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【読書】未来は「好き」で生き抜く!AI時代の子育てアプローチ

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書籍「AI時代の子育て戦略」の表紙の写真
目次

AI時代の子育て戦略 / 成毛 眞

AI時代の子育て戦略 / 成毛 眞」(2018年)を今さらながら読了。

著者の成毛氏は、マイクロソフト日本法人元社長。

この本はChatGPTが注目を集めるよりも前に出版されたが、今日のAIの急速な進展を背景にしても、なお有用な視点が書かれている。

自分は現時点で子育てに関係はないが、将来役立ちそうな内容を書き残してシェアする。

たまに姪の面倒を見ることがあるので、本から学んだことを実践する機会があれば試してみようかな。

① 好きなことを見つける

さまざまなスポーツで使うボールやラケットの写真

音楽やスポーツの才能は遺伝

たとえば、音楽や執筆、数学、スポーツといった分野では遺伝の影響がほぼ8割以上と、圧倒的に大きいことが判明している。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.20

モチベーションは、才能を開花させる上で見過ごせない大きな要素である。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.22

よく「才能+努力」と言われるが、正しくは「素質+のめり込む才能」である。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.23

子どもの能力は、親からの遺伝によって大きく影響を受ける

しかし、たとえ素質があっても、のめり込む才能モチベーションが欠けていれば、結果を残すことは難しい。

逆に素質が平均的であっても、のめり込む才能があれば、「一流」になれる可能性がある。

それでも、素質とのめり込む才能の両方を持つ「超一流」たちには敵わないのが現実。

いつの日か、超一流の能力や遙かな高みを見て、挫折を選ぶのか、それとも続けるのか。

続けることを選ぶときは、きっと「好きだから」が力になるはず。

だから、色々なものを見たり体験したりして、「好き」を見つけていくことが大事

興味やのめり込む才能がないことに気づいたら、その分野から早めに手を引くことも大切。

遊びながら成長していくのが最も理想的な状態。

また、子どもの頃は「好き」と仕事を結びつけずに、熱中する経験を積むことが肝心だ。

親の「今の仕事」と「才能」は切り離して考える

大人になってから好きになったものは、本当の好きとは違う可能性がある。

多くの人は、生計を立てるために選んだ仕事に多くの時間を費やす。その結果、その仕事が自分にとって重要であり、好きなことだと思い込むことがある。

だから、子どもの好きなことを見つけるときは、「自分(親)が子どもの頃に何に夢中になっていたか」を思い返すことが大事。

また、自分が子どもの頃に苦手だったことを子どもに強要してはいけない。

親として子どもに何かを教える前に、このことをしっかり理解することが求められる。

② ゲームをやらせる

ゲームのコントローラーの写真

興味の対象が見つけにくいのだったら、ゲームをやらせればいい。ゲームだったら熱中する子が多い。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.111

ゲームをするとき、親のパソコンやスマホを使わせれば、子どもは攻略サイトやYouTubeを見て攻略法を分析する。そして、自分であらゆる工夫をしながらゲームに取り組む。
トライ&エラーとかPDCAを無意識のうちに実践していることになる。こういった能力が将来必ず生きてくる。
社会学者などがゲームの経験と収入の関係を実地調査すれば、20年後には驚きのデータが出ているはずだ。
「ゲームをやった子」と「ゲームをやらなかった子」との間に圧倒的な収入格差がついているだろう。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.115-116


昔、子どもの頃にゲームを禁止されて嫌だったことを忘れてしまったの……?

「ゲームばかりやってないで勉強しなさい!」が一般的な時代もあったが、現代ではその考えは古くなった。

ゲームをプレイするとき、積極的に情報を集めたり、試行錯誤しながら攻略したりすることで、認知機能やクリエイティブな能力を自然と鍛えることができる。

筆者は「ゼルダの伝説 ブレスオブザワイルドをプレイすることをすすめている。

最新作なら「ゼルダの伝説 ティアーズオブザキングダム」かな。NINTENDO64の「時のオカリナ」と「ムジュラの仮面」も個人的には大好き。トラウマになるけど。

自分は子どもの頃からゲームが好きだったが、レゴブロックも好きだったので、それらの要素が融合したような「Minecraft(マインクラフト)」もおすすめしたい。

ただ、ゲームへの過度な依存を避けるために、親子でしっかりと話し合って遊ぶ時間を決める必要があるだろう。

③ 仕事を実際に見せる

プレゼンしている人と聴衆の写真

板前にあこがれたら、板前がいるお店に連れて行き、間近で仕事ぶりを見せるべきだ。警察官に憧れているなら、近所の交番に行けばいい。
誰だって、子どもから「あなたの職業にあこがれている」と言われたら嬉しいし、よくしてあげようと思うはずだ。
一方で、子どもがあこがれる職業にそれほど固執しなくてもいい。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.162

教養は、学問や知識から得られる心の豊かさと理解力のこと。また、その手段としての学問や芸術などを指す。

子どもたちを真の教養に触れさせるためには、憧れの職業を実際に見せたり、体験させたりすることが効果的。いわゆる「百聞は一見に如かず

親の仕事場を見せるのもよい方法の一つ。マイクロソフトのビル・ゲイツも発表会のときなどに子どもを見学させていたらしい。

自分も中学生の頃に職業体験の機会があったが(今も多分あると思うけど)、これをもっと早い段階から取り入れるのもいいと思う。

子どもがある職業に憧れたとしても、必ずしもその道に進むわけではないので、「不安定な仕事」「AIによっていずれなくなる仕事」と気を揉む必要はない。

何よりも、向き不向きは遺伝の影響が大きいので、子どもの「好き」を最優先にしよう。

近年、学校ではキャリア教育が重視されていて、さまざまなプロフェッショナルたちの講演を行い、子どもたちの職業への理解を深めているらしい。

それにちなんで自分も近々、地元の中学校や高校から声がかかって話す機会があるので、ためになる内容を届けられるように頑張るよ……

④ 最新のテクノロジーに触れさせる

最新のテクノロジーをイメージした基盤のイラスト

子どもは将来「AIを使う人間」と「AIに使われる人間」とに二分されることになる。では、AIを使うメンタリティをどう養っていけばよいのか。
結論をいえば、新しい技術に触れさせることに尽きる。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.183

現代は、スマホを持っている人がほとんどと言っても過言ではない。

スマホの登場により、SNSやアプリが普及し、モバイル広告やサブスクリプションサービスなど多くの発明も生まれ、人々の生活は大きく変化した。

このように、新しい技術は新しいビジネスやサービスを生み出す。

そのため、新しいテクノロジーやトレンドを受け入れる柔軟さを持っていると有利になる。

今であれば、ジェネレーティブAIに触れさせるのがベスト。

・テキスト生成は「ChatGPT」や「Bing AI Chat」
・画像生成は「Midjourney」や「Stable Diffusion」
・動画生成は「Runway」などがおすすめ

ゲームエンジンの「Unreal Engine」もワクワクするね。
(競合はUnity税を導入して炎上した件が記憶に新しい……

また、筆者は子どもたちに最新のデバイスを積極的に与えるべきだと主張している。

大人になってから使うのであれば、早いうちから慣れておけば、より上手に使いこなせるだろうという考えだ。

⑤ プログラミングを学ばせる

プログラミングをしているパソコンの画面の写真

闇雲に理数教育をするくらいなら、プログラミングを学ばせたほうがいい。
まずは基礎的なセンスとして、論理的に考え、論理的な文章を読み書きできる力を養うべきだ。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.188

では、どうやって論理的な読解力が身につくのかというと、論理的に書く力をつけることである。論理的に書く力をつける上では、プログラミングが有効だ。

成毛 眞. AI時代の子育て戦略. SB新書, 2018, p.188

論理的とは、筋道を立てて考えることを意味する。

プログラムは、文字が欠けていたり間違いがあったりすると正常に作動しない。そのため、プログラミングを学べば論理的に文章を組み立てる能力が養われる

そして論理的な読解力が上がれば、国語をはじめ、他の教科の成績も上がると言われているので、それだけで十分なメリットがある。

AIの進化により、アプリやサービスの開発のハードルが下がっていくが、習得したスキルがすぐに無駄になる可能性は低い。「AIに代替される」と悲観して何もしないより、インターネットやAIを活用して、プログラミングを学ぶのも一つの手だと思う。

編集後記

テーブルに置かれたノートと万年筆の写真

自分は、大人になってからも変わらず好奇心が旺盛だと感じている。

分からないことでも、夢中になりながら楽しく取り組んでいると、気がつけばできるようになっていることが多い。

「若い頃にもっと勉強しておけばよかった」と言う人たちは、もし過去に戻れたとしても、おそらく勉強はしないだろう。勉強したい人は今すぐにでも取り掛かるはずだから。

あと、自分ができなかったことを子どもに託したり、押し付けたりするのは間違いだと思う。

自分が子どものときに何に夢中になっていたかを思い出しながら、子どもが好きなことを一緒に見つけてあげられるようになりたいね。

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