勉強の仕方・超基本③

今回は「勉強の仕方・超基本③」です。

前回、新しい単元を学ぶ段階をとりあげました。学校(塾)の授業を聞く。板書をノートに写す。

ただ聞くだけでは理解がしにくく、教科書などの教材を読む。板書を見ながら、写しながら「考える」ことが大事だと結論づけました。

※ 私自身、学校で授業を受けるのは苦手でした。聞いてもよく分からないし、何よりも眠くなります(笑)。板書を写すのも面倒。分からないから、目の前の教科書を読んだ方が早いと。

そして、学んだことを復習して、問題演習をして…と続きます。しかし、まどろっこしいですが、その最初の習う段階での「読む」と「考える」に今回は焦点を絞ります。

ここができないと、勉強のスタートが切りにくくなります。

読む

これから教育も変わり、入試も変わりつつありますが、今のところペーパーテストが中心です。ですから、昔からの「読み書き」が重要であることは変わりません。

教科書や授業での板書が読めないことには、習う内容が理解できず、身につくのが困難になります。そして、その読解力は、人により異なります。スピードも理解力も。

その時点で、「読む」ことにどれだけ慣れているか。そして、生まれてからことばにどれだけ触れてきて、どれだけ語彙力があるか。一朝一夕には、読解力はつきません。

教科書を読むのが基本

小学校の低学年から、4年生くらいまでは、教科書の音読が有効です。これは、小学校の授業でも行われていることです。国語に限らず、本を読む読書に限らずです。小さい頃に読み聞かせる。または、本人が声を出して読むことがそうです。

そして、個人差はありますが、小学校高学年から中1くらいにかけて、黙読できるかの段階に進みます。黙読して内容を理解できるか。

それが難しいようなら、中1でも音読に戻るべきです。漢字が読める(書ける)、言葉の意味が分かる、書いている内容がイメージできるなど。単純に「読解」といっても、様々な要素がからみます。

国語、読書にとどまらない

ここでいう「読解」は、国語の読解問題ができるかどうかの狭い範囲ではありません。そして、読書をすれば身につくとも限りません。もちろん、読書も有効な手段の一つです。

しかし、広い範囲で、色々なことに興味を持ち、見聞きしていないと、本当の読解力はつきません。

そして、その読むことは、中学生・高校生になっても、それぞれの段階で課題となります。ある程度読めると自覚すると、学ぶ時に読むことをおろそかにしがちにもなります。

どの教科も、読んで理解することが、勉強の根本です。例えば、ただ問題演習をするだけでなく、基本事項を読んで理解できているかとなります。

数学でさえも、教科書の原理原則を読んで理解することが、遠いようで近道です。

※ 問題演習ももちろん必要ですが、問題演習だけに偏り過ぎると、効率が悪く時間がかかります。ただ、桁違いの量の演習をすることで、読解力初め学力をつけることは可能です。

考える

そして、同様に重要なのが「考える」ことです。読みながら、聞きながら、書きながら、その瞬間に考えられるかどうか。この差で、学力に大きな差が生まれます。

「考える」時、頭の中で、ことばを用いて理解しようとします。その考えることが習慣づくと、その能力は加速度的に飛躍します。あれこれ考えることで、思考が鍛えられ、同時にことばの力もつきます。

一言で能力の差と言ってしまえばそれまでですが、勉強をする瞬間の意識を変えるだけでも変わります。

その瞬間に絶えず「考える」ことです。

授業で聞く、板書を読み取る、写す、自分で教科書を読む。そして、それは次の段階の「覚える」「解く」でも同じです。

 

※ このシリーズは「超基本」です。ある程度勉強ができる人にとっては、分かり切ったことです。しかし、小中学生では、まだまだ身についていないケースが多いです。