英語版漫画

『風の谷のナウシカ』を

読んでいた夫(英国人)が

ページを閉じるなり笑顔で

「クシャナ姫が目覚めました!」

 

 

 

 

・・・ほら、私がうっかり

「クシャナ姫はお可哀そう」とか

言っちゃったものだから

夫は殿下の身に

何かが起きるのではと

ずっと心配していたらしく。

 

まあその後実際に何かは起きて

そこから姫の

ご起床場面になるわけですが

「あの姫君は低血圧とは

ご無縁の素晴らしい

寝覚めの良さをお持ちだろう」

 

「・・・本当に強い姫君ですよね」

 

さてそんな強い姫君に

作中で求婚した

土鬼(ドルク)皇兄

ナムリス君ですが

あの人冷静に考えて

お年頃は若く見積もって

103歳とかそこらへんですよね?

 

・・・こういうのも

年の差婚って

呼んでいいんでしょうか?

 

ところでナムリス皇兄の

お名前の英語綴りは

『Namulith』で

・・・名前に『th』が

つくなんて生意気だ!

 

わが夫はそんなナムリス君が

巨神兵の光で細切れにされつつ

「Hee Hee すげえ・・・!」って

笑っている場面が非常に

印象に残っているそうです。

 

私はその後のナムリス皇兄の

ご婚約者であるクシャナ殿下が

仮にも未来の花婿殿の

襟首というか喉首を掴んで

粗雑に相手を取り扱う場面が

好きであったりいたします。

 

話変わって英語版では

王蟲の三人称が

『He』だったり

『She』だったりするんですよ。

 

私はこれが意外で・・・

 

なんとなく自分の中で

王蟲は無性だろう、みたいな

意識があったようで。

 

でもそうか、子供の王蟲が

存在するんだから・・・

 

で、物語中盤で

ナウシカが『見覚えがある』とする

大きな王蟲、私はあの王蟲は

性別をあえて与えるなら

雄だと思っていたんですけど

この王蟲は『She』だそうです。

 

いや本当に意外なんですけど。

 

で、それと逆なのが

ケチャさんが身の回りの

お世話をしていた『僧正さま』、

私はあの人をどうやら

『尼さん』、つまり

女性と認識していたようで

英語版で改めて『He』と

言われると驚いた、みたいな。

 

あと私が自分で自分に

驚いたのが・・・私、この漫画の

日本語版のセリフを

かなり暗記しているみたいで・・・

 

だから時々悪気なく

誤訳に気づいちゃうというか・・・

 

クシャナ殿下の最後のセリフ

「私は王にはならぬ、

すでに新しい王を持っている」が

英語版だと『待っている

(I already await a new king)』に

なっている気がするんですが

・・・これはいいの?これで。

 

他にはたとえばナウシカの

「私行きます、チククをよろしく

(チククの面倒を見てください)」が

「私はチククの面倒を

見に行きます(I am going 

totake care of Chikuku.)」に

なっているとか。

 

校正で何故これが

見落とされてしまったのだろう・・・

 

きっと校正者のオタク度が

足りなかったのだな・・・

 

でも英語版、面白いです。

 

おすすめです。

 

 

クシャナさんのほうは

日本語版を読んでいない

英語版読者はそのまま流せても

(『誰を待っているんだろう』

みたいに、でも新しい王を

『すでに持っている』と

『すでに待っている』は

実はかなり意味が異なるような)

チククのほうは真面目な読者は

「えっそう言って何故

チククを置いて

飛んで行っちゃうの?」と

思ってしまう可能性アリなので

直したほうがいいような気が

 

私の前に結構な数の人が

同じ点に気づいたと思うのですが

・・・これ、誰に『要訂正』の

連絡を入れるべきなんですかね

 

なおわが夫は真面目な顔で

「映画ではあの大きな蟲の名前は

『王蟲(オーム)』でしたが

漫画では『オムリ』なんですね」

 

・・・フォントの関係でね、

『OHMU』の『U』が

『LI』に見えちゃって

いたっていうね・・・

 

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