パラサイティック(2019年) | 勝手に映画紹介!?

パラサイティック(2019年)

パラサイティック [DVD]


WOWOWのホラー映画特集でエアチェックしておいた「パラサイティック」を鑑賞…怪しい移民ブローカーに騙された人々が、施設に閉じ込められ、最終的に“ナニか”の餌食になってしまうというホラー…だいぶ想像力で補う必要がある内容ではあるものの、その反面、クリーチャーをはじめとする、グチャグチャドロドロとした視覚に訴えるホラーなビジュアルは見応えがある。フィリピン、スロベニア、マレーシア、シンガポール、台湾、タイ…計6か国の合作。スロベニアだけ異質だが、それ以外はアジア系の国なので、当ブログではアジア映画という括りにしておく。

 

雪に覆われた国境近く、とある場所…青年JCは生き別れの父親と再会を果たし、彼が営んでいた移民ブローカーの仕事を引き継ぐことに。さっそく1人の男性客を…自分たちの施設“モーテル・アカシア”へと招き入れる。全く仕事内容を把握していないJCは、父親から施設内を案内され、客への対処方法を学んでいくのだが…“モーテル・アカシア”には秘密があった。父親の仕事は移民ブローカーなどではなく、施設内に巣食う“ナニか”への生贄の調達だった。真実を知り拒絶しそうになるJC…しかし、父親が急死してしまい、そのまま仕事を継続する羽目に!

 

冒頭、正体とかもあまりよくわからないんだけど、森に巣食ってる化け物の存在を漠然と提示される…話は飛び、いかにも洋風(もしくは欧風)な顔立ちのオッサンと、東南アジア系の青年が出てきまして、どうやら生き別れになってた親子らしいという関係性がわかる、全然似てない。要は…オッサンが外国へ行って、異国の女を孕ませた結果に、生まれちゃった子供ということなんだろう。で、青年は会ったこともなかった父親と、ようやく巡り合え、そして仕事まで世話してもらえると、喜んで父親の元へとやって来たんだけど…なんか、聞いてた内容と違うぞとなる。

 

青年と同胞の人たちの移民(密入国?)をサポートする仕事だって聞かされてたんだけど、父親の態度は、やたらと客に対し横柄。飯も与えなければ、いきなり着てる物を脱げなど…羞恥プレイを命じる。で、金返せ、出ていくと怒る客に対し、金は返さない、さらには施設から勝手に出れば…捕まるよ、凍えるよ、飢え死にするよと、逆らえない状態に追い込む。しぶしぶ言いなりになり、与えられた牢屋みたいな個室に入る、客のオジサン…もちろん全裸。部屋の中にはこれ見よがしにベッドが…心身ともに疲れ果ててたオジサンは、その上で寝入ってしまうが…。

 

それを“よく見てろ”と…別の部屋から監視している親子。ベッドに寝てたはずの、全裸のオジサンが、鳥もちみたいなベトベトした液体に包み込まれて、知らないうちに“それ”に飲み込まれてしまう。えっ?いったい何が起きてるんだ?詳細はあまり詳しく映像で描かれないんだけど、そのベッド自体が化け物の一部、もしくは化け物が隠れてるってことのようで…原理とかよくわからないんだけど、騙して連れ込んだ客を、生贄としてそのベッドへ誘導するのが父親の仕事だったわけよ。で、一連の行為が終わったら“人間だったもの”の後始末もしなければならない。

 

息子よ、ちゃんと仕事を覚えろよと…。父親曰く、生贄として捧げるのは男だけであり、女は決して部屋に入れてはならないという。まぁ、その理由は追々わかってきます。青年は、俺にこんな仕事ができるのか、でも父親の命令だし…みたいな戸惑いと、葛藤を見せていたんだけど、とある瞬間に、場面と時間がイッキに飛びまして…父親が死んで、その父親が死んだ事実を内緒にしたまま、客をもてなさなければならない状況に追い込まれてる。いや、自分は父親のように、人間を化け物の餌になんかできない…とりあえず、惚けてもてなしだけはしようとなる。

 

でも、国を超えたい訳ありな客が複数人押し寄せてきまして、ただでさえ捌ききれないのに“女の客”も含まれている。さらには、父親の協力者…金で雇われていた女が、報酬をよこせと、押しかけて来てまして、前途多難。しばらくすると、回想シーンで父親が死んだ原因なんかもわかってくる。そして…内緒にしていた“化け物”のことなんかも、客にバレてしまって…色々なことが起き、最終的にその施設、化け物から逃れられるのかなと。女性も餌食になることで、なぜ“女を入れるな”と禁じていたかも理解…それにしても白い液体まみれになるのはエロすぎやろ。

 

しかもだよ…例のベッドに見せかけた“化け物”の上で、カレシとおっ始めるし…ああ、男は最初のオジサンと同じ運命なんだけど、いったい“女”にはナニが起きるのか?ある意味、白いドロドロの液体は、アレの暗示じゃねーかと勘繰ってみたりする(笑)グチャグチャドロドロな趣味はクローネンバーグっぽくもあり、「エイリアン」シリーズのフェイスハガー戦を彷彿とする展開に、しっかりと化け物が全貌を現したりもするので、ホラーなビジュアルは楽しめる。あと、中盤くらいにやって来る施設の客の1人が、田中哲司にソックリで…って、そんなのどうでもいいわ!

 

 

監督:ブラッドリー・リュウ

出演:JC・サントス ヤン・ベイヴート ニコラス・サプットゥラ アゴット・イシドロ ヴィタヤ・パンスリンガム

 


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