さくら進学クリニック 『進学コラム』

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673.「改めて合否の判定を行った」とは

こんにちは、さくらです。

今日・明日が土日のため、公立入試の採点ミス問題は一見落ち着いています。(それを狙って金曜に発表した?)
ところで、気になることがひとつ。

「修正した得点により改めて合否の判定を行った」というのは、実際にはどう行ったのでしょう。
まさか、「採点ミスのあった生徒を取り出して、合格最低点を超えているかどうか確認した」だけということはありませんよね。
採点ミスの結果「本来は不合格なのに合格になっていた生徒」(長いので、以下「ラッキー合格の生徒」と略)が1人もいなければそれでもOKですが、
ラッキー合格の生徒が1人でもいればそれでは正しく判定することはできません。
(もちろん、一度合格にした生徒を不合格にはできないので、「ラッキー合格の生徒はいませんでした」と言うしかないのですが)

ラッキー合格の生徒が1人いれば、当然のことながら、それに弾かれて不合格になった生徒が1人いるはずです。
正しく採点されていればその生徒は合格だったはずなので、その生徒は追加合格者に含めなければなりません。
弾かれて不合格になった生徒に採点ミスがあったとは限らないので、採点ミスがあった生徒だけ合否判定を行ったのでは、この生徒は見落とされてしまいます。
この場合はボーダー付近の生徒全員について検証するが必要があるでしょう。

文章ではわかりにくいので、具体例を挙げて説明します。

定員320名の県立Z高校で採点ミスがあったとします。
実際の入試(採点ミスがあった入試)でのボーダー付近は下のようでした。
(得点は調査書・学力検査・学校設定検査の総合点、得点等は架空のものです)

318位 Aさん 453点
319位 Bさん 452点
320位 Cさん 450点  合格ライン 
321位 Dさん 448点
322位 Eさん 447点
323位 Fさん 445点
Cさんまでが合格、Dさん以下は不合格、合格最低点は450点

しかし、Bさんに採点ミスが発覚、正しい得点は446点でした。
そうすると、正しい採点によるボーダー付近は下のようになります。

318位 Aさん 453点
319位 Cさん 450点
320位 Dさん 448点  合格ライン 
321位 Eさん 447点
322位 Bさん 446点
323位 Fさん 445点

Bさんが322位になるため、実際の入試では321位だったDさんは320位になり合格になります。
(もちろん、一度合格にしたBさんを不合格にはできないのでBさんも合格ですが)
このように、採点ミスがなかった生徒でもボーダー付近では合否が変わってきます。
また、合格最低点も450点だったのが448点に変わるため、採点ミスがあった生徒の合否判定も変わってきます。

例えば、実際の入試では445点で323位だったFさんに採点ミスがあり、正しい得点は449点だったとします。
実際の入試の合格最低点450点で判定すればFさんは不合格のままですが、正しい採点によるボーダーでは合格最低点は448点になるためFさんは合格になります。
(ただしこの場合、Fさんが320位になるため、Dさんは不合格になり、合格最低点は449点となります)

このように、ラッキー合格の生徒が1人でもいる場合、採点ミスのあった生徒の修正後得点を実際の入試の合格最低点と見比べるだけでは正しい判定はできないことがわかると思います。
この場合、正しく採点した得点で改めて全生徒の順位を出し直して、その順位で合否判定をすべきでしょう。
ただし、ラッキー合格の生徒は必ず合格にしなければならないので、全生徒からラッキー合格の生徒をのぞいて順位を出して320位までを合格とすべきでしょう。

実際の再判定がどのようになされているのかわかりませんが、採点ミスの933件に対して、追加合格者が6名というのが少なすぎる気がします。(実際のところ、そんなものなのかもしれませんが)
例えば、小金(ミス41件)や木更津(29件)といった上位校の場合、高得点にたくさんの人数が固まっているはずなので、得点が数点変われば順位は10位も20位も変わるかもしれません。
これだけの採点ミスがありながら、本当に合否に変更があった生徒は1人もいないのでしょうか。

「選抜・評価方法」のように、実際の作業内容を公表してはくれないでしょうか。
必死に受験勉強を頑張ってきた受験生たちは、「修正した得点により改めて合否の判定を行った」というだけでは納得できないのではないかと思うのです。


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