英検1級を圧倒したこの1冊【14】洗練された会話のための英語表現集  | ひとときのときのひと

ひとときのときのひと

広告業界で鍛えたから、読み応えのある文が書ける。
外資系で英語を再開し、アラカンでも英検1級1発合格。
警備業界にいたから、この国の安全について語りたい。

そんな人間が、ためになる言葉を発信します。
だいたい毎日。



まずは英語から。

 ここでは、英検にこだわらず「ためになる英語」学習に関するる手に入りやすい本の案内として説明をしていきます。

 

 紹介するのは、この本、

 

「洗練された会話のための英語表現集 」(濱田伊織)です。

 

 この本は、「伝わればなんとかなる」といった段階はもう通過してしまっていて、もう少し上の段階の英会話をしてみたい方に向いています。

 

 大部分が英語における丁寧表現の紹介となっていますが、実はもう少し広い視野で知的な話し方の案内をしてくれています。

 

 たとえば、後半のある章では、「慎重に私見を述べる」という切り口で、

 

 In my view/opinion, 「私の見解では…」

 

 

My understuding of ~ is…  「私が見る限りでは」

 

 

As far as I can think …  「私が見る限りでは」

 

といった言い方が例文・音声付きで紹介されています。

 

 そして、英文和文の脇に、こんな含蓄あふれる解説がされていたので、引用してみます。

 

  …慎重な発言をしたいときに心がけたいポイントは、「絶対的な答えはない」というスタンスを保つことです。ご紹介するような、「これは自分の考えにすぎないが」というニュアンスを含んだ表現を使うことで、言葉を吟味しているという印象を相手に与え、信頼できる人物だと感じてもらうことできます。

 

 いかがでしょうか。

 

 意見を聞かれると、日本人はすぐに例の「あい、しんく」と来る傾向が非常に強いのではないかと思います。しかし、聞かれている方はどう感じるでしょうか。

 

 間違いではないものの、いつもいつも「あい、しんく」では、うんざりでしょう。

 

 したがって、ビジネスの会議における発言の冒頭や、外国人の取引先や上司に対しての意見を述べるときの初めに、いくつかこういった「いい意味での」謙虚さを表す言い方を披露してみることを、中級以上の方は試していくことをおすすめします。

 

 また、英検準1級、1級といった面接の場においても、100人の受験生中、90人は「あい、しんく」と推測します。

 

 これに対して、As far as I can think と始めれば、相手に「こいつは、他とは違う」と思わせることができると思います。

 

 少なくとも半馬身くらいは差を付けることができるし、受験生としても余裕が示せるでしょう。

 

 と言った意味で、英検受験生もこの本の使えそうなところだけでも書き出したり抜き出して、いつでも使えるようにしておいてはいかがでしょうか。

 

 また、変わったところでは、「讃辞に答える」といった章も設けられています。

 

 こういったところも結構、「純粋な英会話」勉強を続けていると穴と言うか見過ごしてしまって、外国人とのやりとりが円滑にいかなくなるリスクがあります。

 

 再び本書の解説コラムから引用してみます。

 

 ほめられることに慣れていないと、ついつい気恥ずかしさで苦笑いしてしまったり、「そんなことはないです」などと謙そんしてしまうことがあります。

 しかし、ほめることが日常にしっかりと根付いている文化圏では、やはり自然な対応を心がけて、ほめてくれた相手を困惑させないようにしたいものです。

 

 いかがでしょうか。

 

 そうなのです。無言でいたら、日本人の間では「謙虚な人だ」で終わって問題は起きないかもしれません。

 

 ところが、欧米系(オーストラリア等含む)の人には困惑をもたらすリスクが発生してしまうのです。

 

 先ほどの「あい、しんく」の連発ではありませんが、たとえば英語がお上手ですねとかなんとかほめられらたとき、おそらく大多数の日本人が「サンキュー」の繰り返しをしてしまうのではないでしょうか。

 

 何も言わないよりはましです。

 

 しかし、外国人がせっかくいいことを言ってくれているのに、いつもそんな返しでは、「この人、の英語、伝わりゃいいと思ってるんだな、そんな程度のぞんざいさで俺の、わたしの相手をしてるんだな」としまいにはゲンナリされてしまう可能性があるのです。

 

 上級者になるのであれば、このあたり、踏み越えていった方がいい。そんな一里塚を超えるためのヒントをいくつも提示してくれています。この本は。

 

 また、本ブログ筆者がこの↓電子書籍を書く時の参考文献としても、役立つところが多かったこともお伝えしておきたいと思います。

 

 以上、英語の参考書には載っていないかもしれませんが、あなたの英語学習の参考になれば幸いに思います。