東京流れ者(1966年) | 勝手に映画紹介!?

東京流れ者(1966年)

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チャンネルNECOで放送していた鈴木清順監督、渡哲也主演の「東京流れ者」をケーブルテレビのSTB経由でエアチェック…翌日に続けて放送された続編(監督は違う人)の「続 東京流れ者 海は真赤な恋の色」の方は明らかに見たことがない作品だったんだけど、こっちの1作目は、てっきり過去に鑑賞経験がある、なんだったらこのブログで感想を語ったこともあると思い込んでいたんだけど、どうやら他の清順映画、渡哲也映画と混同していた可能性が強く、記憶にないシーン、展開がいっぱい。うわぁ、こんなドメジャー映画を、今まで見逃してたんだと驚いてる。

 

ヤクザ稼業から足を洗った倉田組…組長だった倉田の言いつけを守り、かねてから遺恨のある大塚組から因縁をふっかけられても、決して手を出そうとはしなかった本堂哲也。自身も、恋仲にあるクラブ歌手・千春と結婚して、ヤクザから足を洗おうと考えていた。そんな矢先、財政難の倉田が、所有するビルを担保に金融業の吉井から金を借りており、返済の延期を申し込むことになり、その算段を哲也が出向いてうまくまとめることに成功。しかし、大塚組が吉井を脅して、無理やりビルの権利書を奪おうとしており、結局、争いが勃発してしまうのだが…。

 

まぁ、しょうがない…日活映画なんて、みんな似てるから、混同するよね(笑)話の内容は、親(親分)に絶対服従な渡哲也が属していた組が、ヤクザから足を洗うことになったんだけど、そう簡単に話なんて進まないのがヤクザ稼業でして、親子(親分と子分)ともども昔のしがらみに翻弄されることとなる。かつて敵対していた組織が、親分が持ってるビルを横取りしようと画策、渡哲也もその陰謀と戦いに巻き込まれる。その際に、敵が人を殺し、せっかく相手の弱みを掴んだのもつかの間、戦いの最中に親分が撃った流れ弾で堅気の女(敵側の事務員)が死ぬ!

 

さすがの親分もムショ行きなんて勘弁だ…とりあえず“痛み分け”として、両者が事件に関与しているのを隠す偽装を施す。お互いに身を滅ぼすようなチクリはしないだろうという、暗黙の了解ですよ。でも、そこで渡哲也が親を守る男気を発揮し、万が一の時は“自分が罪を背負う”と、女も捨てて、旅に出る決意。東京を脱出して、親分の知り合いがいる地方でほとぼりを冷まそうと。一方、敵対するヤクザは、目の上のたん瘤の渡哲也を“そう簡単に逃がさんぞ”と付け回し…旅先でも争いが起きる!紆余曲折色々あって、最後は、東京に舞い戻って、落とし前!

 

何があって、東京に戻る決意をしたかは…まぁ、作品の肝でもあるので、詳細は割愛することにする。渡哲也が各地を転々とする際に、いつもピンチになると助けてくれるのが、かつてはライバル組織に属していたが、今は一匹狼となってる二谷英明。渡哲也も親しみを込めて“アニキ”と呼んでいて、これがまぁ、ただただカッコいい、絵に描いたようなアニキキャラ。もう1人、親分の兄弟分で、渡哲也の面倒を見ている玉川伊佐男(ネットでカルロス・ゴーンに似てると言われてた)もなかなかのイケオジぶり。意外と二谷英明と玉川伊佐男のツーショットにもシビレる。

 

清順映画にしては、そこまでトリッキーさがなく、わかりやすい物語だなって思うのだが、多数の敵が待ち構えている“クラブ(?)”で繰り広げられるクライマックスのアクションあたりは、セット感を逆手にとった、白で統一され、簡素な空間が、清順らしいスタイリッシュさを際立たせていて、映像的にもカッコいいなって思ったね。ああ、ライバルキャラの川地民夫と、雪の中、迫る来る蒸気機関車の前で決闘する中盤のアクションも良かったな。オイラ、普通のミュージカル映画は苦手だけど、こういう昔の映画で、急に歌謡曲を唄い出すのは意外と平気なんだよな(笑)

 

 

監督:鈴木清順

出演:渡哲也 松原智恵子 川地民夫 二谷英明 郷鍈治 浜川智子 吉田毅 玉川伊佐男 江角英明 北竜二

 

 

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