現代の営業で成功するためには、単に商品を売り込むだけでは不十分です。
真の成功への近道は…
取引先との距離を縮め、信頼関係を築くこと
そこでポイントとなるのは、日頃からの観察や相手への理解、そしてエピソードの収集です。
本記事では、これらの「実践テクニック」を解説し、営業マンが取引先との信頼関係を築く方法を提供します。
具体的には、次の3点…
- キョロキョロ習慣でオープンな関係を築く
- 相手の反応を先読みして評価を上げる
- エピソードトークで購入欲求を高める
記事中、効果のある営業スキルやコツをちりばめました。
あなたの営業スキルを次のレベルへと引き上げるための秘訣を、ぜひ本記事で探してみてください。
キョロキョロ習慣でオープンな関係を築く
御社にうかがう道すがら、地元のお祭りの広告を目にしました。
こちらでは伝統行事が今も受け継がれているのですね…
会社訪問の冒頭、このような雑談から始めると、あたたかな雰囲気のなかで会話を進められます。
取引先と地域とのつながりについて話題が広がり、有益な情報を得る可能性もある。
このように…
ちょっとした雑談を会話の入り口にするだけで、取引先との距離が縮まります。
ポイントは、日頃から好奇心をもって…
キョロキョロと観察する習慣
会社に関係すること以外に、取引相手を観察の対象にするのも有効です。
たとえば、相手が身につけているものや、身の回りに置いてあるものも雑談の入り口になります。
好きなものを身につけたい、お気に入りに囲まれたいというのは、誰にも共通する感情。
そこには、取引相手のこだわりや嗜好が表れており、多くの人がそれを話題にすることを喜びます。
自分と共通点があれば話題が広がるので、さらに効果的。
注意点としては、褒めるよりも共感するという意識をもつことです。
窓口の担当者は、営業に慣れています。
「褒めて近づく」は常套手段という構えでいることが多い。
ちょっとしたコツですが…
共感できるポイントをアピールするほうが効果的です
つまり…
「すごいですね~」よりも、「いいですよね~」を使う。
このほうが相手は警戒心を抱きません。
相手の好みに興味を示し、耳を傾ける。
これにより、取引相手とオープンな関係を築くことができます。
仕事に役立つ雑談のネタと話題づくりのコツについては、以下の記事が参考になります。
ご活用ください。
相手の反応を先読みして評価を上げる
提案や売り込みの場では、詳細な説明を求められることも多い。
その際に適切に応答できれば、あなたの評価は上がります。
ポイントは、
相手を知ろうとするひと手間
顧客の、
- 何に興味を示すか
- 何に食いつくか
- 何に疑問をもつか
- 何を不安に思うか
…といった反応を先読みし、どんな質問がくるかを予測します。
そして、顧客目線で想定問答をしておく。
この「ひと手間」をかけることで、「適切な応答」が可能になります。
質問の傾向は、業種や顧客によって変わりますが、次のような質問を想定することは可能です。
- アフターサービスやメンテナンスは?
- 前バージョンとの違いは?
- どんなデータが根拠なの?
- 実際に使用している人の感想は?
- 他社商品との違いは?
- トレンドになりそう?
質問してくるのは、話に関心をもっている証拠。
質問をきっかけに、相手の期待を探りましょう。
「顧客の期待を明らかにし、それに基づいて提案」という手順で話を進めます
大切なのは…
単に質問に答えるのではなく、質問の意図をくんで答えること。
質問の意図とは、「相手は何を期待しているのか」という背景のことです。
たとえば…
アフターサービスやメンテナンスは?
という質問の背景には
- 信頼性:製品やサービスが長期間にわたって安定して機能すること。
- サポートの利便性:問題が発生した際に、簡単にサポートを受けられること。
- コストの透明性:追加のメンテナンスや修理にかかる費用が明確であること。
- 長期的な関係:購入後も継続的なサポートを通じて、顧客との長期的な関係を築くこと。
…などの期待があります。
これらの期待に対応できれば、取引相手に「わが社に合った提案をしてくれる」という印象を与え、顧客との関係が強化されます。
エピソードトークで購入欲求を高める
商品やサービスを売り込む際、どうしても「そのもの」を提案しがち。
話の中心がプロダクトの特長(スペック)になったり、「〇%以上が…」など数字で客観性を担保したりしてしまう。
しかし、顧客が知りたいのは、その商品やサービスを手に入れることによって、
- どんなに快適になるか
- どんなに便利になるか
- どんな楽しい思い出が生まれるか
- どんな素晴らしいコトが起こるか
…などの体験(コト)です。
そこで、ものを言うのがエピソードトーク。
職場でも、上司が部下に、上から目線で「ああしろ、こうしろ」と指示すると反感を買いますが、
自分も以前同じようなクレームを受けたことがあって…
とにかく取引先に飛んでいって、頭を下げて事後対応にあたったよ。
誠意、誠実を心がけて行動することで窮地を脱することができた。
こんな時は原因究明よりも、行動が先だよ…
…と、経験談を織り交ぜてアドバイスすれば、部下の心に刺さる。
体験談には、説得力があります。
同様に、体験者の声(エピソード)を織り交ぜるだけで説得力はアップします。
たとえば…
IoTマンションでは
複数の家電を一斉にOFFにすることが可能です。
…と機能を説明するよりも、
すでに当社のIOTマンションにご入居されているお客様は、その便利さを実感していただいております。
たとえば、ご家族で外出する際に、「いってきます」と一言声をかけるだけで、指定した家電が一斉にOFFになる機能は、とくに評価いただいています。
お子様を抱っこしながら、部屋のスイッチを一つずつ消して回るのは、たいへんなストレスでしょう。また、荷物を両手に抱えた状態での操作も困難です。
以前は、うっかり家電を消し忘れて外出してしまうことも多かったとお聞きしています。
しかし、当社のIOTマンションなら、玄関で「いってきます」と言うだけで終わります。
その声にセンサーが反応して、指定した家電が自動的にOFFになります。
さらに、スマートフォンを使えば、外出先からでも家電のON/OFFが可能です。
これにより、外出先で「家電を消し忘れたかもしれない」と心配になったときでも、すぐに確認し、操作することができます。
これらの機能は、生活をより便利で快適にするためのものです。
ぜひ、一度体験してみてください。
当社のIOTマンションが、○○様の生活をどのように豊かにするかを実感いただけることでしょう。
…と冒頭にエピソードを添えると、聞き手はイメージをもちやすくなる。
購入すれば、自分も「この豊かさを手に入れることができるのだ」という欲求が喚起されます。
商品を売るためには、単に製品の機能やスペックを羅列するのではなく、「その商品を使うことで、ユーザーがどのような体験ができるのか」を具体的に伝えることが大切。
ポイントは、モノを主語にせず…
ヒトを主語にしてコト(体験)を語ること
顧客のニーズに合わせた体験(エピソード)を選んで提供できるようになれば、あなたの営業スキルは次のレベルへと進みます。
関連して「セールス・ヒアリング」については、以下の記事で解説しています。
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