お客様は神様です。20

お客様は神様です。

イチゴのショートケーキがやっと食べられる。いざフォークをイチゴにさしてまずはイチゴから食べるのが僕の食べ方だ。うん。甘酸っぱくて美味しく口が甘いものを欲しがる。そのタイミングで生クリームでコーティングされたフカフカのスポンジケーキをフォークで一口くらいにしてから口に入れる。今度は甘い。生クリームの独特のコクも美味しくて「ぷはっ!」と言いたくなるほど完璧な味だった。まだケーキが残っていると思うとそれだけでうれしくなる。

好き神を見ると、まだイチゴが上に乗っている。最初に食べるタイプではないのか?もしや最後か?と思い、念のためにサラリーマンのケーキを見ると、こちらもまだイチゴには手を出していない。僕はさっさとイチゴに手を出してしまったが、僕はこの食べ方が好きでやっている。でも、イチゴが残っているのが少し羨ましく思えた。

そもそも、ショートケーキの上にイチゴが1つだけっていうのは少しケチなのではないか?とイチゴのショートケーキの発案者に文句を言いたくもなったが、それが誰かもわからないし、そもそもすでに他界しているであろうから、僕は妄想だけで我慢をした。見た目の事を考えるとイチゴが1個の方が映えるのかもしれないという事で気持ちを落ち着かせた。

好き神は「ふぉ、ふぉ、ふぉ。おヌシは、イチゴを最初に食べる派なのじゃな?」と僕に聞いてきた。

僕は内心”見ればわかるでしょ?”とイチゴを残している好き神が羨ましくて少しむっとして「はい。そうです。」と答えた。

「それはいい。人それぞれじゃ。サラリーマンは最後まで取っておくタイプじゃろう。」とサラリーマンに聞くと「え、はい。僕は好きな物は最後までとっておくのが好きです。」とサラリーマンは少し頬を赤く染めて照れくさそうにいう。口に生クリームがついているところが少しかわいく見える。

「ふぉ、ふぉ、ふぉ。そうか、それもいい。人それぞれだからのう。」と言って続きのショートケーキを食べ始める。僕は「神様も最後まで残しておくタイプなのですか?」と聞いたが次の瞬間、フォークで器用にイチゴを縦に半分にして片方を口にほおばった。もぐもぐむしゃむしゃしてから「わしは、イチゴの半分をショートケーキの半分の時に食べて、残りは最後に食べるタイプじゃ。」とニカっとまぶしい笑顔で答えた。

そんなことしていいのか?と少し疑問に思ったが、そもそもルールなんてものは存在しない。でも、なぜそういう食べ方をしているのか気になったので聞いてみることにした。

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