白黒猫がいなくなり

そろそろ2か月となります。

 

残されたのは

黒猫サイドスワイプ君と

大犬アーシー嬢。

 

白黒猫サンストリーカー君が

息を引き取ってすぐ

そこには変化がありました。

 

それまで週に1度、いや、

3日に1回は勃発していた

『猫と犬のおいかけっこ』が

我が家から姿を消したのです・・・

 

この『おいかけっこ』を説明しますと

追うのはアーシー、

追われるのはサンストリーカー。

 

きっかけはいつもささいなことで、

焦れるアーシーを適当に

あしらっていたサニー君が

ぱっと身を翻すと

その後をアーシーが全力追跡。

 

「アーシー、お兄さんを

いじめるのは止めなさい」と

犬を諭すのが

わが夫(英国人)の役目で

「いや、それは違う、猫が

妹をからかってわざと

自分を追わせたんだよ」と

犬をかばうのが私の仕事。

 

実際サニー君は犬に

追われるのが好きで・・・というか

あの猫は『構われること』

『注目の的になること』が

嬉しい性格で、自分の

5倍はあろうかという

大きくかさばる生き物が

自分の一挙手一投足に

熱烈な視線を注ぎ一喜一憂し

辛抱たまらなくなって

突進をかけてくることが

明らかにご満悦な様子でした。

 

気が向くと自分のほうから犬に

ちょっかいをかけに行って、

犬がそれを受けて興奮してくると

それに乗って、散々相手を焦らして、

で、最後の最後で突然

「あー、お前、もういいよ」

みたいにその場から身を引く。

 

これでアーシーの

熱烈求愛スイッチが入る。

 

白黒猫のなんという高等技術。

 

で、当時は頭に血が上った

アーシーが、サニー君に

つれなくされたその後に

黒猫サイド君の姿を見つけて

今度はそっちに突撃をかまし

「馬鹿、俺はそういうの、

しないんだ」と一喝されて

シュンとなる場面もよくありました。

 

・・・今はね、

そういうの、ないんです・・・

 

アーシーも結局は

頭のいい犬なので

「サイド兄さんはこういう

遊びが嫌いだから」と

納得してしまっているというか。

 

しかしアーシーよりも長く

サイド君と付き合っている

私は知っている、

実は何のかんのでサイド君も

そういう『構われ方』というか

『絡まれ方』が嫌いじゃないことを・・・!

 

ただあの猫は己の誇りと

不器用さが邪魔をして

そういう関係性を自分からは

犬との間に構築できないの・・・!

 

そういう意味では割と不憫な感じの

最近の我が家の犬と猫なんですが

先日夫が朝のお茶を飲みながら

「僕、気が付いたんですけど、

近頃サイド君は朝になると

台所に出向いてアーシーに

挨拶をしてあげていますね」

 

アーシーが盲導犬候補生だった

時代の名残で、我々は今も

『朝の10分間の台所での待機』を

躾の一環としてアーシーに

課しているのですが、

朝に人間が起きて、すると

サイド君が外に出たがるので

庭に通じるドアを開けて、

人間が台所に入ってお茶を作って

犬にそこに待機するよう命じて

人間が居間に座り込んだところに

猫が家に戻って来て、そこで

猫はとことこと台所に行き

自分の額をまず犬に舐めさせる。

 

この『猫が外から帰って来た時

犬に額を舐めさせる』は

かなり前から

サイド君がアーシーに

教えようとしている挨拶作法で、

今は亡きサニー君も気が向くと

アーシーにそういう挨拶を

させていたのですが

あれは根がいい加減というか

「別に今日はいいや」で

そういう作法を省略する時もあり、

しかしサイド君は毎日毎回

きっちり根気よく

そこを犬に徹底させている。

 

だから何だろう・・・

 

サイド君もアーシーのことを

嫌ってはいないんだよな、という・・・

 

むしろかなり好きなんだけど

その気持ちの表し方を

自分では見つけ出せない、みたいな・・・

 

猫というのは案外

不器用なんでしょうか。

 

近頃のふたり、もとい、2匹は

ストーブ前で居眠りする時

これくらいの距離感にはなっています。

 

 

割と近い・・・ですよね?

 

 

写真、わかりにくいかも

しれませんが、犬の耳を

猫がお尻で踏んでいるんです

 

さて変なところがせっかちな私は

先日居眠りをする犬の上に

ひょいと猫を乗せてみました

 

じっと身動きせずしかし

私の手に爪を立てることもなく

何事か考える顔つきをする猫と

予想外の事態に狂喜し

猛烈に尻尾で床を打つも

理性の力でその動きを止め

激しくなる息遣いを抑えようと

怪しい呼吸になってしまう犬

 

まあ私が手を離したら

猫はすっとその場を離れ

犬はその後姿を見送りながら

ばたばた床を

尻尾で叩いていたのですが

 

・・・だって見たいじゃないですか

ストーブ前で

鏡餅状態になる犬と猫の姿・・・!

 

うーんでももしかして私は

デリカシーのない女子中学生の

ような真似をしているのかな

 

犬と猫の今後が

気になるアナタも

それにつけても白黒猫の

ことが懐かしいあなたも

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