2023/10/24

IPO投資1~概要

Summary

  • IPO(新規公開株)投資の簡単な解説
  • 利益が出るIPO銘柄の見分け方
  • 当てる方法
  • 申込資金の要否



IPOの簡単な解説

新規上場の株式は、証券会社が上場前に購入する人を募集する。これに応募して当選すれば、公開価格で株式を購入することができる。上場後の初値で株を売却すれば、公開価格との差額が儲けとなる。
証券会社が募集の売れ残りを防ぐ等の理由から公開価格は相対的に少し低めに設定されるため、利益が出やすい。ただ、当たることは少なく、特に儲けがたくさん見込める株式は特に当たりにくい。当たれば利益が期待できる代わりに落選ばかりのため、根気よく続けられる人向け。
公開価格が相対的に高い場合や、公開価格が設定されてから上場までの間に市況が悪くなると、初値が下回って損をすることもある。

細かい話をすれば、初値で売らずに持ち続けてもよいが、初値がついた後に急騰することもあれば急落することがあり、IPOの応募とは別にリスクを負う。そこで、自分は初値売りを徹底している。


利益が出るIPO銘柄の見分け方

上場企業の業種や業績、公開株数、想定時価総額、上場市場などを分析すればある程度見分けられるようになりそう。だが、自分で分析する必要はなく、IPOの予想をしているウェブサイトを見て判断すればよい(応募するかの判断は、あくまで自己責任)。
ウェブサイトによって、評価が甘い・きつい・ブレがあるため、手間はかかるが複数のウェブサイトをチェックした方がよい。


当てる方法(その1)

抽選方法は、対面メイン・ネットメインのどちらの証券会社でもネットからの応募は1人1票が多い。また、企業によって募集をする証券会社が異なる。そこで、事前にIPOを取り扱っている証券会社の口座を手当たり次第に開設しておく。また、家族も口座開設して応募すれば、それだけ当たりやすくなる。
ただし、親権者(取引主体者)が子供の口座で取引する場合を除き、家族であっても他人の口座で取引をするのは借名取引として禁止されている。あくまで口座開設や応募は本人の判断で行うこと。


事前の申込資金の要否

IPOの応募時に資金が必要かは、証券会社によって取り扱いが異なり、応募時に必要な証券会社と当選(補欠含む)して購入申込をするときに必要な証券会社に分かれる。また、証券会社によっては、応募してさらに購入申込をしてから抽選(二段階での申込)となるところもある。
まとめると、次4つに分かれる。

  • 応募(資金必要)→抽選→当選すれば購入申込できる
  • 応募(資金不要)→抽選→当選すれば購入申込できる(資金必要)
  • 応募(資金必要)→購入申込→抽選→当選すれば自動で購入
  • 応募(資金不要)→購入申込(資金必要)→抽選→当選すれば自動で購入

さらに応募時に資金が必要な証券会社について、同一資金で複数の応募ができるところと、できないところがある。
たとえば、ある証券会社に20万円を預けており、A社は10万円、B社は15万円で応募できる場合について

  • A社とB社の両方に応募できる
  • A社かB社の片方にしか応募できない(両方に応募するには25万円必要)
という2パターンがある。応募時に資金不要な証券会社は応募しやすい代わりに、当たりにくいかもしれない(個人的な経験として、資金の要否より主幹事かどうかの方が当選確率への影響が大きい)。


当てる方法(その2)

証券会社によって割り当てられた株式の抽選方法は異なり、対面メインの証券会社は85%程度を裁量配分、15%程度をネット口座のランダム抽選としていることが多い。また、ネットメインの証券会社は70%や100%など多くの割合をランダム抽選としていることが多い。対面メイン証券での裁量配分は営業担当者がついて証券会社に手数料を落としているお客さんに回される。証券会社とそのような付き合いをしていなければ、ランダム抽選を狙うことになる。

IPOでは複数の証券会社から応募がかかるが、その中でも企業の上場サポートや取りまとめを行っている主幹事証券会社は、株式の割当が断然多い。主幹事は対面メインの証券会社が務めることが多く、自分の経験上はネットメインよりも対面メインの証券会社で主幹事の場合の方が当たりやすい。

ここまで書いたが、ネット証券でもSBI証券は主幹事があることや、1人1票ではなく1口1票の抽選で資金量が多い方が当たりやすい、大和コネクト証券は(経験上)大和証券主幹事だと当たりやすいなど、それぞれ傾向が異なる。このような証券会社の違いは、近いうちに別の記事にまとめたい。


我が家の当選履歴

2019年の年末から始め、今までの当選件数は次のとり。

  • 2019年 当選2(約1ヶ月)
  • 2020年 当選2
  • 2021年 当選9
  • 2022年 当選7
  • 2023年 当選8(この記事執筆までの約10ヶ月)

だいたい年100社の新規上場があるが、この数は家族の当選も含めているため、見た目よりも当たりにくい。あくまで、投資信託での運用をメインとして行い、リスク許容度を考慮して手元にもっている現金預金をIPO資金にまわしている。自分の感覚としては、外れてもお金が減らない宝くじと思っている。

(IPOの抽選は、資金を投下して運用しているわけではなく、抽選申込や当選時の購入申込→即売却の間だけお金が拘束されるため、「投資」とは思っていない。持っているお金を増やすという漠然とした意味で、タイトルは「IPO投資」としている。)

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