今日は2020年の最後の日。

自分にとって、いや、自分にとってだけではなく、全世界のほとんどの人々にとって、2020年という年はコロナに始まってコロナに終わった1年だったのではないかと思う。

2020年の1月半ばに自分は日本に一時帰国をして、東京都内の実家で約3週間を過ごした。

今でもはっきりと覚えているのだが、一時帰国をする前後から中国発の謎の肺炎に関するニュースがボツボツと増え始め、それから比較的すぐの段階で日本国内で感染者第一号が発見され、そのあたりから報道も一気に加熱し始めた。

その頃はまだ、新型コロナ(←という名称はまだ生まれていなかったか?)=中国人や、中国に行ってきた人と接触がなければ大丈夫、という認識が一般的だったので、日本滞在中も、中国人観光客が行きそうな繁華街を可能な限り避けて過ごしていた。

たとえば、帰国中に一度は銀座の木村屋のレストランで母と娘と食事をするのが習慣になっているのだが(←というか、単に自分が行きたいだけw)、1月24日の春節以降は中国人観光客がドッと増えるだろうから、もっと早い段階で行ってきた。

春節以降は基本的に実家の周辺をウロチョロして過ごしていたのだが、一度だけ、友人とその息子君と遊ぶ約束があり、二子玉川に行った。

その時も、


「二子玉川は駅前にデパートやショッピングセンターがあって賑わっている場所だけど、中国人を含め、外国人観光客がわざわざ来るエリアでもないので安全だよね」


などと、頭の片隅で考えていたことを昨日のことのように覚えている。

また、行きつけの美容院が代官山にあるのだが、そこに行った帰りに娘の下着を買うためにプチバトーの路面店に立ち寄ったところ、店員さんが全員マスク(←当時はまだ珍しかった)をしていて、


「この辺りって、中国人の観光客の方はほとんど来ないですよね?」

「いえ、それが、たまにいらっしゃるんですよ」



なんて会話を交わしたことも、今となってはものすごく懐かしい。

日本滞在を終えた自分は2月3日に韓国に戻ったのだが、その辺りからはもう世界中でコロナの感染ケースがどんどん増えていき、中国人さえ避けていれば済む、などという段階ではとっくになくなってしまったことについては、今さらあえて述べるまでもないだろう。

その時はまだ、コロナがここまで大ごとになるとは夢にも思っていなかったので、4月頃には事態も落ち着くだろうから1人で単身帰国して、夏には娘も一緒に帰国して、などと超楽観的に考えていた。

それどころか、秋には結婚10周年を記念してパリに旅行する計画も立てていて(←頭の中でw)、本屋さんでパリ編の「地球の歩き方」まで買ってきた。

もちろん、4月も夏も日本には帰国できず、秋のパリ旅行にも行かれず、この冬も一時帰国は断念しなければならなくなってしまった・・・

韓国で暮らし始めてからそれなりの年数になるけれど、ここまで長い間、日本に帰ることができなかったのは初めての経験。

そうなって感じたのは、


帰りたい時は、いつでも日本に帰ることができる


という事実が、これまで気がつかなかったけれど、見えない部分でけっこう自分の精神的なバランスを保ってくれていたんだな、ということ。

韓国は、日本から見たらもちろん海外ではあるわけだけど、アメリカやヨーロッパなどとは比較にならないほど距離的にも近いし、フライトの飛行時間も短い。

だからあまり「海外に住んでいる」ということを強く意識せずにこれまで暮らしてきたのだが、こういった非常事態になってしまうと、海外で暮らすということのリスクを、否が応でも認識させられる。

さて。

日本でも東京や大阪といった都市圏を中心に1日の感染者数が過去最多を更新し続けているが、韓国も状況はほぼ同じで、ソウルや首都圏の感染者数がすごいことになっているのは言うに及ばず、高齢者が多く入院している療養病院で集団感染が相次ぎ、医療崩壊一歩手前、という段階にきてしまっている。

光州は、ソウルから遠く離れた地方都市ということもあってか、1日の感染者数は平均10人ほどで推移していて、これまでの総感染者数がそろそろ1,100人に迫ろうとしている感じである。

ソウルや首都圏に比べると感染者数が少ないのは事実だけど、地味にジワジワと増え続けているのもまた事実で、いつ、何のきっかけで爆発的に増加してしまわないとも限らない。

なので、この1年を通してずっと続けてきたことを、今もただひたすらに黙々と続けている。マスク着用、手洗い、うがい、手指の消毒。最近はこれに、日に1度の鼻うがいと、ビタミンDのサプリの摂取も加わった。

ここ最近はイギリス発や南ア発の変異株の存在が取りざたされていて不安になるけれど、一個人としてはもう、できる対策を黙々と続けていくこと以外にないと思っている。

少し前に、もう1年ほど会っていない韓国人の友人2人からグループカカオで連絡があり、年明けに3人でランチでもしないか、と誘われたのだが、何日か迷った末に、今回はコロナを理由に断った。

小人数でのランチくらい大丈夫だろう、という気持ちもなくはないのだが、久しぶりに会えばやっぱりいろいろな話をしたくなるし、それぞれが興奮して話せば飛沫も飛びやすくなる。このような時期に会って、食事を一緒にして、心からそれを楽しめるか? と問われると、やっぱり難しい気がする。

外食は、自宅の近くの食堂に家族でたまに行くことがあるけれど、それでも近くに人が座ったりすると緊張するし、気疲れするばかりで、以前のように外食自体を楽しむことができなくなってしまった。

・・・と、悲観的なことばかりを書いてしまったけれど、自分は希望を捨ててはいない。

現時点ではまだ難しくても、コロナは必ず終息する。


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終息すれば、また以前のように遠く離れた場所に住む家族と会ったり、親しい友人と話に花を咲かせたり、一緒に食事を楽しんだりすることができる。海外旅行も自由自在にできるようになるし、マスクをせずに街を歩いていても罰金を払わされることもなくなる(←韓国ではマスクなしで外出すると罰金10万ウォン)。

そう信じていないと心が折れてしまいそうだから、というのもあるけれど、できれば2021年の早い段階で終息、まで行かなくても、状況がもう少し落ち着いてくれることを切に願っている。

最後になりましたが、今年も大変お世話になりました。

2020年が最悪な年だったので、その反動で、2021年が、このブログをお読み下さっている皆さまにとって、そして世界中のすべての人々にとって、素晴らしい年になることを祈っています。


最後までお読み下さってありがとうございました♪


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