子どもが「不登校」になったときの対応は、「無理をして学校に行かなくてもいいよ」が基本です。
親としては、心からそう思うのはなかなか難しいことですが、少なくともお子さんに対しては、「無理して行かなくてもいいよ」と伝えてください―― 「第378話」では、そんなお話をしました。
ただ、親が心からそう思っていない場合、問題が生じることがあります。
◆子どもは、親の気持ちに敏感です。親の気持ちを見透かして、「本当は、学校に行ってほしいんでしょ」「私のこと、ダメな子だと思っているんでしょ」などと、反発することがあります。
◆親も不安でたまらないのに、「無理して行かなくてもいいよ」と言うことは、親にとってもストレスフルなことです。親も苦しくなり、余裕がなくなります。
そんな時には、私は、次の3つをアドバイスしています。
1)情報を集める
学校に行かなくても、幸せに生きている人は多くいます。もし勉強したくなれば、学校以外にも学びの場はあります。高卒認定試験で大学を受験することもできます。
そういった情報を、ぜひ集めてみてください。「なーんだ、本当に、無理して学校に行かなくてもいいんだ」と思えますし、お子さんに、「こんな道もあるから大丈夫」と、情報提供することもできます。
2)親もありのままの自分を受け入れる
子どもが不登校になると、親は、育て方が悪かったのではないかと、自分を責めます。
「それくらいのことで、なぜ学校に行けないの」「家ではあんなに元気なのだから、学校に行けるでしょ」と、子どもの不登校を許せない気持ちを持つときがあります。そうすると、子どもを許せない自分を責めて、苦しみます。
「無理して行かなくてもいいよ」と言うことは、「ありのままの我が子を受け入れ、認める」ということです。ということは、あなたも、「私はわたしでいい」とご自身を受け入れてみてください。我が子を許せない気持ちになる自分を、許してみてください。「子どものことを思えばこそ、子どもを許せない気持ちになっちゃうんだよな」って。
3)頑張って生きているお子さんに100点満点を
お子さんが生まれたときのことを思い出してみてください。ちっちゃな体を初めてその腕に抱いたとき、何を願ったでしょうか。ただただ、「元気に育ってほしい」だったのではないでしょうか。
もし、お子さんが大ケガをして、集中治療室に入ったら――そんな時、親は何を祈るでしょうか。「車イス生活になってもいい、どうか、命だけは助かってほしい」ではないでしょうか。
子どもにとって、学校に行けない状況というのは、大人が思う以上に深刻な状態です。「学校に行かなければ」と頑張ってきたまじめな子ほど、追い詰められています。時には、「生きていたくない」とさえ思います。
今、頑張って生きているお子さんと、あなた自身に、100点満点をあげてください。
( 第381話へ 続く)
◆少しでも多くの人に見てもらえるよう「人気ブログランキング」に登録しています。
1日1回、ここをクリックして応援(投票)してもらえるとうれしいです。
◆ 「親も子も輝く子育て」の記事一覧
子どもへの接し方を少し工夫するだけで、子どもの目は輝き始めます。親も、優しい気持ちと自信を取り戻します。
◆ 「バックナンバーへようこそ」
過去記事をカテゴリーに分けて、読みたい記事を見つけやすくしてあります。
◆ 心に寄り添うメッセージ集~シリーズ「君へ」
生きる希望を探している子どもたちに贈る、私からのメッセージ集です。
でも、子どもたちが一番求めているのは、お母さんやお父さんから、こう言ってもらえることではないでしょうか。
◆講演のご依頼をお受けします
子育て講演、PTA講演、生きがい講演、中高生向けのキャリア講演をうけたまわります。心あたたまる感動と、やさしい気持と、夢と希望をお届けします。
・講演の詳細はこちら
・講演に関連する記事一覧はこちら
・講演のご依頼方法はこちら
◆みやた あきらの facebook はこちら