続 東京流れ者 海は真赤な恋の色(1966年) | 勝手に映画紹介!?

続 東京流れ者 海は真赤な恋の色(1966年)

続 東京流れ者 海は真赤な恋の色


チャンネルNECOで放送していた「続 東京流れ者 海は真赤な恋の色」をケーブルテレビのSTB経由でエアチェックして鑑賞…ひとつ前に見た鈴木清順監督、渡哲也主演の「東京流れ者」の続編にあたる作品だが、監督は別の人に変わっている。渡哲也の他、前作のヒロイン(主人公の恋人)役だった松原智恵子も続投しているのだが、“面影が似ている(そっくりさんの)”別人という、ちょっとややこしい設定(笑)かつてマイナーメーカーから廉価版DVDが出ていたのだが、現在は廃盤、中古でプレ値になってる。でも、アマプラで会員なら無料視聴できるみたいよ。

 

不死鳥の哲こと本堂哲也は…親友の秀を頼って、東京から高地に流れてきた。秀を探すため、恋人だと聞いていたキャバレーの踊り子・サリィを訪ねるのだが、彼女は聞いていた人物とは別人で、秀など知らないと言う。その後、何者かに命を狙われる哲也。地元で酒造所を営む杉安太郎に助けられ、そのまま、仕事まで世話をしてもらうことになった。波止場で働き始めた哲也だったが、哲也の素性を知った地元ヤクザの瀬川が、なんとか自分たちの仲間に引きずり込もうと画策を始める。さらには哲也を狙った殺し屋、二段射ちの健もまだまだ暗躍しており…。

 

渡哲也が演じる主人公は前作と同じ名前であり、前作のオチ(ネタバレ)でもあるんだけれども、“親分殺し”の過去があるという設定は、“噂”として継承されてるものの…前作ではまったく描かれていない、命を救ってくれた兄貴分が登場し、その兄貴分との絆、友情が物語に深く関わっていくという感じ。メイン舞台になる高知は、兄貴分の故郷であり、数年前に生き別れ、そこでの再会を約束して、それを信じ、東京から流れてきた。まずは兄貴分の恋人だという女に会って、情報収集しようとするんだけど、目的の人物とは別人だと言われてしまい、落胆する。

 

後にそれが嘘だったこともわかったりするんだけど…この兄貴分の恋人を演じているのが、前作で主人公の恋人を演じた松原智恵子なので、ややこしい。昔のシリーズものにはよくあるパターンの一つである“そっくりの別人”なんだが(笑)、一応、渡哲也が、別れた元カノに似てるって語るシーンがあり、客への言い訳と、あとは前作との繋がりを一石二鳥でうまく説明しているななんて、ちょっと感心しながら見ていた。もう1人、ヒロインポジの女優さんがいて、ひょんなことから渡哲也が出会った娘が…実は探している兄貴分の実の妹だった展開なんかもあると。

 

そして、この妹ちゃんにフラれたせいで、グレてしまい…今は松原智恵子にゾッコンになってるアホな若造が若かりし頃の杉様…杉良太郎なんだ。兄貴分を探しながら、なんとか“堅気になろう”と頑張る渡哲也を支援してくれる、地元の酒造所のオッチャンの息子なんだけれども、まぁ、こいつが悪党の金子信雄一派にいいように利用され、渡哲也は恩人のオッチャンに報いるために、杉様を助け出そうとして、再びヤクザな世界に飛び込んでいってしまうと…そんなような流れ。最終的に、無事に兄貴分と再会できるのか?あと命を狙う殺し屋も対処してと…。

 

前作では、鈴木清順が監督を務めていたので…いかにも清順って感じのスタイリッシュなアクション、映像、カメラワークが堪能できるような部分もあったんだけど(ストーリーは清順映画にしては解りやすかった)、本作は監督が違うので、いい意味で王道というか…風光明媚な観光地でロケしながら撮った、普通の日活アクションだなという印象が強い。これはこれで面白かったけどね…どちらが好きかと言われれば、やっぱり1作目の方が良かった。杉様とか金子信雄とか出てる役者はこちらも充分に豪華だったが、1作目の脇役たちの方がキャラが濃かった。

 

 

監督:森永健次郎

出演:渡哲也 橘和子 松原智恵子 吉田輝雄 杉良太郎 野呂圭介 白木マリ 嵯峨善兵 金子信雄

 

 

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