新1万円札の肖像となった
渋沢栄一の話が
ここ数年話題になってます。
渋沢栄一は、日本資本主義の父とか
実業の父と言われる人で
明治期に500以上の銀行や企業の
設立に携わってきており
その功績が称えられているのです。
第一国立銀行（現みずほ銀行）
東京貯蓄銀行（現りそな銀行）
抄紙会社（現日本製紙）
東京府瓦斯掛（現東京ガス）
石川島平野造船所（現IHI）
東京海上保険会社
（現東京海上日動火災保険）
日本鉄道会社（現東日本旅客鉄道）
東京電灯会社（現東京電力）
大阪紡績会社（現東洋紡）
ジャパンブリュワリー（現キリン）
東京ホテル（現帝国ホテル）などなど
数えきれないほどの
企業設立に関わってきており
その功績が称えられて
1万円札の肖像になったと言われています。
さて、この渋沢栄一が活躍したのは
明治時代であり
その後日本は、日露戦争
第一次世界大戦
関東大震災、満州事変
日中戦争、太平洋戦争へと進み
1つの時代のサイクルを終えます。
明治維新から約40年
渋沢栄一の時代に急成長し
その後40年は斜陽に向かい
最後に崩壊という感じであります。
債務残高（国の借金）で見ますと
大正12年の関東大震災から悪化し
昭和13年ころから
急激に増えていきまして
国家運営が立ち行かなくなり
終わりました。
戦争で負けたことが原因
というイメージでありますが
経済的に考えますと
財政が悪化していき
一か八かの賭けとして戦争に出て
終わってしまった感じであります。
昭和10年には
時の総理大臣高橋是清が
日本の借金体質を是正しようと
したのですが
予算を減らされたくない軍部に
殺されてしまい（226事件）
借金主義に歯止がかからなくなりました。
さて、この借金主義を一段と推進し
最後に清算したのは
渋沢栄一の孫の渋沢敬三であります。
渋沢敬三は昭和17年に日銀副総裁
昭和19年に日銀総裁になりまして
日銀が国債を引き受ける
異次元緩和をしました。
債務残高のGDP比で
昭和16年に100％弱だったのを
昭和19年には200％強にしました。
昭和19年20年には
円安とインフレも進み
終戦後はハイパーインフレとなりました。
渋沢敬三自身は
昭和20年に日銀総裁を辞任し
大蔵大臣になりました。
そして、昭和21年
預金封鎖と財産税を発表し
祖父の渋沢栄一が作った
日本資本主義の制度を終わらせました。
というわけで、これが
明治維新から終戦までの
経済的スパイラルなのですが
終戦から最近までも実に似ております。
昭和20年の終戦から40年後の
昭和60年後くらいまで急成長し
その後停滞期を経て
最近は借金が止まらず
異次元緩和でGDP比200％以上にまで
債務残高を増やしています。
そんな中、新1万円札の肖像に
渋沢栄一が選ばれるのは
実に意味深であります。
積み上げられたものは崩れていき
最後に清算する必要があると
伝えられているようでもあります。
昨年くらいまでは
楽観主義者が99％だったところ
最近は財政不安を感じる人が
じょじょに出てきていますが
不安を感じて対策するが増えたら
その時は時すでに遅しですので
くれぐれも気を付けたほうがいいですね。
なお、具体的にどうなっていくのか?
どうすれば対策できるのか?は
大きいメディアで言いにくいため
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