2023.04.242023.07.03

リスティング広告では「インプレッションシェア」を気にかけよう

弊社、株式会社クイックリーのサービス、リスティング広告無料診断では、広告管理画面の閲覧権限を頂いて配信設定などに改善点がないかを診断しています。

普段、実際に無料診断を担当していて、特に自社で運用されている企業様のアカウントでは、デフォルトで「インプレッションシェア」に関する指標を表示させていない傾向があることに気づきました。

そこで、「インプレッションシェア」とは何か?なぜ気にかけないといけないのか?を述べていきます。

目次
1.「インプレッションシェア」とは何か?
2.「インプレッションシェア」「インプレッションシェア損失率(ランク)」「インプレッションシェア損失率(予算)」の関係
3.「ISL(B)」が高いことによる悪影響
4.「『ISL(B)』が高いので予算を上げてください」という話に気を付けましょう
5.まとめ

 

1.「インプレッションシェア」とは何か?

まずは、そもそも「インプレッションシェア」とは何か?ですが、
広告が表示可能だった回数(=設定したKWに対応する検索語句で検索された回数)に対する、実際に広告が表示された回数のことです。

つまり、広告の表示機会に対してどれくらい広告が表示できたか?を表す指標です。

2.「インプレッションシェア」「インプレッションシェア損失率(ランク)」「インプレッションシェア損失率(予算)」の関係

「インプレッションシェア」に対して、「インプレッションシェア損失率(ランク)」「インプレッションシェア損失率(予算)」という指標があります。
これらは、「広告の表示機会をどれくらい逃したか?」という指標で、その原因別に「ランク」と「予算」に分かれています。

それぞれ、「ランク」は、広告ランクの低さ、「予算」は、予算不足が原因です。

これは実際の広告のオークションの様子を考えるとより分かりやすくなります。
検索広告のオークションは、ざっくり言うと

①設定KWに対応する検索語句で検索される

②日予算に余裕があるか判断

③余裕があればオークションに参加

④入札単価・広告の品質を元にオークション。勝てば広告掲載

と進みます。

②で予算の余裕が無く、オークションに参加しなければ、「インプレッションシェア損失率(予算)」
④でオークションに負けた場合は、「インプレッションシェア損失率(ランク)」
④でオークションに勝った場合は、「インプレッションシェア」に計上されると理解すればよいです。

3者の関係を整理したところで、
以下では、それぞれ
「インプレッションシェア」…IS
「インプレッションシェア損失率(ランク)」…ISL(R)
「インプレッションシェア損失率(予算)」…ISL(B)と略して表記したいと思います。


Lはloss(損失)
Rはrank(ランク)
Bはbudget(予算)
のそれぞれ頭文字です。

3.「ISL(B)」が高いことによる悪影響

ISL(B)の値が高い場合、1日のうち早い段階でオークションへの参加を見送る状態になるため、0時~の深夜帯でクリック数がピークになってしまい、日中や夕方等の時間帯で広告があまり出せていないことが多いです。


極端な場合はこんな配信状況になってしまうことも。

「お昼休憩や18時以降はうちの商材だと検索されそう」と思っていても、実はその時間にはあまり配信できていないとなっては、機会損失になりますので、ISL(B)の値には注目しておく必要があります。

4.「『ISL(B)』が高いので予算を上げてください」という話に気を付けましょう

ISL(B)の値が高い場合、注意が必要だということは、ご理解いただけたと思いますが、
だからといって、「『ISL(B)』が高いので予算を上げてください」という話は鵜呑みにしないようにしましょう。

具体的には、Google広告の管理画面に「予算による制限」の表示が出ている場合に、その表示をクリックすると「予算の引き上げ」が提案されたり、広告代理店に運用代行を依頼している場合は、代理店からそのような提案を受けたりすることもあるでしょう。

一見矛盾しているように思えるかもしれませんが、下記で鵜呑みにしてはいけない理由を解説していきます。

「インプレッションシェア損失率(予算)」という名称のせいで、「予算が少ないから機会損失が出ている」と捉えがちなのですが、単純にそう捉えるべきではありません。
「『現在の配信設定の割には』予算が少ないから機会損失が出ている」のです。

つまり、「『ISL(B)』が高いので予算を上げてください」という話を鵜呑みにする前に、「配信設定の見直し」をする必要があります。
具体的には、キーワード、マッチタイプ、入札単価、地域、時間、曜日、デバイス等の配信設定を絞り込みます。

Googleやリスティング広告代理店(広告費の〇%の手数料制)は利益を得るためには広告費を増やしてもらう必要があるので、「『ISL(B)』が高いので予算を上げてください」
という主張をするのは自然なことです。
これを鵜呑みにする前に「配信設定は見直せないのか」を考えましょう。

5.まとめ

弊社、株式会社クイックリーも広告費の20%の手数料制で運用代行を行なっていますが、予算の増額をご提案する前にもちろん最大限配信設定の見直しをしております。
もし、「ISL(B)を理由に広告費の増額を提案されたが、配信設定の見直しはできないのだろうか」とお考えの方がいらっしゃいましたら、リスティング広告無料診断 よりご相談下さい。

この記事を書いた人

nakase

入社4年目。WEB広告プランナーの中瀬です。WEB解析士。兵庫県宝塚市出身。1992年生まれ。 前職では求人メディアの営業を経験し、今はリスティング広告を中心にWEB広告の運用に携わるチームのリーダーです。また、弊社のSEO対策も兼務し、記事の執筆も担当しております。文字に起こすことで理解の解像度も上がり、刺激的な毎日です。日々の気づきを、お客様の成果に繋げられるようなアイデアに昇華できるよう努力します!twitterも更新中!趣味・嗜好は、アコギ(習いに通っています)、スポーツ観戦(Bリーグの中継をよく見ます)、ゲーム、お酒、アイドルのライヴ観戦、etc.