3つの約束と3つの疑惑事件

リシ スナック首相は就任時に3つの公約をしました。彼の率いる政府は今後「誠実さ」「プロフェッショナリズム」「アカウンタビリティ(説明責任)」を示すというものです。アカウンタビリティ=説明責任と書いても自分でもなんだかよくわからないので、もう少し調べたところ、すでに起きた過去の決定や行為の結果に対する責任、またそれを説明する責任を表すという意味だそうです。つまり何かしたらその行為に関しては責任をとり、なおかつちゃんと説明もするよ、ということ?

そして今、彼の周辺ではこの3つの約束がちゃんと守られているのかを試すかのような3つの事件が起こっています。「シートベルト事件」「ジョンソン元首相のローンに関わるBBC理事長就任疑惑」「税金疑惑」。

1番目のシートベルトは、首相自らがプロモーションビデオに出演した際、動いている車の中で撮ったにも関わらずシートベルトをしていなかったというびっくりニュース。その結果100ポンド(約16,000円)の罰金が課せられてしまいました。首相は財務大臣だった時もロックダウン中にパーティーに参加したということで罰金を払っていましたのでこれで2度目の法律違反⁉︎ プロフェッショナリズムは何処へ?

2番目のBBC理事長就任疑惑は、ジョンソン元首相が80万ポンドの借金をした際、保証人をリチャード シャープ氏に手配してもらったということです。借金をすること自体は違法ではないのですが、リチャード シャープ氏がジョンソン氏に借金の保証人を手配し、そのお礼としてジョンソン氏がシャープ氏をBBCの理事長にしてあげたのでは、という疑惑がここ数日トップ記事になっているのです。シャープ氏は人事に関しては否定をし、公平かつ実力で理事長に任命されたと公言しています。アカウンタビリティーがあるかどうかが怪しいです。

3番目の税金疑惑は、元財務大臣であるナディム ザハウィ氏が税金をきちんと申告しなかった、つまり払わなくてはいけない税金を払わなかったという事件。そのために国税局からペナルティを支払うように言われました。これに対しザハウィ氏は「税金をきちんと申告しなかったのは故意ではなく不注意によるものとして国税局が受理してくれた」と発表したのです。でも彼は元財務大臣。つまり国民から税金を徴収する張本人でありトップの人間。その道のプロが不注意で税金を正しく申告しなかったのはあり得ないので、国民の怒りを買ってしまいました。今日の国会でも彼を辞めさせろという声が上がっていました。誠実さ、プロフェッショナリズム、アカウンタビリティ、どれも欠けているように思えます。

イギリス政府、大丈夫でしょうか?

Photo by Brett Jordan on Unsplash

作成日:1月25日

参考記事URL:https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-64368741https://www.bbc.co.uk/news/uk-politics-64353054日本語にはない「RESPONSIBILITY」と「ACCOUNTABILITY」の違いとは?

アイキャッチ画像:Photo by Shreyas Sane on Unsplash

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