この記事ではこんな疑問、お悩みを解決します。
・ピアノの知識・経験力とは?
・知識・経験力向上のロードマップ
この記事の執筆者

ピアノの知識・経験力とは?
ピアノを弾く上で必要、または役立つ知識や経験のことです。
具体的には以下のようなものです。
・演奏技術の知識経験
・ピアノの構造の知識
・音楽史の知識経験
・音楽理論の知識経験
・作曲家の知識経験
・習得やモチベ維持の知識経験
・他楽器の知識経験
・その他の知識経験
知識・経験力向上へのステップ
なぜ知識・経験力が必要なの?
知識・経験力が少なくても、ピアノをそれなりに弾くことはできます。
ですが、知識経験力が多いと、ピアノ演奏に圧倒的なメリットをもたらします。
・読譜がラクで早くなる
・練習の仕方、方向を考えられる
・身体の使い方のヒントが得られる
・演奏のヒントが沢山ある
・演奏の幅、深さが増す
・音楽の楽しみ方が増える
・継続力が養われる
・人生も豊かになる

筆者も音大受験までほとんど知らずにピアノだけ弾いてました。
でも、今となっては知識経験はあればあるほど良いなと思います。
自身の知識・経験力を知るには?
自身の知識・経験力が分からない方は、以下記事でレベルを診断しましょう。


知識・経験力向上のステップ
順序はどちらでも構いませんが、おススメは以下です。
なぜなら先に知識をつけようと思っても、必要性を感じなければなかなか勉強の機会を見つけられないから。
まずは経験して、疑問・興味のあるものから取り組んでみましょう。





この力は、とにかく気軽に楽しみながらつけてみて!
知識経験については、こちらの記事内では書き切れないほど膨大な情報量になります。
少しずつ記事を増やしていきますのでご容赦ください。
★ピアノの知識経験
まずはピアノに触れてみよう
まずピアノに触れてみる。
電子ピアノ、アップライトピアノ、コンサートグランドなど色々なピアノに触れてみるのもよい経験です。
地域センターなどでは、格安でピアノを借りられる場合がほとんどです。
「都内近郊の中・小コンサートホール情報」
https://raumusik.jimdofree.com/
ピアノの歴史を見学・体験しよう
現在のグランドピアノは、ピアノの最終形態です。(未来は不明)
そのピアノの進化を知り、実際に触れられる場所があります。
遊び予定にいかがでしょう?
「浜松市楽器博物館」(静岡県浜松市)
https://www.gakkihaku.jp/
日本最大級。筆者も過去に伺いました。
「民音音楽博物館」(東京都新宿区)
https://museum.min-on.or.jp/
「武蔵野音楽大学楽器ミュージアム」(東京都練馬区)
https://www.musashino-music.ac.jp/guide/facilities/museum
時代別、有名なピアノ曲を聴いてみよう!
時代区分や作曲家は、厳密には少しずつ重複しているのですが、ここでは簡易的に記載しています。
有名度を重視して紹介しているため、ピアノと管弦楽曲も含んでいます。
バロック音楽(1600-1750)
この時代の鍵盤楽器といえば、オルガン、チェンバロ、クラヴィコード等が主流でした。
J.S.バッハ「平均律クラヴィーア曲集」第1巻第1番プレリュード
チェンバロ版の演奏
ヘンデル「調子のよい鍛冶屋」
正式曲名はクラヴサン組曲第1集の第5番のエアと変奏
古典音楽(1730頃-1820頃)
ハイドン、モーツァルト、ベートーヴェン等、超有名な作曲家が登場します。
この時代に、現代のピアノの原型である楽器が主流となります。
モーツァルト「トルコ行進曲」
正式名はピアノ・ソナタ第11番第3楽章
ベートーヴェン「エリーゼのために」
ロマン派音楽(1800頃-1900頃)
ショパン、シューマン、リストなどが活躍した時代。
この時代はピアノ楽器の改良も目覚ましく、ピアノ曲が数多作曲されました。
ショパン「ノクターンop.9-2」
リスト「ラ・カンパネラ」
国民主義音楽(1850頃-1900初頭)
ロマン派と明確な区切りはないが、様々な国から優れた作曲家が現れ、自国の音楽やリズムを用いて民族色の強い音楽がつくられるようになったことでこのように呼ばれることがある。
ムソルグスキー「展覧会の絵」
グリーグ「ピアノ協奏曲 イ短調」
印象主義音楽時代(1890頃-1910頃)
印象主義音楽時代(1890頃-1910年頃)
フランスを中心に起こった楽派。ドビュッシーやラヴェルが有名。
ドビュッシー「月の光」
ラヴェル「水の戯れ」
20世紀の音楽
音楽史では印象主義音楽も含めて、近・現代音楽とすることが多い。
既に素晴らしい楽曲が数多く存在していたため、前衛的な試みをしようと作られた曲も多い。
ガーシュイン「ラプソディ・イン・ブルー」



時代や主義と共に、音楽の雰囲気も変化してますね。
★楽譜の情報をより深く読み取る
色々な楽譜を見てみよう!
いろいろな楽譜を見て、以下を見つけてみよう。
・拍子は?
・リズムは?
・誰の曲?
さらに楽譜を読み慣れてきたら、以下も考えてみよう。
・音楽用語の意味
・アーティキュレーション
・調性は?
・国は?
・時代は?
出版による楽譜の違い
同じ曲でも、出版楽譜によって記譜、音まで異なることがあります。
筆者が高校生の頃は、ショパンといえばパデレフスキ版でした。


しかし2005年のショパンコンクールからは、エキエル版が推奨となりました。


この2つの楽譜では、音にも違いがあります。
なぜそうなったか、新しい歴史の発見をするのも知識につながりますね。
★色々な奏法に出会おう!
色々な曲が弾けるようになってくると、色々な奏法が必要とされるようになります。
必要になったらその奏法について知識・経験・実践してみましょう。
脱力とは?
レガート奏法
スタッカート奏法


和音の弾き方


オクターブ奏法


音階の弾き方


ペダルの技術


奏法についてはまだありますので、随時更新してきます。
★表現の違いを知ってみよう!
ピアニストの演奏を聴き比べてみよう!
自身が求める音楽を知るには、様々な演奏表現に触れるのがよいです。
同じ曲でも、ピアニストが変わると演奏はずいぶん変化しますね。
モーツァルト「トルコ行進曲」
ダニエル・バレンボイムさんの演奏
グレン・グールドさんの演奏
アルフレッド・ブレンデルさんの演奏



モーツァルトの演奏なら、内田光子さんもおススメ。
色々な楽器の音を聞いてみよう!
ピアノは楽器の王様、とも言われます。
なぜなら音量幅、音域幅、同時発音数が多く、音色変化にも長けているから。
ピアノならば、オーケストラのような演奏を1人ですることも可能。
そのため、ピアノの楽譜には他楽器の音色をイメージする指示が示されていることも。
他楽器の音色を知ることも、ピアノ上達には必要な知識の1つです。



筆者は独奏もアンサンブルも大好き。
とくに好きな他楽器の曲を集めました。
オーケストラ
ムソルグスキー・ラヴェル「展覧会の絵」
元はピアノ曲ですが、ラヴェルの編曲が良すぎて、こちらの方が有名かもですね。
ラヴェル:ダフニスとクロエ
フルート
エネスコ:カンタービレとプレスト
クラリネット
ブラームス:クラリネット・ソナタ第1番
オーボエ
モーツァルト:オーボエ協奏曲
サックス
クレストン:サクソフォン・ソナタ
トランペット
エネスコ:伝説
ヴァイオリン
フランク:ヴァイオリン・ソナタ
とくに第4楽章が好きで、動画は4楽章を引用しています。
ブラームス:ヴァイオリン・ソナタ第1番「雨の歌」
チェロ
サン=サーンス:白鳥「動物の謝肉祭」より
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲
その他、色々な楽器の音も聞いてみてください。
★さらに深みを追求する
作曲家の生涯を知ろう
有名どころを転載します。
J.S.バッハ
モーツァルト
ベートーヴェン
ショパン
ドビュッシー
ラフマニノフ
厳選クラシックチャンネルさんでは、沢山の作曲家や楽曲について説明してくれています。
色々な楽曲形式に触れてみよう!
ピアノ学習者が最初に出会う形式は、以下が多いのではないでしょうか。
一部形式
二部形式
学習が進んでくると以下に出会います。
三部形式
ソナタ形式
舞曲
etc・・・
ひとまずネット検索で簡単に調べられますが、もっと勉強したい場合には、以下の書籍がおすすめ。
和声の勉強を進めてみよう
ピアノ学習が進んでくると、和声を知っているか知らないかでも演奏に影響を与えます。
例えば、有名な曲を聞こう!の項目でも紹介した、バッハのプレリュード。
この曲は、和声を知らないとどう弾いていいか分からないと思います。
和声の勉強は、初級者がいきなり行うにはハードルが高いです。
調や音程など、基礎的な部分がまだ分からない人は以下から勉強するのがオススメ。
この本が全て理解できるようになったら、和声の勉強に入ってみましょう。
こちらの本は、和声と楽式を、ピアノ学習者が親しみやすい曲で解説されている本です。


ピアノ以前の音楽史にも興味をもとう
ピアノという楽器は、音楽史上では比較的新しい時代のものです。
ピアノが登場する前の音楽史を知ることで、音楽の根本的なルーツが分かります。




アンサンブルを楽しんでみよう
ピアノに慣れてきたら、誰かと一緒に演奏するのもとても勉強になります。
なにより楽しい!
ピアノ連弾であれば、気軽に実施しやすいですね。
他楽器との演奏となれば少しハードルが上がりますが、今は社会人サークルなどで演奏者を募集していたりするので、探してみるのも良いと思います。
★自分と向き合う、高める
時間管理を身につける
時間がないので練習できない、という人が大勢います。
「時間がない」の多くは、優先順位の問題、または時間管理の問題です。
時間管理術を学ぶと、ピアノだけでなく日常に役立ちます。


継続力を身につける
ピアノ上達に必要なのは、継続力と言っても過言ではありません。
ピアノは2、3年ではなかなか思ったように演奏できるに至りません。
継続力がないと感じる場合は、継続力をつけるアプローチも有効です。


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