なんやかんやで挫折から1年後、私も副課長に昇格しました。 1年前に同期の半分が副課長になりましたが、残りの半分も翌年には副課長になりました。 まぁ、昇格により給料が上がったのはよかったですが、感想としてはそれだけでした。 もう今さら出世も何もないですからね。
そして更にその2年後、ついにその時がやって来ました。 出世第一陣の同期が課長になる時が...。
副課長昇格時に脱落した私が第一陣で課長になることは当然あきらめていましたし、同期の誰かがそろそろ課長になることはわかっていました。 しかし、同期が直属上司になることはあまり考えていませんでした。 大きくはない会社ですが、課はそこそこありますし、私は脱落時から引き続き総務部門におり、総務部門は人数が多い部署ではありませんので。 でも現実は容赦ありませんでした。 課長に昇格した同期が私の直属上司として異動してきました。
仲の悪くない同期でもあり、参りました。 そして、新課長は総務部門初配属でしたので、実務的なことは部下である私が教えることにと、何とも妙な具合になりました。
最初にどうしようかと思ったのが、言葉遣いでした。 副課長と課長補佐は上司部下の関係には当たりませんので、脱落後も同期とはタメ口で接してきました。 しかし、課長(しかも直属)と副課長となると上司と部下以外の何ものでもありません。 上司には敬語ですよね...。 課の他のメンバーの手前もありますし。 致し方なく、私は同期上司に敬語を使うこととしました。 同期上司の方も少々やりにくそうでしたが、、、。
まぁ、冷静に考えれば当然のことなのかもしれませんが、心の準備がなかったので戸惑いました。 そして、少し鎮静化していた屈辱感が再び襲ってきました。 私は再び強い屈辱感を覚えながら働くことになったのです。
しかし、良いように考えれば、最初の経験が彼の部下でよかったのかもしれません。 同期第一陣の課長の中には、正直嫌いな奴もいます。 上司がそいつだったら、これはもう堪りません。 考えただけでも、気分が悪くなります。 そして、いずれは後輩が上司になる時が必ずやって来ます。 これも違った意味で堪えます。 そう考えると、仲の悪くない同期の部下になったのが最初の屈辱経験でまだよかったのかもしれないのです。
この1年後、なんやかんやで私も課長に昇格しました。 同時に総務部門(エリート多い部署)から追い出され、営業所へ異動しました。 餞別昇格といったところです。 そして数年が経過していますが、幸いにしてまだ嫌いな同期や後輩の部下にはなっていません。 まだ、同期第一陣も課長のままですので。 しかし、いずれそういう時も来るだろうなと思っている今日この頃です。
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※この本の内容とこの記事の内容は全く異なります。
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