいです。
熟成時間がカギ
パン作りというと、小麦粉と水を混ぜて何度も何度も力を入れてこねないといけないイメージがありますが、パン作りにおいて「こねること」は実は必須ではないということが、こねないパンを作っているうちにだんだんわかってきました。
小麦粉というのは、本来、あまりこねすぎると「グルテン」という粘土状の物質に変化して、これはもう固いチューインガムのような歯ざわりで、食べてもちっとも美味しくないんですね。
小麦粉は水を吸って混じり合うと、徐々に熟成していく性質が元々あるんだそうです。時間をかけて寝かせることで小麦粉の生地は次第に熟成してもっちりした状態に変化していきます。この熟成が、こねないパン作りには欠かせません。
この熟成を助け、生地に力を与えるのが「塩」の役割なんだそうです。
生地を膨らませるためにはイーストも必要なのですが、イーストはほんの少量でも時間をかけることで、ゆっくりと発酵していき、そのほうが小麦本来の美味しさを引き出すことができます。自然の力を使って小麦の美味しさを引き出すのが「こねない」パンの醍醐味ということです。
最初の頃は、熟成時間は一晩(8時間くらい)で、夜に生地を仕込んで翌朝にパンを焼いていたんです。それくらいの時間でも、まあまあ美味しいパンは焼けるんですが、熟成時間を20時間くらいとった生地は、さらに小麦粉の味が引き立ち、もっちりした食感になることがわかり、今は、夜に生地を仕込んでから次の日の夜まで(約20時間ほど)生地を寝かせています。ひと晩熟成と20時間熟成では、焼きあがったパンの味わいにかなり差があることが素人目にも明らかなのです。
基本の配合と工程
それでは、こねないパン作りの基本レシピをはじめに書いておきます。うちは小麦粉400gを基本にしていますが、作りたい量によって300gだったり500gだったりすると思いますので、ベーカーズパーセントも併記しておきます。
ベーカーズパーセントというのは、小麦粉の量を100としたときの各材料の配合比率をパーセントで表したものです。
たとえば、塩の割合は1.8%なので、100gの小麦粉に対して塩が1.8gということになります。小麦粉が300gなら塩は1.8%で5.4gということです。
慣れてくると、ベーカーズパーセントで配合を覚えておいた方が、応用が利くので便利です。
基本レシピ
小麦粉400g (100%)
塩7.2g (1.8%)
イースト1.2g (0.3%)
モルト1.2g (0.3%)
水300cc (75%)
基本の材料は以上です。通常のパン作りだと、この他に砂糖、ミルク、脱脂粉乳、バターやショートニングなどを加えると思いますが、こねないパン作りはごくシンプルな材料だけで作ります。「リッチなパン」の反対で「リーンなパン」と言われたりするのはそのせいもあると思います。材料がシンプルな分、小麦粉本来のおいしさがしっかり味わえるのが、こねないパンの特徴です。
モルトはパン作りの食材を扱う店などで買えますが、なければ別に入れなくても構わないと思います。
作業工程(1日目)
1.それぞれの材料の分量を計る。
2.大き目のタッパーなどに材料を入れて軽く混ぜてから、分量の水を入れてゴムへらなどで混ぜ合わせる。
粉っ気がなくなればOKなので、あまりこねすぎないのがポイントです。
3.生地をひとまとめにしてラップをかけ、タッパーの蓋をして寝かせます。
冬場は室温でOKです。夏は冷蔵庫で寝かせた方がいいと思います。
1日目の工程はこれだけ。とても簡単なのです。
作業工程(2日目)
翌朝、仕事に出る前にタッパーの中を一応確認するようにしています。
生地が2倍くらいに膨れているので、へらなどでざっくりとガス抜きをして、コンパクトにまとめなおし、ふたたびフタをしておきます。
夕方、仕事から帰ってからの工程を以下にまとめておきます。
1.20時間経過後の生地は2.5倍くらいに膨らんで、タプンタプンになっていると思います。
タッパーの中でへらなどを使って生地をひとまとめにしながらガス抜きします。
2.生地を適当な大きさに等分します。(うちは400gの生地を3つに等分しています)
3.台の上に軽く打ち粉をして、等分した生地を出し、手のひらで押さえたりひっくり返したりしながらさらにガスを抜きます。
4.焼きたいパンの形に生地を成型します。
5.オーブン皿などに成型した生地を乗せます。(等分した他の生地も同様に)
6.二次発酵
冬場ならオーブンを40℃くらいに温めて二次発酵。夏場なら室温でも大丈夫です。
二次発酵の時間は2時間ほど。生地に霧吹きはせず、表面が乾燥した状態のままで二次発酵させます。
二次発酵にたっぷり2時間かけることと、寝かせる間、生地の表面を湿らせずに乾燥させるのがポイントです。
7.オーブン予熱
二次発酵が終わったら、焼く工程に入る前に、オーブンをしっかり予熱します。十分予熱したオーブンに入れることが窯伸びの秘訣なんだそうです。
8.生地にクープを入れる。
クープというのは、バゲット表面にナイフなどで切り目を入れることです。パンが焼けるときに、クープが裂けるように広がって、フランスパン特有の模様ができます。
クープはデザイン的な要素もありますが、二次発酵で生地の表面が乾燥しているので、切り目を入れることで中の柔らかい生地が外に出て、焼いた時にふっくら膨らむ効果があります。
9.オーブンに入れて焼く。
生地をオーブンに入れる直前に霧吹きで水を吹きかけて、蒸気をジュワーっと上げるようにすると、バゲットの表面がパリッと薄皮になります。
焼く時間は220度で30分、180度に下げて10分ほど。このあたりはそれぞれの家庭のオーブンの性能によっても違ってくると思いますから、焼け具合を見ながら調整するのがいいと思います。
うちが使っているのはデロンギのコンベクションオーブンです。いまのやつは2代目で、長く使っていた1代目が壊れたので同じものをまた買いなおして使っています。デロンギのオーブンはシンプルで使いやすく、いろんな料理に使えるのでわが家ではものすごくよく使います。電気オーブンですが、ガスオーブンに負けない火力を誇るのが特徴で、ピザを焼いたりするのにも重宝するおすすめの1台です。
パンが焼けました。
子どもたちも奥さんも、パンの焼ける匂いにつられて、「早く食べたい!」ともう待ちきれないようです。
出来立てのパンの美味しさは、外はカリッカリ、中はもっちりふわふわで、一度味わうとやみつきになること間違いありません。
小麦粉400gで長さ30センチのバゲットが3本できます。焼いてすぐに1本は食べてしまい、残りの2本も1~2日で食べきってしまう感じです。たくさん作って冷凍しておいてもいいんですが、焼き立ての美味しさを考えると、たくさん作り置きするよりも、こまめに作る方が焼き立てを楽しめるので、その方がおすすめです。
追記〜小麦粉の種類について
フランスパンやバゲットを作る小麦粉は「準強力粉」が適していると言われます。
準強力粉は普通の強力粉よりもタンパク質が少な目で、そのかわり灰分と言われるミネラル成分が少し多い特徴があります。
灰分が多い準強力粉は、小麦粉の味や香りが強く、焼き色は少しくすんだ感じで、フランスパンなどのシンプルな配合のパンに向いています。
ただ、タンパク質が少ないために水分は入りにくく、生地がベタベタしやすいのが準強力粉の難点です。
今までいくつかの準強力粉を試してみましたが、フランス産の「メルベイユ」という粉が小麦粉の味と香りがしっかり感じられて、うちは結構好みです。
生地の扱いやすさという点では「リスドル」や「オーベルジュ」などの方が吸水性が良くまとまりやすいですが、メルベイユと国産強力粉を50:50くらいの割合で混ぜて使うと、吸水性も良く小麦の味や香りも楽しめるのでおすすめです。
小麦の種類によって適切な吸水率がかなり異なるので、新しい粉を使う時は水分量を68〜70%くらいから始めて、吸水具合をみながら加減しています。
小麦粉に対して、水の量が5%違うとかなり仕上がりが変わります。たった20ccほどのことなのに、こんなにも違うのかと驚くほどです。
そういった試行錯誤を繰り返すのも、パン作りの面白さの一つかもしれません。
皆さんも、ぜひ「こねないパン作り」一度試してみてください!
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