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高齢者や障害者の命を守る施設対策②

1/17/2023 10:00:03

新型コロナ

今日のポイント:早期治療、予防投与
 

前回の「高齢者や障害者の命を守る施設対策①」の続きです。

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4)コロナと診断された場合の早期治療
これまでにコロナに対する治療薬として抗ウイルス経口薬(3種類)と注射薬(1種類)、中和抗体薬(3種類)に加えて、免疫抑制剤(3種類)が承認されている。高齢者や重症化リスクのある人には早期の治療開始が重要。しかし、高齢者・障害者施設においては、医師が常駐していないこともあり、施設特性や得られる医療支援に応じて、無理のない範囲で使用可能な治療薬の検討を行い、感染発生を想定した準備を行うことも重要。
 
5)予防投与が可能な薬剤
施設内で感染者が発生し、クラスターのリスクが高まっている場合、あるいは免疫抑制状態が強く重症化リスクが高い入所者において、曝露後に使用できる薬剤としてカシリビマブ/イムデビマブ(商品名:ロナプリーブ)が承認されている。オミクロン株の流行の中で中和活性の低下が報告されているが、中和活性に加えて感染細胞を排除する作用(エフェクター機能)があることも報告されており、他の薬剤が使用できない場合の投与が承認されている。施設内でのクラスター発生時、感染者周囲の曝露者に対して予防投与を早期に行うことにより発症および重症化を抑制できる可能性がある。施設の特性や得られる医療支援を考慮し、無理のない範囲で、予防投与の進め方に関して担当医師と相談しておくことも重要。
 
6)クラスターのリスクが高まっている場面での感染対策の実際
施設内で感染者が発生した場合に、施設内で隔離および治療を行わなければいけない場合も増加している。これまでの経験をもとに感染対策を実施し、他の入所者に感染を広げない対策が必要になる。施設内では人材・感染対策資材も限られており、ゼロリスクを求める対策は困難だが、施設で実施することが可能なリスクを減らす対策を組み合わせて対応することが必要になる。
〔高齢者・障害者施設におけるエアロゾル感染対策の考え方〕

  1. 屋内における密集を避ける
  2. 換気扇を常時稼働させる
  3. 人数が増えたら窓を開ける
  4. 扇風機を外に向かって回す
  5. パーティションは必要時に設置する
  6. 空気清浄機を活用する



参考:(舘田先生)資料①22 12 22 12時 第8波から高齢者・障害者施設を守るために (mhlw.go.jp)

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