こんにちは! Dr.あねご こと棟田です。

 

おかげ様で当ブログのフォロワー様が500人を超えました飛び出すハート

日々増えたり減ったりするので、また400人台になることもあるかもしれませんが、

それでもこんなに多くの方にご覧いただけてるなんて本当にありがたいことです。

 

最初は私のボヤキブログでしたが、できるだけ、皆様のお役に立てるような記事を書いていきたいと思います。

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(ペンライトで「手の掌を太陽に」の鼻バージョンを見せてくれる長男)

 

 

 

さて、私は皮膚科医ですが、

その理由としては皮膚が大好きだから。

 

身体を構成する臓器は色々あって、

医学の中では心臓とか脳とか肝臓とか腎臓とかが重視されがちですが、

 

皮膚もすごいんだぞ!ただ表面を覆ってるラッピングと違うんだぞ!

という話を今日はしようかと思います。

 

  皮膚の機能は大きく4つ

 

皮膚の機能をご存知ですか?

毎日見ていても、あまり深く考えることはないですよね。

 

①汗を出したり、鳥肌を立てたりして温度調節をする。

いや、鳥肌はあんまり役に立ちませんね。本当は毛や羽があれば表面に空気の膜をつくって保温するのですが、人間は広範囲で毛を失っていますので、服で代償しているわけです!!

ちなみに皮下脂肪も皮膚の一部ですので、これは保温の役に立ってます。

 

②冷たい、暖かい、痛いなどの感覚を持つことで身体を守る。

漫画などで「痛覚がなくて異常に強い敵」というのがでてきますが、実際にいたら、こいつはあまり強くありません。痛くなければ動作の制限が効かず、常にどっか怪我してるやつというだけだと思います。

 

③皮脂で乾燥を防ぎ、細菌叢を保つ。

汗が水で、皮脂がアブラ。あまり区別されていないことが多いですが、別のところで作っていて別の管を通って出てくる全くの別物。アブラがないと乾燥しやすくなります。

また、皮膚の表面には一定数の常在菌がいるものです。これが減るのもよくないし、一部の菌が増えすぎるのもよくない。これを保つ作用が皮脂にあります。

 

④皮膚はバリア

私が一番好きな皮膚の機能はバリア。

子供のころ、「タッチ!バリア!!今バリア効いてるからー!!」というウザい遊びをしていましたが、

バリアは最強だし超大事。

 

外から皮膚の中に異物が入るのを防ぎ、守ります。

(画像はマルホさんからお借りしました)

 

皮膚は外側から表皮、真皮、脂肪という3層構造になっています。

真皮は膠原繊維があって、皮膚のハリとか弾力とかを担うところ。

 

外側の表皮というのは、一番下の基底層でできた細胞が約1カ月かけて上へ上へと移動していきます。そして最後に角層で垢となって去っていくわけです。

 

「垢」というと忌み嫌われる存在ですが、本当は大切。

角層で隣の細胞同士がきちんとつながっているからこそ、左側の図のように、外界から菌やアレルギーの原因となるものが体内に入らなくなっています。

 

バリアがなくて、皮膚に異物が入ってくれば、身体を守るためにやっつけようという反応が起こります。これが炎症反応炎です。

 

 

例えばトビヒという病気は、かいてしまって角層が破綻したところにブドウ球菌というバイ菌が増えて、どんどん炎症が広がってしまいます。

もともと「あせも」があったり、「口周りのただれ」があったりして角層がきちんとしていないと、そこで広がりやすいです。

なので、逆に言うと、正常な皮膚で、傷がなければ皮膚のバリアが守ってくれるはずなのです。

 

以前拝見した患者様で、きれいになりたくて、お化粧品で強いレチノールを連日使ったら、トビヒになってしまったという方を診たことがあります。

 

レチノールは上手に使えればとても有効で良い美容成分ですが、

その作用機序は「ターンオーバーを早める」ことなので、使い始めや濃度を上げたときなどに、表面がガサガサしてバリア機能が落ちることもあります。

そこでたまたまブドウ球菌などが増えれば、ぶわっとトビヒ状態になってしまうのです。

 

冬は乾燥からバリア機能が落ちがち。

 

炎症が起きると赤くなったり、色素沈着になったり、美容的にも芳しくありません。

 

健やかな皮膚にはバリア機能を保つことがすごく大事です!!

 

 

では、バリアを守るにはどうすればよいのか。

これはとにかく加湿と保湿。

 

 

 

ご好評いただいた2つの記事もご参照いただけたら幸いです。

 

 

  加湿!!

 

 

今回追加でお話ししたいのは、

ぜひ寝室に加湿器を!!ということ。

 

意外とみなさん日中費やす時間の多い居間に加湿器を置いてらっしゃるのですが、

日中は料理をすると部屋は加湿されたり、自分でも水分摂取できます。

 

寝室は暖房や床暖房をかけていると乾燥しやすいですし、湿度が低いことが多い!!

 

もう一度書きます!!

湿度30%以下の部屋で眠る肌の水分量は24%低下する

・湿度40%の部屋で過ごすと湿度70%の部屋で過ごすのと比べて顔の小じわが23%増加し、弾力も落ちる

 

できれば大型のタイプで朝まで加湿し続けてください!

 

アメトーークの年末特番ではダイキンさんの加湿器が紹介されていました。

家電芸人さんがほとんど持っていると言っていたので、本当にいい機械なのだと思います。

 

 

 

 

  保湿!!

 

保湿にはモイスチャライザーとエモリエントがあるとお話ししましたが、

バリアを守るために良い保湿剤としては「セラミド」があります。

(分類としてはモイスチャライザーで、皮膚の水分を増やします。)

 

セラミドはもともと人の皮膚で、角層の細胞間をつなぎ合わせている成分。

アトピーなどの肌が弱い方はもともとセラミドが少ないと言われています。

 

 

化粧品に使われるセラミドの中には種類が色々あって、

天然セラミド(馬など哺乳類由来)

ヒトセラミド(人のセラミドに似せて酵母などから作られたもの)

植物セラミド(米などの由来)

合成セラミド(科学的に合成したもの)

 

一般に下二つの方が安価、上二つの方が効果的ですが高価です。

天然セラミドも悪くはないですが、感染症やアレルギーの観点から私はヒトセラミドを圧倒的に推奨しています。

 

 

市販のものなら例えばトゥベールさんがよいです。

私が勤務医時代によく使っていて、

きちんと有効成分が入っているのに良心的な値段設定です。

 

 

最近私が愛用しているのが、

当院で今月から扱い始めたスーパーセラミド

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50ml 8,800円(税込)

うそでしょ?ってくらい ダサい 飾り気のないパッケージです。

でもここまでセラミドが高濃度で入っているものは他にありません。

中身だけに全精力を注いでいるとのことです。

 

これを体全体に使うのはコスパが悪いですが、

特におすすめなのが、やはりアトピーや乾燥肌などで肌が弱い方や、

あとはレチノールを使うときに併用するとめちゃくちゃいいです。

 

乾燥もヒリヒリも軽減されますし、赤みなどが引くのも早い。

レチノールの効果を早く引き出し、副作用を抑えてくれます。

 

 

レチノールを副作用であきらめていた方、

肌が弱くて自分にあった保湿剤を探している方、

ぜひ一度ご相談くださいキラキラ

 

 

1月2月は外来が空いているので、美容相談もたっぷりできます!

ぜひお時間ありましたらご来院ください口笛

 

 

 

 

 

 

 

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