好評をいただいた前世シリーズ(「ある日突然、前世を知る(前世からの縁①)はこちらから」)ですが、実はちょびっとだけ続きがあるんです。
なんと「実は前世の老師が我が家にいた」という件。
老師が2000年前の前世で、古代中国の将軍だったことはもう前世シリーズでも書きました。
本当にこのことについて老師は口が重いのですが、当時の名前だけは話してくれたんです。
老師「高校時代からよく新聞に投稿していて、その時のペンネームになぜか達や昕という字を使っていた…前世の苗字はたしか…。それでたぶん昕という字は後の時代の名前のはず」
それと、老師は中国戦国時代に自分がいた国の名前も憶えていました
ということで、このいくつかのキーワードを頼りに中国の将軍、武人について検索してみたところ…。
お?ヒット
それらしき指揮官の名前がみつかりました。
でも、おや?その歴史上の人物は副将軍で…
あれ?その後に将軍になっている
そこで老師に聞いてみると…。
老師「そう。もとは副将軍だったけど、将軍が逃走したから代わりに将軍になった。」
歴史上「~の戦い」と記録されるその時のことを調べてみると、「将軍と副将軍が反逆して逃走…」という記述と「将軍が逃げたので、副将軍が残りの兵を必死にまとめて戦った」という異なる記述が出て来ました。
それでまたしつこく(すみません)老師に聞いてみると…。
老師「将軍が逃走して、自分は応戦した。」
なるほど…、時は中国戦国時代、その戦(いくさ)は、紀元前200年代というはるか昔。
あれ?この年代、この戦、この敵将…当時の大国の将軍?
「なんか心当たりが…」と思って本棚を探したところ、ありました
もう十数年も前に読んで、その壮大なスケールと主人公楽毅将軍の「徳」を重んじる清清しさが好きだったので手元に残していた本。
この文庫本の第四巻に…。
なんと、我が老師が楽毅将軍率いる連合軍に攻められる側の将軍として登場していたんです。
この物語の中で、老師が出てくるのはほんの数ページですが、老師は敗れゆく悲劇の将軍として描かれていました。
この本の中でも老師は、指揮官として本当に粉骨砕身の働きを見せ、攻める側の楽毅将軍からも(敵将ながら老師は)「良将だな」と褒められていました。
左右に翼を広げた戦陣の中で、老師が率いる軍だけが壊滅せずに敵の前進を阻んでいたのです。
それにしても何が悲愴なのかというと…。
そもそも、逃走する前の自軍の将軍も(おそらくその時は副将軍だった老師も)、攻め寄せる連合軍に対し、堅牢な塞を築いてひたすら持久戦に持ち込み、相手方が疲弊して結束が崩れるのを待つという、実に優れた「負けない」戦法をとっていました。
ですが、攻める側の総大将、楽毅将軍も天才的な智謀があり、敢えて自分たちの兵に酒と肉を与えて宴会をさせ、たるんだ姿を敵に見せつけたのです。
その策略にまんまと引っかかった老師の君主が「今なぜあんな弱そうな敵を攻撃しないのか」と焦れてしまい、自軍に塞を捨てて打って出るよう命令を下しました。
それで老師の上官たる将軍はしぶしぶ出撃したものの、「籠城を続ける持久戦なら負けないのに、なぜわざわざ死にに行かなくてはいけないのか」と、戦闘で崩壊してゆく自軍を残して遁走してしまったのです。
まさに配下数十万の兵をほったらかしの職務放棄
それでしかたなく逃げた将軍の代わりに、副将軍だった老師がなんとか大混乱に陥った残兵をまとめて形勢を立て直しました。
一旦は敵を撃退したものの、自軍の兵たちはもう疲労困憊しており、対する連合軍は引くことなく引き続き状況は多勢に無勢…そこで老師は使者を送って君主に訴えました。
「残って戦っている兵卒は疲弊しきっているので、褒美を与えてやってください。」
その求めに対して君主は
「(自軍は)一部が持ちこたえただけで、あとは惨敗なのに、褒美までねだるのか」と怒って拒みました。
使者から王の返事を聞いた老師はひどく落胆し、ひと言こう言いました。
「…応戦せよ」
このエピソードについてネットで調べられる記録は多くなく、日本語の文献は更に少ないのですが、この小説には老師の述懐とほぼ一致する物語が書かれていました。
因みのどの記録も、この戦で将軍の遁走により副将軍から将軍になった人物(老師)は、この時に戦死したことになっていました。
(老師の前世の記憶では応戦してから、最後に戦地で自害したとのこと。ま、その現場に立ち会った人間は一人も生き残っていないのですけど…)
私の調べたことを老師に伝えると…。
老師「あの時のことは、今でもつらい。だから、できるだけ考えないようにしている」
ということなので、私もこれ以上訊ねることはないです。
ただ一つ思うのは
「高貴な人は、背負っているものもケタ違いに重く、苦悩の深さも想像を絶する」ということです。
自分の命令一つで、しかも自分の意に添わない命令で何万人もの兵士を死地に追いやらねばならなかったのです。
そのつらく重い過去を、老師は2000年以上も背負ってきたのですね…。
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