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「遂に国債60年償還ルールの見直しが始まった」(前半)三橋貴明 AJER2023.1.24

   

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嘘つきなのか?バカなのか?財務省が財政破綻論の嘘を認めた[三橋TV第659回]三橋貴明・高家望愛
https://youtu.be/0DA_7YP25_U
 

 せっかく、2022年9月末版の「日本国家のバランスシート」を作ったので、国債発行から支出までのプロセスを整理しておきましょう。緊縮財政転換のための「政治活動」にご活用下さい。


 バランスシート(貸借対照表)は、左側の借方に資産を、右側の貸方に負債を計上します。


 資産が負債より大きい場合は、貸方の右下に「純資産」が、負債が資産より大きい場合は、借方の左下に「純負債(債務超過)」が計上されます。


 日本の中央政府は2022年9月末時点で、約900兆円の純負債状態にありますが、それでいいのです。誰かの資産は、誰かの負債。誰かの純資産は、誰かの純負債。


 日本は政府が900兆円の純負債になっている「おかげ」で、民間に900兆円の純資産が生まれています。


 純資産、純負債という勘定科目があるため、バランスシートは必ず「バランス」します。以前、高橋洋一氏が政府の純負債のところを「徴税権」としたバランスシートを作っており(しかも、安倍総理(当時)に説明していた)、驚かされました


 いや、政府の負債が資産を上回っているのを気にしたのかも知れませんが、別に政府は純負債でいいんですよ。反対側で民間に純資産が生まれているのですから。


 というか、政府の純負債部分を「徴税権」にしてしまうと、
「クニノシャッキンは税金で返すんだ~。だから大丈夫」
 という発想になってしまうでしょうが・・・。


「誰かの純負債は、誰かの純資産」
 という地球上では否定できない原則を学べば、「国民を豊かにする(=純資産を増やす)」ためには、反対側で誰かが「純負債を増やす(=債務超過を増やす)」必要があることに気が付くはずです。


 ちなみに、PB黒字化目標とは、政府の純負債を「減らす」ことが目的であるため、まんま「国民貧困化目標」になります。政府が純負債を減らす(国債を実質的に償還する)と、国民の純資産(銀行預金)が減る。先日の特命委員会で、財務官僚が認めた通りです。
 

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皇統論第四十八回「前九年の役」、歴史時事第四十八回「大同盟戦争」がリリースになりました。ぜひ、ご入会下さい。

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【2022年9月末時点 日本国家のバランスシート(兆円)】


http://mtdata.jp/data_83.html#BS2

 上記の状態から、政府が10兆円の国債を発行し(買い手は銀行)、特別定額給付金として支出するケースを考えてみましょう。分かりやすくするために、各項目に番号を付けました。


1.政府の国債発行:(7)の政府の負債が10兆円増え、同時に(3)の日銀当座預金10兆円が国債に姿を変え、(1)の政府の資産が10兆円(日銀当座預金)増える。


2.政府の支出:政府は日銀当座預金を支出できないため(国民が日銀に口座を持っていないため)、国民の銀行預金口座を増やす。(5)の銀行預金が10兆円増え、(9)の「銀行の負債」である銀行預金が10兆円増える


3.清算:政府の政策により、銀行は自らの負債である(9)を10兆円増やさせられたため、清算が行われる。具体的には、(1)の政府が保有していた日銀当座預金10兆円が、(3)の銀行の資産に移る(日銀がキーボード叩くだけ)


 というプロセスになります。


 最終的に、政府の負債(7)と家計の資産(5)が10兆円ずつ増え(他は、金額に変化は出ない)、さらに金融機関の資産(3)と金融機関の負債(9)が10兆円増え、全体のバランスシート全体が20兆円膨らんだことが理解できるでしょう。

 

 また、政府の純負債と家計の純資産が10兆円ずつ増えている。(金融機関は資産と負債が同額増えるため、純資産に変化はなし)

 家計の純資産が10兆円増えたわけですが、この10兆円は「どこから」調達されたのでしょうか。どこからも調達されていません。


 単に、政府の「国民を救おう」という需要に基づき、政府が国債を増やし(=負債を増やし)、結果的に家計の金融資産が増えたわけでございます。


 ついでに、上記の国債発行プロセスを理解すると、1で政府が調達した日銀当座預金が、3で銀行に「戻っている」ことを理解できるでしょう。すなわち、
「政府が発行する国債を買うおカネがなくなる」
 などということも、少なくとも日本国では起こりえないのです。何しろ、国債発行と支出のプロセスが上記の通りなのですから。政府が国債発行で調達した日銀当座預金は、最終的には銀行に戻るのです。


 プロセスを理解すれば、少なくとも、
1.政府が国債を発行し、支出をすると、民間の銀行預金が増える
2.政府が国債発行で調達するおカネが無くなることはない
 の二つが理解できるはずです。(というか、理解できない人いるの・・・?)


 さあ、わたくしは自らが作成した資料について著作権を主張しておりません。是非とも、ご活用ください。


 ついでに、
「三橋は出鱈目なグラフを作成している」 
 と、わたくしのアンチ活動に精を出している皆様。わたくしは情報のソースを「全て」明らかにしております。各グラフの下にある「出典」がそうですよ


 頑張って、「実は三橋は自分に都合が良いグラフを作るために、色々と細工をしているんだ」を証明するために、人生を費やして下さいませ。心の底から期待しておりますよ。
 

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