コレステロール値が高い、との
医師から受けて
呆然自失していた私。
電話を切って数分後に
部屋にやって来て
その様子を見た
わが夫（英国人）は
「・・・どの臓器が駄目に
なっていたんですか・・・！」
・・・ああ、そうだよね、
そもそも今回の
この電話診療では
私も臓器の不具合を
お医者様に
指摘していただくつもりであった・・・
それがまさかの・・・
「臓器は問題なしだとよ」
「それはよかったじゃないですか」
「しかし血液に異常ありらしい」
「け、血液？どうしたんです？」
「・・・私の血な・・・
コレステロール値が・・・
ものすごく高いらしい・・・！」
「・・・あり得ませんよ、君は
コテステロール値が高い人間の
姿格好はしていません」
「知っているよ、どうせ
裏でのあだ名は『棒人間』だよ。
ついでに言えば乾燥肌だよ。
そうだよ、血液に脂が過剰なら
どうしてそれが肌ツヤに
結びつかないんだ！
生まれてこの方私の踵は
常にカサカサパッサパサだぞ！」
「今回の血液検査当日、
現場がかなり混乱していたって
当時の君は言っていましたよね？
それ、サンプルが他の人のと
取り違えられたんじゃありませんか？」
オーウ、楽観的デース。
「普段なら君のそういう
前向きな姿勢は嫌いじゃない、
しかし戦場でそれは命取りだ！
向き合わなきゃ！現実と！
というわけで私は今日から
健康的な食生活を目指します」
「・・・君の食生活は
すでにじゅうぶん
健康的だと思いますけど」
「私もそう思っていたがな、
それは私の誤解で
あったことがわかったよ」
「いえ、それは変です。
どう考えても君と僕は
一般的な英国人に比べたら
はるかに健康的な
食事をとっています。
少なくとも上位５０％、いえ、
上位１０％に入る健康さです。
僕らはファストフードを
滅多に食べませんし、
毎食野菜を食べていますし・・・」
「そうとも、だがな、
コレステロール値を上げる
食品というのはいわゆる
ヘルシーフード概念とは
また別でな、
先生に摂取を控えるように
言われた食べ物色々の
まず第一が乳製品であったよ」
「・・・ああー！
それは僕たち・・・！」
「そうだよ。バター、チーズ、
クリーム、アイスクリーム、
すべて今日から
私にとっての危険食材だ」
「なんてことでしょう！」
「次にお肉で、特に
加工肉が駄目だとよ。
ベーコン、ソーセージ、
それにハム」
「・・・ハムは僕たち別に
そんなに食べませんよね？」
「生ハム類もダメだって」
「・・・ああー！」
しかしですね、こんなことを
言いつつも、私は頭の片隅で
「しかし言うほど私の
食生活は駄目だったか？」と
不思議に思っていたのです。
そりゃ毎食何かしらの
危険食材をそうとは思わず
パクパク食べてはいましたけど！
ヘルシーな風情の
大根と豚肉と卵の煮物、
この場合危険食材は『豚肉』
・・・というわけで私は
血液検査日の前の１週間の
我が家の献立を確認しました。
えーと・・・検査日のちょうど
１週間前に、私は
ハム肉（危険食品）の
塊（カタマリ）を調理していて・・・
それを数日にわたって
消費していたのに加え、
当時の我が家はたまご長者で
ニワトリたまごとガチョウだまごが
日に日に数を増やしていたので
それを大量消費するために
フラン（フランス語で言う
『キッシュ』のこと）（危険）と
ケーキ（危険）を作り・・・
しかもフランには
賞味期限切れだった
生クリーム（危険）を
大量に混入した記憶もあり・・・
それでも残った生クリームは
デザートのアイスクリーム（危険）と
一緒に飲みつくした覚えも・・・
今振り返ってみるとあれは
『コレステロール値上昇を
目的とした強化合宿』な
１週間でありました・・・！
「道理で採血に時間が
かかったはずだよ。
あれはきっと私の血液が
ドロドロネバネバのゲル状で
注射針にうまく入って
いかなかったんだな」
「いや妻ちゃん、それはね」
「肌にこう針を刺すだろ？
すると血が出る前にきっと
透明な脂肪が滲み出たんだ」
「妻ちゃん、落ち着いて」
「待てよ、血液ドロドロってことは
血栓を生じやすいんだよな？
どうしよう、ワクチン接種で
私はアストラゼネカ製のアレは
避けてもらうようお願いすべきか？」
「はーい、妻ちゃん、
深呼吸ー！大丈夫ですよー！
どーうどうどうどう！」
わが夫はとっておきの
『暴れ牛を落ち着かせる時の
声と態度』で私を
なだめてくれました・・・
そんなわけで、今後３か月、
私は低脂肪な食生活を目指します。
しくしく。
・・・と、これを書いたのが
春くらいの話でございまして
その後私はアストラゼネカ製
ワクチンの接種を２回受けましたが
おかげさまで何ともありませんでした
まあそれで低脂肪食生活も
実行していたんですけど
そこで例のアレがあって・・・
明日に続く
同病相哀れむ状態の
コメント欄がとても
楽しくなっております
高脂血症の世界を
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