今週のCBC「サンドラ」は、谷繁さんが先週1週間の注目シーンを斬る『谷繁スコープ』や、正捕手を目指すアリエル・マルティネスの特集など放送してくれてました。




根尾の話題。

(VTR)
遂に1軍でスタメンデビューを果たした根尾昂。

(1月12日放送)
与田監督「打力次第ですね。やっぱり根尾のバッティングをね、われわれもファンの方も期待していると思いますので」

1軍昇格の決め手となったのは打撃の向上だった。開幕延期となった異例の今シーズン。しかし根尾は時間を無駄にせず基礎練習に励んだ。それが打撃フォームの固定につながり、開幕からスタートダッシュに成功。1軍への階段を順調に上がっていった。

(6月20日取材)
根尾「早く1軍でプレーするっていうことが、ひとつ目標なので、このファームでしっかり結果を出して(1軍に)上がれるようにやっていきたいと思います」

そんなとき、高卒ルーキーの石川昂弥と岡林が先に1軍昇格。ふたりにはプロ初ヒットも生まれた。それが根尾の心境に変化を与えたと川上憲伸は分析する。

(以前放送)
川上憲伸「石川選手の存在が大きいと思うんですよ。彼をライバルとして戦っていかないといけないんだと、オレも早く1軍でやらなきゃいけないっていう気持ちになってるから、これはいい方にいくと思いますね」

石川昂弥の1軍での活躍に呼応するように、ここから快進撃を見せる。プロ初の1試合2ホーマーを放つなど打撃面で猛アピール。1週間で18打数9安打、11打点をマークした。

根尾「逆方向に強い打球を打てるようにっていうのはずっと練習してきたので、練習の成果が出たかなと思います」

そして遂に1軍への切符を勝ち取った。今シーズン初出場は、いきなりプロ初のスタメン起用。結果は3打数ノーヒットだったが、守備では好プレーを連発。フェンス際への打球には俊足で追いつきキャッチ。さらに持ち前の強肩を生かしたこのプレー。ホームへワンバウンド送球。投手を助けるビッグプレーで存在感を示した。

残すは待望のプロ初ヒット。結果を残すことで1軍定着を目指す。




(スタジオ)
若狭アナ「首位ジャイアンツを相手にドラゴンズ2連勝です(8月9日放送)。谷繁さん、浮上のきっかけにしたいですね〜」
谷繁元信「(笑)したいですねぇ」

加藤愛アナ「そして初ヒットが期待される根尾選手ですが、バッティングの状態はどのように見てますか?」
谷繁「1軍に上がると、2軍のピッチャーよりも少し切れがあるとか、そういうものはやっぱり感じるんでしょうね。だから少しだけ右肩の開きが早いんですよ。だから2軍で打ってるときのフォームとほとんど一緒なんですけど、ちょっとだけ開きが早いぶん自分のポイントで打ててない。だから1本出ると変わると思います」

若狭「8月のスケジュールなんですが、7月とは打って変わってナゴヤドームが少なく、ジャイアンツと9試合もあるんですね〜」
谷繁「これねぇ、チャンスですよね。チャンスなんですけど、やっぱりビジターが多いっていうことで耐えるっていうことも必要ですし、でも勝たなきゃいけないしっていう、そういう月だと思いますね」
若狭「勝負の8月がスタートしております!」


谷繁さんが1週間の注目シーンを解説。

(VTR)
谷繁元信が1週間で収穫や課題が見えたシーンを20秒で徹底解説する『谷繁スコープ』。

(8月2日 スワローズ戦)
チームの3連勝をかけマウンドに上がった梅津。3回までひとりのランナーも許さない完璧な立ち上がりを見せれば、ピンチでもダブルスチールに冷静に対処。9回までに114球を投げ無失点に抑え込んだ。

高騰の梅津に応えたい打線は9回、福田。ノーアウトでサヨナラのランナーが出塁すると、続く大島。痛恨の送りバント失敗。さらに高橋・ビシエドが連続三振に倒れ得点を奪うことができなかった。

そして延長10回、ここで谷繁スコープ!


(スタジオ)
若狭「谷繁さん、これは収穫?」
谷繁「収穫ですね。梅津がここまで頑張って、ほとんど冷静に投げて、あまり感情を表に出さない選手が、これだけ感情を表に出したってなかなかないと思うんですよ。それだけ野手に対して『頑張ろうよ』っていう、『やってくれよ』っていう表現を出したっていうのをすごく感じましたけどね」


(VTR)
息詰まる投手戦は決着つかず。力投した梅津だったが、その後右ひじの違和感で登録を抹消となった。


(8月4日 ベイスターズ戦)
この日の打線は2回、高橋そして京田のヒットで1アウト3塁1塁のチャンスをつくると、福田。ここで谷繁スコープ!


(スタジオ)
若狭「なぜこのシーンでしょう?」
谷繁「何か中途半端な、『あ、打っちゃったな』っていうような振りなんですよね、福田にしてみると。だから考えがまとまってないところで何か打たされてアウトになった、ここが課題の得点力不足の原因のひとつでもあると思うんですけどね」
若狭「象徴的なシーンということですね〜」


(VTR)
その後も再三のチャンスを生かせなかったドラゴンズ、2試合連続無得点に終わった。


(8月5日 ベイスターズ戦)
ケガから1軍に復帰した柳。「立ち上がりからリズムが悪かった」と、連打などでいきなり2失点。ここで谷繁スコープ!


(スタジオ)
若狭「谷繁さん、これは?」
谷繁「久々の登板で緊張感もあったでしょうし、あまりいいスタートは切れてなかったんですよね。ここでのソトのライトへの打球を、ライトの井領がスルーするんですね。これはもしかしたら(目に)ライトが入ったかもしれないんですけど、これを捕ってたとしたら、もしかしたらピッチングが変わってたかもしれない」


(VTR)
打線は3回、大島のタイムリーツーベースで22イニングぶりの得点を叩き出したが、その後クリーンナップが3者連続で凡退。得点は2点に留まり課題を残した。


(8月6日 ベイスターズ戦)
ここまで全試合で好投していた松葉だったが、この日は序盤に2本のホームランを浴びるなど3失点。5回途中でマウンドを降りた。

打線は7回、阿部。ツーベースヒットで先頭出塁、ノーアウトでチャンスをつくると4番・ビシエド。ここで谷繁スコープ!


(スタジオ)
若狭「さぁ谷繁さん、このシーン」
谷繁「最近のビシエドっていうのは、ちょっと不調というか、チャンスでも打ててないですし、ヒット自体があまり打ててないところで、これ(セカンドが)普通のポジショニングであればセンター前に抜けてるんですけど、極端なポジショニングでアウトになってます。ビシエドは責任感がありますし…」(時間切れ)


(VTR)
そのまま無得点に終わったドラゴンズ。得点力アップには何が必要なのか。このあと谷繁が徹底分析!




(スタジオ)
若狭「きょうは『ドラゴンズ点が入らない問題』を谷繁さんに聞いていきたいと思います。こちらの数字を確認しておきましょう。得点にまつわるリーグワースト記録ということで、こちらにズラズラと」(表を書き写すのが面倒なので省略しますが、要するに得点・打率・HR・四球・出塁率・得点圏打率がいずれもリーグワーストということです)

若狭「これらを5位のチームと比べてみても、かなり差があるんですが、谷繁さんが気になるポイントはどこでしょうか?」
谷繁「やっぱり出塁率と得点圏打率、このふたつですね」
若狭「チーム打率よりも得点圏打率の方が下回ってるんですよね」
谷繁「っていうのは普通あまりないんですよ。普通の選手…僕クラスでも、打率が.240でも得点圏打率は.250ぐらいとか、多少は上がるんですけど、得点圏打率が打率よりも低いっていうところに問題があると思います。あとは出塁率ですね」

若狭「主砲のビシエド選手、当たりが止まってるんですが、どのあたりが原因と分析されますか?」
谷繁「(開幕から)1か月半、ちょうど疲れが来るころ。あとはチームの打線の状態があまりよくないんでね、彼は責任感が強いですから、自分がどうしても打たなきゃとか、そういう焦った気持ちがバッティングを崩させてるんじゃないかと思いますね」

若狭「ドラゴンズの打線、これからの反撃のポイントについて谷繁さんに書いていただきました。どうぞ!」
谷繁「『体現』。準備は必ずやってるんですよ。試合前に相手のピッチャーを分析しますし、打席に入る前もちゃんと準備をして入るんですけど、その準備したことを打席の中で“体現”していく。これはずっと課題にはなってるんですけど、そろそろそれができるようにならなきゃいけない選手が多いっていうことですね」

若狭「は〜。これはネクストバッターズサークルでは配球の読みもクリアなのに、打席ではやっぱり迷いが出るんですか?」
谷繁「どうしても打席に入ると『あ、こっちも来るんじゃないか、このボールも来るんじゃないか』、ちょっとやっぱり迷うんですよ。そこをどこかで腹を括って、自分が準備してきたことを、そのまま打席でやってみる」

若狭「『違う球が来たらごめんなさい』ぐらいの割り切りも大事になってくると」
谷繁「もちろんですね。全部打てるわけじゃないですから、いいバッターでも3割ですから。得点圏打率も、よくても3割ちょっとですから」


アリエル・マルティネスの素顔に迫る。

(VTR)
いきなりの1軍デビューから攻守で大活躍しファンの心をわしづかみ。ドラゴンズ初の外国人正捕手を狙うアリエル・マルティネス。

アリエル「イツモアリガトウゴザイマス」

まだベールに包まれた新助っ人の素顔に迫る!


2018年、21歳という若さで祖国キューバ共和国を出て、ドラゴンズと育成契約を結んだアリエル・マルティネス。しかし2年間はキャッチャー以外での出場やケガにも苦しみ、思うようなシーズンが送れなかった。

アリエル「当時僕はもっと野球を学びたい、もっと成長できるという思いがあったから、初めてプロ球団と契約してもらえてとてもうれしかったんだ。最初の2年間は日本での生活や、日本のプロ野球の高いレベルに苦労したけど『絶対負けないぞ』っていう気持ちで、人の2倍・3倍努力してきたつもりだよ」

その努力が3年目の今年ようやく実を結び支配下登録。

アリエル「チームメイトや監督、コーチの方々、いろんな人たちがアドバイスをくれて助けてくれました。そんなみんなに本当に感謝しています」

そして3日後(7月4日)、日本球界ではドラゴンズに所属したディンゴ以来、外国人の捕手としては20年ぶりの出場を果たすと、翌日(7月5日)29年ぶりとなるスタメンマスク。先発・梅津をリードしながら、その試合でいきなり3安打、猛打賞の活躍で、チームの連敗ストップに貢献した。

アリエル「ストライクゾーンに来たボールはとにかく強く、センター方向へ打ち返すことを心掛けてる」

持ち前の長打力も披露した。

アリエル「僕のバッティングのセールスポイントは、ピッチャーとのタイミングがうまく取れるところと、バランスがいいところ。そして今年はパワーがついてきたから、左右に打てるようになったところかな」

7月22日のジャイアンツ戦では今シーズン第2号のホームランを放ち、初めてのお立ち台に。

(ヒーローインタビュー)
アリエル「ドラゴンズファンの皆さん、ありがとうございます!」(日本語で)

そして2度目のお立ち台でも…。

(7月28日のヒーローインタビュー)
アナ「ナイスバッティングでした、ありがとうございました」
アリエル「ちょっと待って!ドラゴンズファンの皆さん、応援ありがとうございます!」(日本語で)

アリエルはゲームメイクの要であるキャッチャーとしてコミュニケーションを取るため、貪欲に日本語を学び、日本にも馴染もうとしている。

アリエル「日本は食べ物は何でもおいしいけど、一番好きなのは、キューバにはないカレーライス。食事会場にあったら絶対食べるね」

そんなアリエルを陰で支えるのがフィアンセのカミラさん。彼女の誕生日・7月8日には来日初打点を挙げ、塁上からハートマークのプレゼントを贈った。

アリエル「彼女がいなかったら、僕の今の活躍はないといってもいいぐらい大切な人なんだ。愛する人が隣にいてくれることは励みになる。うまくいかないときでも僕にパワーをくれるんだ」

外国人キャッチャーという難しいポジションで、アリエルはさらなる高みを目指す。そしてそのプレーにドラゴンズファンは勇気づけられる。

アリエル「キャッチャーとしてはピッチャーに気持ちよく、しかも攻撃的に、逃げずに投げてもらえるようにリードしたい。そして打撃でも守備でも常に前を向いて、『勝つんだ』という気迫が伝わるプレーがしたいんだ」




(スタジオ)
加藤「谷繁さんから見て、アリエル選手のよさってどういうところですか?」
谷繁「いま本人が言ってたところですよ。最近ドラゴンズに欠けてたところ。気迫とかね、そういうのがホントいいですよね」

若狭「今後正捕手として起用し続けるべきなんでしょうか?」
谷繁「それはもちろんね、確定ではないと思うんですけど。やっぱり競争し合いながらやってってもらいたいと思いますね」

先発時のチーム勝率
木下拓哉 .412(7勝10敗2分け)
アリエル .429(6勝8敗1分け)

若狭「いま勝率が出てるんですが、谷繁さんは常々おっしゃってますけど『キャッチャーの評価は勝つかどうかなんだ』と」
谷繁「そうですね、あとは自分が守ったときの防御率であったりということがあるんですけど、今ほとんど同じぐらいですから、ふたりで競争して、もっと上のレベルを目指して頑張ってもらいたいですね」


平田らリハビリ組の情報。

(VTR)
右ひじのケガから復帰した平田。現在打率は.300、4試合連続ヒット中(8月9日放送)。バッティングの状態は上向いています。

そしてアルモンテ。左脇を痛めていましたが、遂に打撃練習を再開。さらに守備練習もソツなくこなしていました。

開幕スタメンを張ったふたり、1軍復帰に前進です。




モコ感想:谷繁さんも言っていたように、攻撃的なリードや前向きなプレーなど、アリエルは谷繁さんが引退したあとしばらく見られなかったキャッチャーのスタイルだっただけに、ゲーム中のケガなので仕方ないんですが、離脱してしまったのは正直とても痛いですねぇ。

代わりに郡司が上がってきて、早々にバッティングで大活躍したようなんで、傷口は小さく済むかもしれませんが、アリエルにはできるだけ早く戻ってきてもらって、あのワクワクするプレーで楽しませてほしいです。
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