『ヨッペイさん、最近機嫌良いですね。何かあった!?』


『エッ!? いっ、べっ、別に・・・何もないよ



ある日の昼食時、乙葉の不意を付いた質問に俺は慌ててしまった。

夢子がウチの母親に料理を習いだしてからというもの


『このまま夢子と結婚しても悪くないな』


と考えていた。

そんな妄想中に声を掛けられてしまった。

どうして女性ってこんなに勘が良いのだろう...







『この間の埋め合わせの件なんだけど・・・覚えてる!?』


先日の昼休憩時に、俺が乙葉を無視して他の席に


座ったことに対して、乙葉は俺に埋め合わせをしろ!!


と要求してきたのだ。幸いにして乙葉は怒っているようでも


なかったし、俺としてはちょっと恐怖を感じつつも二つ返事


了承した。埋め合わせとはその事だ。





『あぁ、覚えてるよ。処罰の内容決まったの!?ww』


『処罰って・・・ 人でなしみたいな言い方

しないでくれる!! 自分が悪いんでしょ!!』


『そうです。ごもっともですww で、どうすればよろしいでしょうか!?』


『今週末に映画行かない?? 「パールハーバー」 なんだけど・・・』



今週末は夢子は所要で不在、特に予定がなかったので了承。


まぁ予定があっても乙葉嬢のためなら無理やり予定は空けますが・・・



『日曜ならいいよ。でも「パールハーバー」はちょっと・・・

あれ恋愛話でしょ!? 俺、たぶん眠くなっちゃうよ』


『ヨッペイさんに選択権はありません。決めるのはです』


『はい...』


『素直でよろしいww』



奇妙な主従関係...俺は奴隷か...

_| ̄|○ ...


乙葉ってたまにこんな風にお姉さんぶって俺に物を


言って来るんだが、俺としたらその言い方がまるで


”女王様”に命令されているようで変に快感に感じて


しまう。小悪魔め・・・恋の矢

それにしても俺、真性のドMなのかも...


_| ̄|○ ...

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