アクアは・・・登場当時に想像していたよりもだいぶ長く作られていますよね。

とうとうGRシリーズの一角に組み込まれたモデルも登場しました。

GRシリーズは、バンバー形状が統一イメージとなっているのですが・・・

正直、箱車の空力を決定付けてしまう最前端部(かつ地上に最も近い)のデザインイメージを統一させられてしまうと、風洞担当者は相当難しい仕事をこなさないといけなくなると思います。

初めてです。量産車でカナードが取り付けられた車両に乗りました。

車検を通せるカナードデザイン・・・相当ご苦労されたと思います。

最下端には、リップスポイラーまで追加しているんですよね。これ。

穴がたくさん空いているように見えますが、ダミーです。

必要であれば、蓋を外せる構造になっているのかもしれません。

 

テールスポイラーには、小さなガーニーまで追加しているので、シミュレータだけでなく、風洞実験も重ねた車両だと思うのですが・・・

なぜ、このリヤバンパーデザインなのかと。

シルバーの加飾パーツはなんだかGRとしての統一イメージから離れているような・・・

ディフューザー形状にしてしまってもいいと思うんですけどね。前端部に黒いカナードをつけているぐらいなんですから。

 

トランクルームにゴルフバックを置こうとは思わない構造の車両です。

でも、かなりホッとしましたけどね。カローラスポーツに比べれば。「荷物を置こう」という気になりましたから。ハイブリッドカーのくせに。

 

細かい特別装備が色々装着されている車両です。

この車両の場合は、オートハイビームで煩わせられることもありませんでした。

なん・・・でしょうねえ・・・

前走車にアルミトラックがいるかどうかで、誤作動するかが決まるのか。

 

身長170cmの男性が後席に座ると、ギリギリ頭がルーフにかかるかどうかというスペースの後席です。

 

この車両のいいところは、とにかく「室内の作り(装飾)が、ものすごくいい」ことです。

後席も合成皮シートになっています。

同じ装飾が、インパネや

アームレストにまで施されています。

単に表皮を皮調に変えているだけではなくて、シートもしっかりしたものに換装されています。

室内全体が、「完全な黒」ではなくて、抑えた色調になっていることが、こんなに「いい車に乗っている。」感の演出に繋がるのかと感心しました。

音楽もいい音を聞かせてくれます。まあ、ジャガーみたいに作り込んでいるわけではないですけどね。それでも、十分満足できる音になっています。

 

1500ccクラスの車両で、こんなに室内がよく作り込まれた車両は・・・外車を含めても思い出せない・・・あ、いや・・・ありました。HondaのフリードModuro Xです。

あちらの方が、室内の感触がしっとりしていた記憶があります。

残念ながら、シートの取り付け高さは、ノーマルと変わらないようです。もう少し低くしてくれるといいのですが・・・エアバックとか安全系の再計算が厄介なんでしょうね。

握りが太くなり、ステッチも指のかかりをよく考えられたステアリングホイールを操作して、ドライブ開始。

 

最初の交差点で感じたのは、「タイヤは・・・たいしたのを装着していないな。Ecoタイヤ系か?」

うん・・・まあ・・・そうだった。

ブレーキは・・・ブレーキパッドは何か変えているのかもしれません。

効きがいいと思いました。ハイブリッドカーゆえ・・・かもしれませんが。

 

正直、走り出す前は、動力性能そのものには、全く期待していなかったんです。

GRの名を冠していても、GR SPORTという末っ子ですから。

まあ、予測していた通りの動きだったというか・・・

すごく気になってしまったのは、パワーステアリングのセッティング。

 

「しっかり感を出そう」としている意図はわかるんです。

明らかにノーマルとセッティングを変えています。

ただ、ステアリングホイールをスパッと操作した時の反応が(公道でそんな操作はしない。)

引っ掛かり感がある・・・反発感があると書いた方が伝わりやすいのか・・・「右旋回」と思って、ステアリングホイールを操作している左手側にすごく重い感触が残ります。

 

う〜ん???

 

アクセル系のソフトウエアは、ひょっとしたらいじっているのかもしれませんが、私は判断がつかなかった。元々、ハイブリッドカーに乗ると「電動車両の醍醐味は、そっとアクセル一定のまま、車速が上がっていく感覚を楽しむことだろう。」という走り方をしているので。

 

足回りのセッティングについては、大変申し訳ないけど、「想像していた通り・・・というか、がっかり。」でした。

すごく分かりやすすぎた。SPORTの名をつけると、こうしなければいけない。みたいな。

 

非常に揺さぶられます。といっても、競技車両みたいな揺さぶられ方ではないのですが。

そのくせ、フロアがうねってしまっているのがわかるんです。

正直、「このボディ強度だと、ここまでのバネとショックでいっぱいです。」感が伝わってきてしまうセッティング。

 

旋回時にロールがよく抑えられながらも、つっぱり感がないので、スタビライザーは変えているのかもしれません。

多分、ブッシュ類はノーマルと同じ・・・かと。

 

なんというか・・・足回りのセッティング・・・街のショップチューニングカーと同じかなあ・・・と思いながら、ドライブをしていました。

 

本物感なら、NISMOが。

しっとりとした走りなら、Modulo Xがあります。

 

なんかね。

1500ccクラス最上級の室内空間を味わうための車。なんだと思います。

確かに内装はすごく良かった。

 

ただ、「しっかり走ろう。」の解がこの足まわりセッティングだとすると・・・

GRとGRMNはそうではないと思いたい。

GRシリーズのセッティング担当者は、強制的にモータースポーツ出場者だけに限定した方がいいと思いますよ。自腹でモータースポーツを趣味としているメンバーに。

 

会社に命令されたから「SPORTSのイメージ」で、会社の金を使って、既存車両をチューニングされても・・・

 

大変申し訳ないけど。「なんだこれ。」

いいのか?GR SPORTS。

 

燃費は21.9km/Litterでした。