不織布製品企画・製造・販売の株式会社アサクラのスッタフブログ

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不織布の㈱アサクラが、不織布関係の実験や検証、オススメ商品、新商品、スタッフの日常などを定期的にご紹介するブログです。

実験!PLA不織布は多湿な状況でどのくらいで加水分解が始まる?

みなさま こんにちは!

アサクラのぽろんです!🐶

 

『以前、土に埋めたPLA(生分解性)不織布って、どれくらいで分解されるのか?』

というブログを載せましたが(↓こちらをチェック!)

 

 

今回は、、、!

『実験!PLA不織布は多湿な状況で

どのくらいで加水分解が始まる?』

という記事を書いていきたいと思います!

 

 

生分解性と聞くと、製品を使っていくうちに勝手に分解していってしまうの?

と私は一番最初にそう思ってしまったのですが、

ご安心ください!!

PLAは、下記の条件を満たした時に分解されていきます。

 

 

分解には段階があり、下記の順に分解が進んでいきます。

(短期間分解の場合の条件です)

 

【分解の第一段階:加水分解

温度55度以上、湿度80%以上の環境が必要になります。

この段階で結晶化が進行して表面がボロボロになり、より細かな破片になっていきます。

(この時点では、正確にいうと低分子化と崩壊で、生分解ではありません)

いわゆる、マイクロプラスチック化というものです。

よく見かける年月が経ったものがボロボロになるあれです。

関連記事はこちら↓

 

 

 

【分解の第二段階:微生物分解】

次に微生物分解ですが、さきほどの加水分解で、分子量が1万まで低下して初めて

微生物が食べられるサイズになり、ここからやっと分解が始まります。

 

 

 

ここがポイント!!

第一段階の条件が揃わないとPLAは分解していかないので、

他の石油由来樹脂と同じく分解されずに、長期間自然界に存在し続けます。

つまり製品の強度的には、通常の石油由来樹脂とほとんど同じと言えます。

インターネットでPLAの情報を調べていると、よく数週間で完全分解したと

うような記載をみかけますが、これは上記のような条件を満たしているから

分解されているということのようです。

 

 

・・・・というわけで、前置きがながくなりましたが、

多湿な状況で保管して、通常のPP素材に比べてPLAはどのくらいで加水分解していくのか?

を知りたくなり、今回の実験を行うことにしました〜!!

 

 

さて、今回の実験材料のご紹介です!

・PLA不織布20g

・PP不織布20g(比較用)

・ジッパー付きの袋

・加湿用の水



それでは、実験していきましょう〜!!

①まず、不織布に湿気を加えるため、霧吹きで水をかけていきます。

 

②実験対象の不織布たちを、それぞれ別の袋に入れます。

 

③あとはジッパーを閉めて経過をみていきます。

 

以上で準備完了!

 

・・・・とここまで記事を書いてアップするのに1週間ほど

経過いたしまして、、。袋の中身をみてみたら、、

カビさんが(写真は自粛します!)・・・・これではよくありません!

 

ということで、仕切り直して材料と保管方法を変えてみました!

(実験方法が爆速で変更となり申し訳ありません。。)

 

改めて実験材料です!

・PLA(生分解性)不織布 20g

・PP不織布 20g

・水を入れる入れ物

・輪ゴム

・水

 

①入れ物に水を少々入れます。

 

②その上に原反を乗せ、輪ゴムでとめます。

 

 

以上!!

このやり方ならば、加湿もされつつ、密閉空間ではないので、

カビさんも生えないのでは・・・・?次はどうなることやら。。

 

今回の記事はここまでですが、

引き続き、経過を観察していきたいと思います〜!

さて、どうなっていくのか楽しみです♫

結果については、まだまだ時間が必要そうな実験ですので、

みなさま気長にお付き合いくださいませ〜🌺

 

それでは

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

よかったら、他にも色々な実験の記事もありますので、

ぜひ立ち寄っていってください〜

以上、ぽろんでした!🐶