人材育成に使えるフレームワークとは?代表的な4つをご紹介
こんにちは。WONDERFUL GROWTH編集部です🍀
近年、少子高齢化や社会情勢の影響により、優秀な人材の採用が難しくなってきています。そんな中、事業を成長させ、会社を安定して経営していくために人材育成はとても重要です。
ですが、人材育成にかけるリソースや時間が足りず、効果的な施策を実行できないという会社も少なくないでしょう。そんなときに、フレームワークを用いることで効率よく、より充実した人材育成を行うことができます。
今回は、人材育成に使える代表的なフレームワーク4つについてご紹介します!
〇人材育成に使えるフレームワーク4選
・SMARTの法則
SMARTの法則とは、目標設定手法の1つです。目標達成に必要な以下5つの頭文字を取った造語です。
Specific(具体性)
Measurable(計量性)
Actionable(達成可能性)
Relevant(関係性)
Time-bound(期限)
SMARTの法則を活用することで、目標の設定レベルを少しずつ上げながら人材育成をすることができます。社員のレベルに合わせた具体的な目標を設定し、期限までに達成することができたら、新たな目標を設定するということを繰り返す。そうすることで、目標達成度をより高めることが可能となります。
5つの用語について詳しく説明したものが下記になります。
-Specific(具体性)
目標を設定する際には、具体的にする必要があります!抽象的な目標を設定をしてしまうと、すべきアクションもあいまいなものとなってしまい、思うような効果を得ることが難しくなります。
-Measurable(計量性)
ここでの計量性というのは、「目標の達成度が測れるかどうか」ということです。目標を数字で設定することで、どのくらい目標に近づいているのかを可視化することができます。
-Actionable(達成可能性)
目標設定する上で大事なのが「非現実的な目標を設定しない」ことです。社員の実績や能力に合わせた目標を設定することで、モチベーションの向上や成長に繋げることができます。
-Relevant(関係性)
ここでの関係性とは、「目標の達成が利益に繋がるかどうか」ということです。目標を設定する際には、「利益に繋がるかどうか」を考えるようにしましょう。そうすることで、社員のモチベーションの向上に繋がります。
-Time-bound(期限)
目標を設定する際には、「期限」を設けることが重要です。どれだけ目標が具体的であっても、期間が設定されていないと、目標達成が先延ばしになってしまったり、モチベーションが低下してしまったりする可能性があります。
・カッツ理論
カッツ理論とは、役職ごとに求められるスキルの割合を示したものです。カッツ理論では、社員の階層を「ロワーマネジメント」「ミドルマネジメント」「トップマネジメント」の3つ、必要なスキルを「テクニカルスキル」「ヒューマンスキル」「コンセプチュアルスキル」の3つとしています。それぞれの階層には、どのようなスキルがどのくらい必要なのかを理解することができます。
3つの階層とスキルについて詳しく説明したものが下記になります。
-3つの階層
ロワーマネジメント(リーダーなど下級管理職)
下級管理者と呼ばれる階層で、上級管理者の意思決定を実行する役割があります。店長やプロジェクトリーダーなどがこれにあたります。
ミドルマネジメント(課長や部長など中間管理職)
中間管理職がこれにあたります。具体的には、部長や課長、主任などのことで、上層部と現場の橋渡しをする役割を持っています。
トップマネジメント(社長や役員などの経営層)
社長や役員といった経営層のことを指します。経営状況を把握し意思決定をするだけではなく、すべての結果において責任を負う立場です。
-3つのスキル
テクニカルスキル
業務遂行能力のことで、担当している業務を問題なく実行するために必要な知識や技術のことを指します。具体的には、PCスキルや文章作成力などのマニュアルをきちんとこなすことのできる定型業務能力や、語学力、情報収集力などが挙げられます。
ヒューマンスキル
社内外問わずあらゆる関係者と円滑なコミュニケーションをはかり、良好な人間関係を築く対人関係能力のことです。基礎的なコミュニケーションはもちろん、相手の意見を理解する傾聴力、リーダーシップを発揮したり、部下・後輩を育成するコーチング力、交渉力やプレゼンテーション能力なども含まれます。
コンセプチュアルスキル(概念化能力)
状況や情報を客観的に分析し、本質を捉えて最適解に導く概念化能力のことを指します。論理的に説明するロジカルシンキング、物事を多角的に考察するラテラルシンキング、より高度なスキルや知識を身につけようとする知的好奇心・探求心、予想外の事象に臨機応変に対応する応用力などが挙げられます。
役職に連動して必要なスキルが示されるため、説明したようなマネジメント層だけではなく、一般的な社員の育成にも役立てることが可能です。
・70:20:10の法則
70:20:10の法則は、ロミンガーの法則とも呼ばれ、人が成長する際に役立つとされる要素は、「70%が経験、20%が薫陶、10%が研修」であるということを意味します。
-経験:自分自身の行動によって身についた知識や技術のこと(仕事そのもの)
-薫陶:周囲の人から受けた影響やアドバイスのこと(上司からのアドバイス)
-研修:研修や書籍などから得た情報のこと
この法則から人材育成を考えると、より大きな効果を発揮するには「経験」が最も重要で、「薫陶」や「研修」はそれほど重要ではないと受け止めてしまうかもしれません。ですが、日々の業務の中での上司のアドバイス・フィードバックをもらうことや、研修で自身の課題や強みを把握するという機会があってこそ、経験を通じた学びの効果を高めることに繋がります。薫陶や研修の限られた機会をどれだけ上手く活用できるかが大切です。
・カークパトリックモデル
カークパトリックモデルは、教育や研修の効果を「反応」「学習」「行動」「結果」の4段階で測定します。このモデルを活用し、研修の効果測定を実施することで、問題点や課題を整理することが可能となります。
-レベル1:反応(Reaction)
研修直後の受講者の満足度を指します。研修直後にアンケートやヒアリングを行うことで、研修内容や講師の評価、次回の研修向けた準備を行うための情報を得ることができます。
-レベル2:学習(Learning)
学習到達度を意味します。レベル1で評価が高くても、レベル2で受講者にスキルや知識が身についていないとなると、受講者の学びは少なかったということです。筆記試験やレポートなどを実施し、受講者が研修を通してどのようなことを得たのかを測定します。
-レベル3:行動(Behavior)
研修後の実務での実践度合いのことです。受講者が研修で学んだことを実務でどのように活かしているかを測ります。具体的には、研修実施後、1ヵ月~1年の間で受講者や受講者の上司から実践度合いをヒアリングしたり、アンケートを取ったりします。
-レベル4:業績(Results)
研修が組織全体に与えた価値を指します。つまりは、研修で学んだ受講者が企業業績にどのような影響を及ぼしたのかを測定します。ここでは抽象的な結果ではなく、売上高など数値化できるもので測定します。
いかがだったでしょうか。取り入れられそうなフレームワークはありましたでしょうか?
人材育成においてフレームワークは、会社が求める人材の育成指針を明確にし、人材育成を効率的かつ合理的に実施するためのツールです。今回紹介したもの以外にも、多くのフレームワークがありますので、自社の目標に合ったフレームワークを選び、実践と改善を重ね、アレンジを加えるなどして、自社に最適なフレームワークとしてみてください。
ちなみにWONDERFUL GROWTHでは、
企業様・その社員のひとりひとりに向き合うことを大切しており、企業の課題ごとにカスタマイズしたプログラムの提供が可能となっております。
またWONDERFUL GROWTHはサービスを通じて、「学ぶことそのもの自体が楽しい」と思っていただける「学習定着」を重要視しておりますので、学ぶ内発的動機を形成することを実現します。
最後までお読みいただきありがとうございます!
では、また👋