ある音楽人的日乗

「音楽はまさに人生そのもの」。ジャズ・バー店主、認定心理カウンセラー、ベーシスト皆木秀樹のあれこれ

栗林すみれ & 藤本一馬 @岡山城下公会堂

2023年01月21日 | ライブ

【Live Information】


城下公会堂のヒロコさんに、「ご都合よければ、ぜひ」とお知らせいただいた「栗林すみれ & 藤本一馬」。
否も応もなくその場で席の予約をお願いしました。
この組み合わせ、行かないわけにはいきません。


     


栗林さんは、以前金澤英明(contrabass)さんとのデュオ・ライブを聴きに行ったことがあります。
音と音の隙間を大切にする、とても美しい音を奏でるピアニスト、というイメージがあります。
藤本さんは、昨年以来3度目かな。
福盛進也(drum)さんとのデュオ、そして会田桃子(violin)さんとのデュオ。
音を詰め込まず、空間を活かした彼のギターは、派手に弾きまくるギターに比べて最初は物足らないかもしれません。
でも、強烈な辛みや濃い味付けに慣れてしまった舌にはすぐに感じられない出汁の香りとか最低限の調味料だけで味付けした品の良い薄味のような、一見目立たないけれども一度その味を知るとそこからは離れがたい、そんな感覚と同じようなものを思い起こさせます。


     


ライブは2セット。
全曲ふたりのオリジナルです。
ふたりの演奏は、最初の一音を発展させてゆく感じがします。
呼応、あるいは会話とでも言えばいいのでしょうか。
相手の存在に敬意を払っているというか、それを前提に自分の音を奏でているのでしょう。
まるで混ざり合うように、自然に音が溶け合っている。
「混ぜようとしている」のではないんですね。
だからこそ音量のバランスも素敵だし、「会話」として聴こえてもくるのだと思います。
お互いにしゃべりたいことばかりしゃべっているのが「会話」とは思えないように。


     


たんたんと、しかし温かみを感じる演奏ぶり。
弾きながらスキャットしているんでしょう、文字通り透き通った声がピアノと重なりながら微かに聴こえます。
美しいなあ。
栗林さんも藤本さんも、体が揺れています。
エモーショナルな演奏をしている証です。


栗林さんも藤本さんも「レムボート」のメンバーですが、このバンドのドラマーが、ECMから日本人ふたりめのCDをリリースした福盛進也さん。
このバンドも、絶対聴くつもりです。
早く岡山に来てくれないかな(^^)


     


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