【具体例】コミュニケーション能力とは?使えるテクニック9選

介護技術
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『かいごcope』を運営している、介護福祉士の〈michi〉です。

 

”cope”とは「問題に対処し切り抜ける」という意味

 

介護の現場経験トータル約26年現在も現役介護中
整体心理カウンセラーの資格も保有。

 

私、話すの下手だしコミュニケーション能力ないんじゃないかな?

そう思う人もいるかもしれませんが、大丈夫です!

しゃべるだけがコミュニケーション能力ではないからです!

そして、意識といくつかのテクニックコミュニケーション能力はアップさせることができるのです!!

介護現場ですぐ使える具体的な会話をご紹介しながら、コミュニケーション能力をアップさせるコツをお伝えします!

今回の内容はこちら

  • コミュニケーション能力とは
  • コミュニケーション能力の高い人がやっていること
  • コミュニケーションで大切な雑談力
  • 使える雑談ネタ
  • 職場の人とコミュニケーションをとるには

「コミュニケーション」の構成

伝える力」と「聞く力

その両方に

言語(バーバル)」と「非言語(ノンバーバル)

があります。

言語(バーバル)・・・意思・意見・価値観・経験・知識・感情など

非言語(ノンバーバル)・・・身振り・手振り・表情・視線・声の大きさ・声のトーンなど

「コミュニケーション」は合計で4つに構成されています。

「伝える力」✕「言語」コミュニケーション

同じ内容でも、相手によって分かりやすい言葉を使ったり言い方を変えたりする

〈PREP(プレップ)法〉結論から先に伝えるテクニック

Point(結論)

Reason(理由)

Example(具体例)

Point(結論)

結論から話すことで、相手が「何の話なのか」を理解するため内容が伝わりやすい

「伝える力」✕「非言語」コミュニケーション

非言語は視覚を使ってより相手に伝わる

悲しい話は悲しい表情で、楽しい話は明るい口調で、うれしい話は声のトーンを高く、など。

身振り手振りを使えばさらに相手の印象に残る

「聞く力」✕「言語」コミュニケーション

質問をすることで相手の話を引き出す

人は自分のことを話したい生き物」です。

相手の話に「共感」して「質問」するテクニック

相手と向き合い、話を聞いている姿勢を見せる。

「聞く力」✕「非言語」コミュニケーション

「空気を読む」「察する」テクニック

相手の反応で「この話は嫌なんだ」「聞いてはいけないことだ」と察する

しぐさ声のトーンで分かるので意識する。

相手の表情を見て思いをくみ取る

ノンバーバルコミュニケーションの重要性

コミュニケーションには非言語(ノンバーバル)が重要だと示している法則があります。

メラビアンの法則

言語情報があたえる影響は7%

聴覚情報があたえる影響は38%

視覚情報があたえる影響は55%

人はコミュニケーションを取るとき「言葉(文字)」と「声」だけではなく「目で見た情報」もあわせて判断しているのです。

内容が伝わるように話し方や声のトーン、ジェスチャーも交えたコミュニケーションを心がけましょう

コミュニケーション能力を上げるのは難しいんですよね?

心理学の視点からもわかりやすい動画です。参考になるだけでなく簡単に試すことができます!

私は介護職のほかに営業も経験したことがあるのですが、商談のとき上司に言われました。

本題は私が話すから、つなぎで雑談でもしていて下さい。

「雑談力」

いかに相手の気持ちをほぐすか、この「雑談力」は大切です!

(営業の場合)相手が社長や会社員ならその会社のことを調べて知り(どんなものを扱っている会社か、など)しっかり褒めること。

雑談が慣れていないなら、話のきっかけとなるネタから話し始めるといいよ。

その時もいきなり話し始めるのではなく前置きの言葉を使い、「この人は今から~の話をするんだ」と相手の考える負担を減らしてあげるといいよ。

相手のことを知る

話のきっかけとなるネタ」は質問につながり相手にたくさんしゃべってもらうツール

相手の思考を楽にする話の入り方

一番初歩的なものは「天気」です。

「いいお天気ですね」「雨が続くと少し気が滅入りますね」「今日は寒いですね」「暑いですね」・・・

話の切り出しにはいいのですが、話を続けられず終わってしまう場合もあるので雑談のテクニックからは外しました。

雑談で使うネタ9選
  1. 季節の話題(花見、節句、季節の変わり目、花粉症…)
  2. スポーツ
  3. ニュース
  4. 困っていることはないか(具体的に)
  5. 食べ物
  6. 旅行
  7. 趣味
  8. 好きな歌手
  9. ライフスタイル(住んでいた場所、子供のころ)

初対面~数回しか会ったことない人、もっと相手のことを知りたい、と思う相手にネタを使って会話を膨らませるようにしています。

「お天気」から切り出し、

お花見の季節ですね~

今やっている野球(サッカー、バスケ、ラグビー…)見てますか?

○○のニュース、驚きましたね〜

雑談は切り出しさえ見つかれば、相手の返事や反応から話を広げていきやすくなります。

話を変えるときは

そういえば…

とか

話は変わりますが…

今思い出したんですが…

といったセリフを使えばまた次の話に持っていけます。

何度か話している相手なら、「○○が好き」とか家族構成など分かっているので興味のある話がふれるようになってきます。

雑談ネタを使った具体的な会話

雑談ネタ9つを使った、実際にあった介護現場での入居者さんとの会話をご紹介します。

1.季節の話題(花見、節句、季節の変わり目、花粉症、年末年始…)

☆「もうお花見の季節ですね~」、「桜の開花は〇日でした?」、「お花見とか行っていましたか?」、「花屋さんで桜の枝を買って、家で花見をしたんですよ~」、「花見に行くって料理の準備が大変ですよね。楽しいのは独身者と男だけだと思ってるんですが(笑)」、「花見に誘われてもお酒が飲めないんですよ~」、「夜はライトアップされてきれいですよ~。」

☆「うちの娘(息子)は今〇歳なんです。自宅でお雛様(こいのぼり)飾りましたよ」、「大きくなったから飾らなくなりましたよ~」、「孫が生まれたんで気が早いけど節句の人形を見に行きました!」

※子供や孫など家族に関する話題はデリケートなので使わない方がいい相手もいます。

☆「季節の変わり目で体がだるい日が続いて…。○○さんはそんなことありませんか?」、「体調を崩さない方法って何がいいんですかねぇ~」、「今年から花粉症になってしまって!話には聞いていましたが、辛いです!」

☆「お正月の準備や大掃除もしたいけど、夜勤をしてるとできなくて。」、「おせち料理のお取り寄せってどう思います?」

2.スポーツ

☆「(スポーツ名)日本、勝ってますね!見てますか?」、「勝敗は気になるんですが、実際ルールはよく分からなくて(笑)にわかファンなんですよね。」、「全日本のプレーを見てうちの息子も(スポーツ名)始めたいって言いだして。」

※スポーツは興味がない相手には面白くない話題。自分もよく分からないなら知っている口調で話さない。

3.ニュース

☆「外国人の介護士も増えるってニュースで言ってましたね。うちの施設にも来るかもしれませんよ。」、「外国人の介護士がきたら、○○さん何が心配ですか?」

(どうします?ではなく、具体的に何が心配か何が困るかと聞くことで返事がしやすく会話も繋がる)

4.困っていることはないか

☆「○○さん、最近元気がないみたいに見えますが施設で何かありましたか?」、「○○さんいつもよりゆっくり歩いてるみたいですが、足が痛いとかありますか?」、「咳が続いてるみたいですが、体調はどうですか?のどは痛くないですか?」

※「実は…」と話してくれれば誠意をもって対処する。

ほかの人に聞かれたくない内容だと感じたら、ゆっくり話せる静かな場所に環境を変えて聞く。

※普段と違う、と感じるのは「あなたを気にかけている」証拠であり、寒がりの人に「毛布はいりませんか?」と尋ねたりすることもより関係性を深める。

5.食べ物

☆「夏はスイカですね!お好きですか?」、「うちの主人はスイカが大好きでいつも一玉で買うんですよ。それを私が一口大に切っていくつかの皿に分けておくんですよ。種まで取って(笑)。結構時間がかかるんですよ~」、「その手間のお礼を主人に交渉中なんです。何がいいと思います?」

☆(単純に)「○○さん好きな食べ物は何ですか?」、「どんな食べ方(料理)をしてました?」、「いいですね!今日の夕飯それにしよう!家族の反応、また言いますね!」

☆「ハンバーグが食べ放題の店に行列ができてるそうなんです。せいぜい3個が限界だと思いませんか?」

☆「お鍋の具って、○○さんは何を入れてました?」、「鍋の締めはご飯にするかうどんにするか悩んでて」

6.旅行

☆「夏休み(冬休み)の家族旅行(日帰り、〇泊)なんですが、遊園地と温泉でどっちにするかもめてるんです」、「私は温泉がいいな~」、「○○さんおすすめの温泉ありますか?」、「○○さんおすすめの観光地ありますか?」、「○○さんとご主人(奥様)の思い出の旅行話、聞きたいです」、「北海道と沖縄、いくならどっちがいいですか?」、「旅行に行ったんですが、こんな失敗をしちゃったんです」

※旅行の話は自慢に聞こえる場合もあるので、あえて失敗話やトラブった話にして笑いに変える方法も

7.趣味

☆「○○さん、昔やってた趣味のようなものありますか?」、「コツや難しかったことは?」、「何年くらいやっていました?」、「今も趣味仲間の方と交流はありますか?」、「上達する秘訣は?」、「辞めたくなったことはありませんでしたか?」、「今度、レクリエーションでそれやりますね!参加して下さい!逆にハードル上げちゃいましたか(笑)」

※趣味の話は盛り上がることもあるが、高齢になり体が動かない、目が見えない、耳が聞こえないなどの状態になり興味がなくなっていることもあるので、その場合は心情に配慮が必要。

8.好きな歌手

☆「昭和歌謡がやっぱりしっくりくるんですよね~、○○さんが30代の頃人気があった歌手は誰ですか?歌手では誰の歌をよく聞いてましたか?」、「今度レクリエーションで昭和の歌手のクイズをする予定なんです。昭和の歌手といえば誰を思い浮かべますか?」、「加山雄三のお父さんは上原謙なんですね、ほかに有名な親子をご存じですか?」

※現在〇歳の人は昭和何年生まれで、その人が20歳(30歳)のときは昭和何年、結婚した年は昭和何年、などが分かれば流行した歌手も調べやすく思い出しやすい。俳優や女優さんでもいい。

9.ライフスタイル

(住んでいた場所、子供の頃など)

☆「○○さんはずっと〇県で過ごされたのですか?」、「(ずっと変わらないなら)住んでいた場所もかなり変わったんじゃないですか?」、「(変わっているなら)どこが一番思い出がありますか?」、「子供の頃はどんな遊びをしていましたか?」、「子供さんが独立して楽になったことは何ですか?」、「逆に困ったことはどんなことですか?」、「○○さんの時代の子育てはやっぱり女性が一人でやっていましたか?」

コミュニケーションは入居者さん、利用者さんとだけとるわけではありません。

施設の職員として色々な部署や担当の人と接する機会も多いでしょう。

自分では気づいていなくても職場でコミュニケーション能力が低いと思われている人には特徴があります。

〈コミュニケーション能力が低いと思われる特徴〉

1.相手の話を聞かない

2.声が小さい・自分から話さない

3.配慮がない

どんな話をしても最終的に自分の話に持っていく。結局自分の話がしたいだけ。

相手は「話を聞いてくれない」と感じてその人と話さなくなります。

自分のことばかり話しているのではないか、と感じたら「あなたはどうですか?」と話をふって相手の話を遮らず最後まで聞く

挨拶を自分からしない。声が小さい。会話が続かない。

人見知りの性格なのかもしれませんが、それが理由でコミュニケーション能力が低いと評価されてしまうのはもったいないです。

すぐに「大きな声で話しなさい」といわれても難しいと思いますが対策として行動を起こすなら

・「挨拶」:相手の姿を見つけまだ遠いと感じたら、まずお辞儀や手を振るなどの動作だけ行う。近くまで行き声は小さくともはっきり」言う

・「会話が続かない」:自分で「私は会話が下手」と思い込みで自信を持てないというケースもあります。その場合、相手が嫌いな人でなければ「表情」「相づち」「(相手の言葉を)繰り返し」で話を聞きながら「相手の心情を考える」ことを試してみましょう。

あなたの思考を「私はダメ」ではなく「この人のことを知りたい」と変化させていく。習慣づければ脳は学習していきます。

声が大きい。早口で分かりにくい。言葉づかいが不快。相手の都合を考えない。

「私」はいつもヒマなわけではありませんよね。

「いま話しても大丈夫?」という一言がある。内容に合わせて声のトーンを抑える。不快な話し方をしない

このような「気配りがある人」は話が上手でなくとも周囲から好感を持たれます。

職場で意識するコミュニケーション

  1. 挨拶は自分から
  2. 話は結論から
  3. 具体例を伝える
  4. 相手の気持ちを考える

話の主導権を握る必要はありません。

雑談は楽しく!

まじめな話は結論からと具体例で分かりやすく!

ほうれんそうも忘れない

職場で仕事を円滑に進めるコミュニケーションは

「報告・連絡・相談(ほうれんそう)」です。

相手が上司でも同僚でも「報連相(ほうれんそう)」は心掛けましょう。

〈コミュニケーションの構成〉

「伝える」✕「言語コミュニケーション」

「聞く」✕「言語コミュニケーション」

「伝える」✕「非言語コミュニケーション」

「聞く」✕「非言語コミュニケーション」

コミュニケーションは「非言語(ノンバーバル)」がとても重要!

ジェスチャーや表情、声のトーンなどの非言語を使えば「伝える」ことも「聞く」こともスキルアップできます。

相手とコミュニケーションをとるのが苦手でも、雑談ネタを使えば話のきっかけができ会話のキャッチボールができます。

一番大切なことは、「相手を知る」ことです。自分の話したい事ばかりでなく、「相手はどう思うか」を意識してコミュニケーションをとれば悪い評価にはならない。

今回は介護現場で雑談した会話をご紹介しました。

参考になり実際の会話に使えるといいのですが…。

もちろん、介護度や状態、環境は同じではありません。利用者さんの人柄なども様々でしょう。

話のきっかけから相手の反応を見て、それにあった質問をし相手が何を話したいのか探っていけばコミュニケーションをとることは楽しくなってくると思います。

なぜならば、「相手のことが分かるから」です!

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